野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

早春のハナネコノメ

2012-03-31 | ハイキング

 

 

 3月も末、今年の春は遅いとはいえ、そろそろと頃合いだろうと裏高尾にハナネコノメを訪ねた。薄暗い、たにあいにそって林道を歩いていく。時折、ミソサザイのさえずりが響き渡るが、どこにいるのか探しても姿は一向に知れない。もう彼岸も過ぎたというのに、谷合の日陰は肌寒い。

 

 いつもは少し早めに咲き出すフサザクラもまだつぼみが多い

 

 カンアオイ

 

 スミレもまだ数えるほど

 

 フユイチゴが光を浴びている

 

ハナネコノメと同時に咲きだし、人気を二分するアズマイチゲ

 

 チャルメルソウは名脇役といったところか

 

 ニリンソウやカンスゲ、ユリワサビも見られる

 

 

 

 

肝心のハナネコノメはどうだろう。 この近辺では一番さきだす渓谷沿いの岩に行ってみると、もうすっかり見ごろに咲いていた。

 

 

 

 枯葉を纏って

 

 

 この花の魅力は赤と黄色の蕊にあると思うのは、私だけではないだろう。

 

 

 もう少し足を延ばしてみる。昼近くなってきて渓にも日が差し始めた。一年の早春のわずかな一時期、さらにその一日のわずかな時間に谷間にさす光は、一層この花の命を刹那に煌めかす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  来年も再び出会えることを願って、この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


やっと咲きだした春の花たち

2012-03-25 | 植物園

 

 今年の春は鳥が少ないだけでなく、春の花の開花も遅かった。が、やっとこのところの日差しで、春の花たちも少しずつ待ちかねた顔を見せ始めたようだ。

 春の暖かな日差しを集めているようなサンシュユの花

 

 

 ミツマタも花の周りから少しずつ開き始めた。

 

 枯葉を残したまま咲いているシナマンサク

 

 3月も下旬になってやっと梅も満開、がいつもより3週間は遅い。

 

 

 

しだれ梅も

 

 足元には大きなフキノトウ、これはアキタブキなので大きいのだろうか。

 

 トサミズキ、よくヒュウガミズキと間違えてしまうので、私はトサミズキは土佐の高知で背の高い方と無理やり覚えている。

 

 アセビ

 

 これは珍しい、ウチワノキと言うそうだ。

 

花の形はレンギョウに似ている。朝鮮北部原産のモクセイ科の植物で、名前は実の形が団扇に似ていることからつけられたらしい。

 

 

 林の中を歩くと春蘭が顔をのぞかせている。ジジババやホクロの古名をもつ、癒し系の山草だ。

 

ピンク色の星形の花を咲かすウグイスカグラ。早春の山道でよく見かける花だがあまりにも小さいので、知らない人は気づかず通り過ぎて行ってしまう。

 

 

 アマナも咲いていた。

 

 

  キバナアマナ。初めて野に咲く姿を見たのは粟島に行ったときだ。それまで本や植物園でしか見たことのない種を野外で見かけると、とても嬉しくなってしまう。

 

陽気に誘われて、ショカツサイ(ムラサキハナナ、オオアラセイトウなど異名が多い)やスミレ、ヒメオドリコソウといった路傍の花も咲きだした。

 

 

 

 これはあまり見かけなくなった、ジロボウエンゴサク。ジロボウ(次郎坊)とはスミレの太郎坊に対して付けられた名らしい。

 

マムシ草の仲間、ミミガタテンナンショウも地中から異様な姿をのぞかせている。

 

 お終いは春の妖精カタクリ。

 

 まだほとんどが蕾状態で諦めかけていたところ、やっと開花したてのカタクリを見つけた。

 

 

今日はこの辺でお終い、いよいよ春本番だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


村山貯水池のカンムリカイツブリ

2012-03-20 | 探鳥

 久しぶりに晴れた日、村山貯水池を散策した。

 

 空は晴れているのだが、昼近いせいか靄が出て富士山は見えず。スカイツリーも肉眼では見えず、双眼鏡で覗いてやっとぼやっとした蜃気楼のような姿を確認できた。

最近日帰り湯も始めた堤新亭

 

 休日久しぶりの賑わいを見せていた西武園遊園地

 

 

 折から吹き始めた春風に湖面が煌めいている。そういえば今年は10数年ぶりに春一番が吹かなかったとか……。

 

 対岸にはアオサギとカワウが仲良く日光浴をしている。

 

 

 やっとお目当てのカンムリカイツブリを発見。ずいぶん遠くに大きな群れがいる。

 

 あまり遠いのであきらめかけていたら、近くに突然浮上した。

 

 

 カンムリカイツブリは日本産カイツブリ類ー5種いる。他にはアカエリカイツブリ、ミミカイツブリ、ハジロカイルブリ、そしてただのカイツブリー。その中では最も大きい。冬鳥としてわたってくるのはカンムリカイツブリとアカエリカイツブリの2種だけ。白く細長い首とベレー帽をかぶったような冠羽が特徴的だ。普段は群れでいることはないのだが、もうすぐ北の国に帰っていくため集まっているのだろうか。

 

 

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 


3月の薬用植物園

2012-03-14 | 植物園

 

 遅い遅いと思っていた春の歩みも、ここ1週間ほどで少しずつ早くなってきたようだ。林床の花の先駆けはここ薬用植物園ではセリバオウレンが一等初めに咲いてくれる。

 

 

 

 少し雨露を帯びた白い花はガラス細工の花のようで、脆く儚い風情だ。

 

 

 セリバオウレンはキンポウゲ科オウレン属の花。仲間にキクバオウレンやミツバオウレンがある。

 

 

 

 傍らにはカタクリヤシュンランの葉も出ていて、気の早いものは花茎も伸ばし始めている。

 

 

 草の花だけでなく、木の花も少しずつ咲き始めてきたようだ。

ウグイスカグラやヒュウガミズキはまだこれからといったところ

 

 

 

 アセビ、このピンク色を帯びたアセビも初めは珍しかったが、今では民家の庭でもよく見かけるようになってきた。アケボノアセビと言うそうだ。

 

 梅は随分咲き進んできた。

 

 

 

 

 

 

 ロックガーデンの方でも少しずつ春の兆しが感じられてきた。

アキタブキのフキノトウ

 

 これは何の若芽だろうか

 

 やや終りかけのセツブンソウ

 

 コレハスズランズイセンのようだが、随分背が低い。矮性の種類なのだろうか。

 

 

 ザゼンソウ

 

 寒桜の大木がここにはあっていつも2月のうちに花を見せてくれるのだが、今年は3月中旬でもこんな状態。

 

 シナマンサク

 

 ミツマタ

 

 露の中に向こうのサンシュユの花を映そうとしたがうまくいかない

 

 日本ではこの時期咲くのに名前がクリスマスローズというのはちょっと変。それでもまあ、蕊が非常にきれいな花なので良しとしよう。

 

 もう10日もたてば、春の主役たちが顔をそろえてくれるのに違いない。あともう少し楽しみに待ちたい。

 

 

 

 

 

 


春浅き新宿御苑

2012-03-10 | 公園

 

 3月になって、休日新宿御苑を訪ねた。私のうちからは20kmぐらいの距離で、家族で行くときには車の方が早くて便利だ。遅い春のせいなのか、開園から1時間以上たつのに、駐車場は2,3割ほどしか埋まっていない。

 大木戸門から入る。右手はここ2,3年建て替え中の温室。今年の秋竣工の予定らしい。

 

大温室の一部が覗いている。

 

時計回りに園内を一周することにした。

 

 玉藻池、左手奥は小規模梅林だが、まだほんの一部しか色づいてはいない

 

 

 

 フランス庭園の方に回る。葉を落としたプラタナスが、地上に突き刺さった根のように異様な光景を見せている。

 

 

 この付近に居ついているワカケホンセイインコを暫く探していたのだが、やっと番いを見つけることが出来た。

 

南側の千駄ヶ谷門をまわり、西に向かっていくとドコモタワー(正式にはNTTドコモ代々木ビル)が見えてくる。気のせいか、桜の枝先にも少し色の変化が見られるようだ。

 

台湾閣から見た日本庭園の池

 

 日本庭園の一角では2月下旬ごろから、寒桜やボケが咲き始めているのだが、今年はまだ開花仕立てのようだ。

 

 

 更に回った中の池から見たドコモタワー

 

 中の池から新宿門にかけては母と子の散歩道と名付けられた、里山風景の区画が整備されていた。

ラクウショウの気根

 

 新宿門近くの大芝生広場、休日にもかかわらず人出はほとんど見られず、閑散としている。

 

 

 まだ冬景色のままだ、が片隅には水仙やフクジュソウなどの春の兆しが見られないわけではない。

 ハチジョウキフジ

 

 

 

 寒さが緩むのはいったいいつのことか、この辺で。