野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

箱根ガラスの森美術館

2014-04-30 | 探鳥

 箱根には何度も足を運んでいるが、ガラスの森美術館を訪ねたのは初めてだった。訪ねたのは4月下旬、祝宴の器展が始まってまもなくだった。

 

入館料は1500円だが、割引チケットで1400円となる。だがもっと安くしたいなら、近くの仙石原バス案内所で前売り券1200円を購入するとよい。

園内はベネチア風の建物が多く、一六世紀ごろにタイムスリップしたようないい雰囲気を出している。。

 

 

 池の中にあるシャンデリアも野外展示品の一つ

 

カフェテリア。カンツォーネの生演奏を聴きながらパスタなどが食べられる。昼時は行列必至のようだ。

 

 アチェロという店

 

さっそく館内に入ってみた。

 

 私は全くの門外漢なのでガラス工芸、美術品のことを知りたい方はこちらの公式サイトから

 

レースグラスの角型酒器。17世紀の作で携帯用のワイン入れとして使われたとか。

 

一番期待していた「風にそよぐグラス」

 

展示中は固定されているので、揺れる様子は近くにあるビデオで見るしかない。

 

 現代を代表するガラス工芸家の大平洋一氏のモダンベネチアングラス「ジュエルワイングラスシリーズ」から

 

 

 

 

 1950年ごろベネチアで作られた貴婦人形花器

 

テラスから見える中庭の風景。バラッツォ・ドゥカーレシャンデリアの向こうに見える橋は光の回廊「コッリドイヨ」

 

 19世紀の作でカワセミを模したもの

 

レースグラス蓋付杯

 

同じくレースグラス蓋付ゴブレット、16世紀ごろの作品

 

ドルフィン形脚リキュールグラス、19世紀ベネチア

 

グッゲンハイム杯(1875年)は祝宴の器展のパンフレットの表紙に使われている

 

 

 

 館内では時間を決めてミニコンサートも催されていた。

 

 

ドラゴンステムワイングラス、一六,七世紀ごろの作品

 

 

 

カフェテラッツァ

 

現代ガラス美術館ものぞいてみた。こちらは奥がミュージアムショップとなっている。購買欲をそそる否が多いが、小物でも五千円位からなので私は踏み出せなかった。すぐ割れるしねぇ……。

リビオセグーゾの作品

 

 「三つの恵み」。球体内部にある三つの気泡が光に反射して見る角度によって虹色に変化する

 

 以上さわりの紹介まで。 

 


雨の湿生花園

2014-04-27 | 植物園

 

 4月の下旬ではミズバショウには遅かったようだ。しかも雨が降りやまず、肌寒い陽気だった。こんな条件の時に訪れるのは、よほどの花好きに決まっている。花も少なかったが人も少なく、静かにゆっくりと園内を回ることができたの良しとしよう。

 豆桜と山桜が見ごろだった。

 

 

9時の開園間もない時刻、しかも雨模様なので来園者は数えるほどだった。

 

ノウルシが雨に濡れて綺麗だ。

 

 

イカリソウも雨滴を垂らして可憐に咲いている。

 

 

ツチグリ

 

オオバキスミレも雨に打たれ花びらを萎ませている。

 

コブシの花

 

やっと咲き始めたシラネアオイ

 雨に濡れた葉が瑞々しい

 

 

ヒトリシズカやスミレも今日は虫やチョウが訪れることはないだろう

 

 

 にこやかに笑顔を振りまくシロバナエンレイソウ

 

この雨ではカタクリもやはり花弁を閉じている。

 

水路の向こうでキジがしきりに鳴いているが、姿は見せない。

 

水辺には春の陽を集めた黄色のリュウキンカが咲いている。

 

 

エゾノツガザクラ

 

池のほとりに咲くユキヤナギ

 

コシノコバイモは雨除けの傘をさしているようだ

 

つやつやと光る葉のイワウチワ

 

ヒメシャクナゲも水たまりの中で咲いている

 

 園内を回り終える頃になってやっと雨が止んだ。

 

 

この雨を恵みにして花たちは、芽をだし花を咲かし大きくなっていくのだろう。

この辺で。

 

 

 

 


掛川花鳥園の鳥たち

2014-04-24 | 探鳥

 久しぶりに遠出をして静岡の掛川市まで出かけてきた。花鳥園は東名掛川ICを降りてすぐのところにある。ここの魅力はフクロウを中心とした猛禽類に檻なしで身近に触れ合えることだ。入園料は1000円と少し高いが、それだけの値打ちは十分にあった。

初めはモリフクロウのくくの

黒目100%の大きな目が可愛い

 

 ハリーポッターにも出たシロフクロウの番。手前がメスで奥の前身白い方がオスのようだ。

 

 オナガフクロウで名前はしっぽな。ずいぶん愛嬌のある顔立ちをしていてとても猛禽類とは思えない。

 

 ウインクをしてくれたのはアフリカ原産のファラオワシミミズク

 

これも同じワシミミズクでトルクメニスタンワシミミズクで名前はムサシ。

 

 オオフクロウのクルミ君はちょっと強面

 

顔と胴だけのアフリカワシミミズク

 

あとは名前メモし忘れた。ウインクが可愛いい

 

触りたくなるほど美しい毛並みのフクロウ

 

片手をあげて挨拶してくれたのはチゴハヤブサのアオ

 

メンフクロウの新(あらた)

 

 

 羽を広げてくれたクジャク

 

 後ろから見ても結構きれい

 

 インコ軍団

 

100円の餌カップを子供から取り上げ自分で食べる

 

 

10分に一回くらいは睡蓮池の上を旋回飛行してくれる

 

 

池の中にも見たことのない水鳥がいた

 

クロエリセイタカシギ

 

サンショクキムネオオハシは名前の通り三色の黄色い胸をしたオオハシだった。

 

バードショーに出ていたヘビクイワシ

 

ギニアエボシドリ

 

キンムネオナガテリムク

 

 他にもたくさんいたのだが、名前はわからないが可愛かった

 

 

何故か羽根を加えてポーズをとってくれた

 

 

水鳥もたくさんいた。

黒鳥

 

モモイロペリカン

 

コシベニペリカン

 

餌の小魚(これも100円)をやるとあっという間の争奪戦

 

お終いは優雅なホオジロカンムリヅル

 

この辺で。


赤城自然園

2014-04-21 | 探鳥

 4月4日に今年の開園を迎えた赤城自然園を訪ねてきた。訪ねたのは開園から10日ばかりたった頃。この自然園は群馬県の赤城山麓標高700m位にあるので、4月中旬にもかかわらずまだ早春の雰囲気が色濃かった。

 榛名山が遠目に見える。

 

すぐに目に入ってきたのはアカヤシオの花、早春の到来を鮮やかに寿いでいる。

 

 

 

小川の畔でミズバショウが出迎えてくれた。

 

 辺りはまだ寒く、水仙の黄にも温かみを覚えるほどだ。

 

 

西洋風庭園(セゾンガーデン)のこのゾーンではまだ咲いている花は少ない。スイセンとムスカリ、イチゲの園芸種、そしてクリスマスローズだ。

 

 

 木の花はコブシとモクレン、ミツバツツジが多い。シャクナゲは咲き始めたばかり。

 

 

足元にはアオイスミレやヒナスミレが咲いている。

 

 

枯葉からひょっこり顔を覗かせたアズマイチゲ

 

だんだんと奥の自然生態園の方へ歩を進める。

シュンラン

 

園内のいたるところで群生していたカタクリ

 

ハルトラノオもびっしりと群生している。

 

クサボケ

 

敷石の陰から顔を見せてくれたトカゲ

 

それにしてもこの日の空は澄み切っていた。

 

オウレン(の仲間)はもう実をつける準備を始めている。

 

カタクリの林を過ぎて昆虫館までやって来た。

 

池の前のキブシ

 

池にはミズスマシが元気に泳ぎ回っていた。カメラにその姿を収めようとしたのだが動き回っていてなかなか難しい。

 

色鮮やかなウグイスカグラ

 

 ミズスマシの池

 

 自然園は歩くコースに茶色いウッドチップが敷き詰められていて非常に歩きやすい。尤もこのウッドチップの歩道は歩きやすさの為だけでなく、コースから外れないための目印にもなっているようだ。散策中、ボランティアの監視員にカース外に立ち入った人が何人か注意を受けていた。

 

 春の本番はまだこれからのようで(4月中旬の時点で)、枯葉からこれからの春を彩る主役たちが目を出しかけていた。

エンレイソウ

 

サンカヨウ

 

 猛毒で知られるハシリドコロ

 

茎の根元に花を見せているのはウスバサイシン

 

 花を見せ始めたシラネアオイは、ヤマシャクヤクの花とともに4月の終わりからGWにかけて自然園の舞台を飾るスターたちだ。

 

帰り際ナナフシ橋の近くで見かけたエゾアオイスミレの群生

 

見られる花数は決して多いとは言えなかったが、早春の息吹を全身で感じられたいい散策だった。

この辺で。

 


奥武蔵名栗湖のヤマザクラ

2014-04-16 | ハイキング

 町中の桜はすっかり散ってしまったが、山では今が山桜の見頃となっている。休日、奥武蔵にある名栗湖を訪ねた。

 

 

 

 「もろともに あはれと思え 山桜 花より外に 知る人もなし」 百人一首66番

 

 ヤマザクラには意外と水のある風景が良く似合う。

 

 

 

 

 うすべにに葉はいちはやく萠えいでて咲かむとすなり山櫻花  ―牧水

 

 

 

そういえば、藤沢修平の原作を映画にした「山桜」というのがあった。一本のヤマザクラの下で野江と弥一郎が出会う、そのシーンが思い出される。

 

 

 その映画の主題歌が一青窈の「栞」だった。冒頭の一節を「途方に暮れたのは黄昏時で、空には山まで溶け合って何処か悲しくなる  ふいに君がくれし 道の標も見えなくなって 瞼閉じた後花に聞く僕……」

 

 

 

深緑を背景にし、その美しさはまた一層引き立つ。今年はいい潮合に立ち会えたようだ。

 

 

 

 

これも有名な歌だ。「しき嶋の やまとごゝろを 人とはゞ 朝日にゝほふ 山ざくら花」 ―宣長  

戦争中にはどういうわけか散り際の潔さを称賛するのに使われたようだが、宣長の本意は違っていたようだ。

 

 

 

 

今年は新緑と時期が重なり一際綺麗だった。