野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

柳沢峠付近紅葉散策

2014-10-29 | ハイキング

 奥多摩湖を過ぎ、大菩薩ラインを登りつめた先が柳沢峠だ。標高は1480m。東側には鶏冠山、やや南には大菩薩嶺があり、丸川峠経由の登山口となっている。北西に行くとレンゲツツジで有名な三窪高原、さらにその先には林道が笠取山まで続いている。夏にはコマドリを求めるバードウォッチャーたちで賑わっていたが、平日のこの日は人も少なくゆっくりと散策できた。

 

葉を落としたカラマツ林に一際鮮やかな楓の紅葉。

 

 黄葉も素晴らしい

 

 

 

 幸いなことにちょうど見頃に出来た様だ。

 

 

散策の道は道標が完備しているので、地図を持たなくても迷う心配はない

 傾斜も緩く、要所にはベンチも置かれている。ただ水場はない。

 

あいにく雲取山方面は靄で見えない。カラマツの黄葉が素晴らしい。

 

雑木が多いので紅葉よりも全体的には黄葉が多いのだが、時折ハッとするようなカエデやツツジ科の真紅に出会える。

 

 

 それでもこういった落ち着いた色合いの方が私には好みだ。

 

時折シカが悲しげに泣き交わしている。

 

 

 山道にはまだ色を留めた落ち葉が敷き詰められている。その上を歩く、何という贅沢だろうか。

 

時折カケスが鳴き、通り過ぎるのだがなかなかカメラにはおさめられない。

 

 

 

 大岩の多いところには木道が架けられていて歩きやすい

 

 

 

 

 

 

 

ようやく実をつけたヤマブドウに出会えたが、惜しいことに崖の上で近づくことはできない。

 

 

 

 このあたり背の高いアカマツにウソの20匹余りの群れが休んでいたのだが、葉に隠れて満足な写真が撮れなかった。

 

 

 

六本木峠から横手山峠まで歩いたところで、林道を途中まで歩いて引き返した。歩いた時間は3時間足らず、お昼前には出発点に戻ることが出来た。


秋バラの咲く生田緑地バラ苑

2014-10-25 | 植物園

 

 春秋の二回臨時開園される生田緑地バラ苑を訪ねてきた。

 

今年はちょうど時期が良かったのか、たくさんの見頃のバラに出会えた。秋バラのしっとりとした色合いをご賞味頂けたら幸いです。尚バラの名に関しては表示札を見てメモしたのですが、間違いがあるかもしれませんので悪しからず。

 

 サムシングスペシャル。ニュージーランド マグレディ社、1999年。

 

 エメラルドアイルはイギリスディクソン社で2008年に作られたバラ、緑がかった黄バラは珍しい。

 

 シルバーアニバーサリー。デンマーク ポールゼン社、1994年に作られた白バラ。

 

はまみらいは日本京成バラ園の品種、2006年。

 

サイレンス イズ ゴールデン。ことわざをバラの名にするとは!イギリス ディクソン社、2010年。

 

 チェシャー。イギリス フライヤー社、2000年。

 

 クイーンエリザベス。アメリカ ラマーツ社、1954年と古いバラ。殿堂入りしたのは1979年。

 

 ケニギン ベアトリックス。ドイツ コルデス社、1983年。

 

 悲劇の王女、プリンセスダイアナの名がつけられたバラ。が、作られたのはアメリカJ&P社で1999年の作。

 

 ローズマリー。イギリスオースチン社、2003年。

 

 

 フラミンゴ。ドイツコルデス社、1979年。このピンクはまさしくフラミンゴ色。

 

仲睦まじげなこのバラはゴールデンフラッシュ。オランダ インタープランツ社、2005年。

 

 コティリオン。アメリカ J&P社で1999年。

 

 同じJ&P社の アロマテラピーという名のバラ。

 

 マチルダ。フランスメイアン社で、1988年。

 

同じくフランスメイアン社で有名人の名が冠された数あるバラの中から3つ。

1981年に作出されたカトリーヌドヌーブ。

  

 2000年のチャイコフスキー。

 

チャールストン。フランス メイアン社、1963年。

 

 珍しい絞り模様のバラ、アンボスフンケンは1961年にドイツコルデス社で作られた。

 

 

殿堂入りのバラ、ダブルデライトはアメリカ スイム社のバラ、1977年に作られ、殿堂入りしたのは85年。白から真紅へのグラデーションが素晴らしい。

 

こちらも2003年に殿堂入りしたバラ、ボニカ’82。名前には82がついているが、作出されたのは85年、フランスメイアン社。

 

 1994年に殿堂入りを果たしたジャストジョーイはイギリスカントオブコルチェスタ社のバラ、作られたのは72年。

  

 

ロブロイ。スコットランドクッカー社1970年。

 

キャリオペ。イギリスハークネス社 1998年。

 

 黒真珠は京成バラ園芸で1988年に作られた、黒味を帯びた色合いが珍しい。

 

アルテス75。フランスメイアン社。

 

 シカゴピース。アメリカジョンストン社で1962年に作られた。

 

 

 オペラ。フランスゴジャール社1950年と古いバラ。

 

ノスタルジー。ドイツタンタウ社、1995年。

 

 グロリアデローマ。イタリアアイカルディ社で今回最も古く1937年の作出。

 

 ディズニーランドローズはアメリカJ&P社、2003年。

 

 アメリカムーア社のプレイガールは1986年の作。

 

 お終いはドイツタンタウ社のインカといいう198年に作られたバラ。

 

この辺で。


浄土平(福島県)の紅葉

2014-10-19 | 探鳥

 標高1600mの浄土平の紅葉をどうぞ

駐車場付近、やはり平日にもかかわらず人出が多い。

 

 10月8日のこの日、紅葉はややピークを過ぎたばかりか

 

 たくさんの観光客の中でも、一切経の山道を登るのはごく僅か

 

盛んに立ち上る噴煙が、御嶽山の悲惨な災害を想起させる

 

これは噴煙と背景の雲とのコラボ

 

 駐車場から一切経への山道を登る、結構勾配は急だ。

 

 山道の両脇には、ガンコウランとクロマメノキとシロタマノキの実。少しずつ頬張りながら登る。

 

 

低木がなくなって酸ヶ平

 

 

 

思ったより紅葉した木が少ないのは見頃を過ぎたせいだろうか

 

 登ってきた山道の向こうに見えるのは吾妻小富士

 

東吾妻山

 

澄み切った空の下を優しい風が吹き抜ける

 

一切経山(1949m)の南斜面、稜線を登山者が点でつながっている。

 

連れが体調が悪く分岐で登頂を断念、一目「魔女の瞳」を見たかった。

 

酸ヶ平避難小屋

 

鎌沼の名は沼の形から

 

木道の両脇に咲いている花は枯れ果てて既になく、ただリンドウの枯れ花が続いていた。

 

秋日に煌めく鎌沼、前方の山は東吾妻山

 

 

 

 

 沼の彼方から雲が湧き上がってくるように見える

 

 視線を西に向けると風景はがらりと趣を変えた

 

 

ここで軽めの昼食をとってから下山

 

再び吾妻小富士が見えてきた。

 

こちらは一切経山

 

 

下山路の紅葉とススキが美しい

 

 

標高1600m地点まで戻ってきた

 

樋沼付近の湿原

 

 

樹木の数は少ないものの、この辺りが紅葉前線の最先端か、足を止めて暫し見入ってしまった。

 

 

 

駐車場近くから振り返った風景。

 

 以前訪れたときは最盛期で紅葉のトンネルを抜け、その絢爛豪華な錦秋の美に感動したのだが、残念ながら今回はやや時期を失したようだ。

 それにしてもこれだけの美を、再びこの目に出来る日があるのだろうか。

 

 

 

 


薬用植物園

2014-10-15 | 探鳥

 東京都東大和市にある薬用植物園を訪ねた。さほど広くない園内だが、近いこともあり季節の折々に足繁く通うところだ。今回訪ねたのは10月上旬、秋の花たちが出そろい始めた頃。

それでは目に留まった花たちを取り止めもなく紹介して行こう。

 

 紅白のシュウメイギク(秋明菊)。菊の名は付くが、キク科の花ではなくキンポウゲ科の花。京都の貴船地方に多いことから貴船菊(これも良い名だ)とも言う。

 

 

しそ科の強い香りを持つカワミドリ。ここで花の名前を知った後に、丹沢や奥多摩などでも群生を良く見かけた。生薬に使われ、土藿香(どかっこう)という名があるそうだ。

 

 ノゲイトウは元来熱帯地方の花だが、今では本州西部から沖縄にかけて帰化して畑地などに生育している。

 

 大振りだがピンク色の綺麗な花で、この時期虫たちをよく集めているオオベンケイソウ。ベンケイソウは高山の岩場や砂礫地に咲く花だが、こちらは園芸用。

 

 同じベンケイソウ科のミセバヤ。花が綺麗なので古くから観賞用に栽培されている。名は誰に見せてあげたいという意味。

 

 秋の七草のひとつフジバカマ。乾燥させるとクマリンを放ち、中国では香草として珍重されたという。

 

これはカラスウリの花ではなく、ヘビウリの花。旬を過ぎてちょっと花の先が窄まってしまったのが残念。

 

とても繊細なシャクチリソバの花

 

 こちらは赤そばの花、品種名は高嶺ルビー。

 

 アオイ科のカイトウメンの実。色形はちょっと河童の顔に似ている。海島綿(カイトウメン)は、綿毛が長くしかも繊細で美しいので、希少価値のとても高いコットンだとか。

 

 スズムシバナは山地の林下に生えるキツネノマゴ科の花。よく似た名前のスズムシソウはラン科の花でまったく別の花。

 

もうほとんど散ってしまった金木犀(キンモクセイ)の花。トイレの芳香剤として使われなかったら、とてもいい香りなのだが……。

 

 棘が多く荒々しいオケラの花

 

 コガネバナは中国北部からシベリア、朝鮮半島にかけて咲く花。タツナミソウの仲間。生薬名は黄芩(オウゴン)。

 

 ツルドクダミは中国原産の花で漢方に使われる。花は一見イタドリの花にようだ。

 

トウガラシの花と実。こんな可憐な花があの辛い実になるとは思いもしなかった。

 

 色鮮やかなグラデーションを見せるノブドウの実。油絵の画材になりそうだ。

 

 和の風情を醸すツリバナの実、今にも種が落ちそう!

 

 赤い木の実を三つ。ゴンズイとフユザンショウとサンザシ。何れも色や形に個性があって楽しめる。

 

 

 

お終いはぷっくりと美味しそうに割れたアケビの実

 

 これはおまけ、大温室で見たドラゴンフルーツの実

 

 この辺で。

 

 

 

 

 


秋酣の野川観察園

2014-10-10 | 探鳥

 

 秋の深まる一日、武蔵野は野川の辺にある観察園を訪ねた。

10月初め紅葉にはまだまだ早いが、この時期に咲く秋の山野草も見ていて楽しい。

ヒヨドリジョウゴの花と実

 

雨を避けるように葉の下に咲くキツリフネ

 

イヌショウマは奥多摩の低山でよくみられる花だ。

 

 背景の朱色はこの日まだ枯れながらも咲き残っていた彼岸花

 

 

同じような色をしたのシモバシラの花

 

 シモバシラにはヒョウモンチョウがとまっていた

 

赤紫の色が美しい萩の花

 

ススキの根元にナンバンギセルを見つけた。これは比較的色づいていた一株。

 

丈高い草に隠れるように咲いているのはサクラタデの花

 

水辺に多いミゾソバの花もサクラタデと花はそっくり

 

これもよく似た花だが、こちらはマアキノウナギツカミ

 

 キンミズヒキ

 

 オケラの花。この名は虫にもあるが、花の方はキク科で、日当たりのよい草地でよく見かける。若芽は食用にされ、根は胃薬として漢方に使われ、いぶして湿気やカビ除けにも用いられ昔から重宝された。古名はウケラ。

 

夏が終わると山道でよく見かけるキバナアキギリ。下の方から咲いてきて、てっぺんの数輪だけが残された。

 

葉が虫食いでぼろぼろになったカメバヒキオコシ

 

 同じシソ科のシロネは水辺に生える5mm程度の小さな花

 

虫を一番集めていた花はフジバカマ、ご存じ秋の七草のひとつ春の七草は短歌のリズムで覚えているが、秋の七草にもそれがあるという。はぎききょう、くずふじばかま、おみなえし、おばななでしこ、秋の七草。オバナはススキの意。

 

紅白に咲き分けるゲンノショウコ

 

まだ花が見られたカリガネソウも変わった形をした花だ。

 

ノササゲの花

 

同じくマメ科で花も同色のヤブツルアズキ

 

 タデの仲間で垂れ下がって咲いているのはボントクタデ。ホンタデが葉に辛みがあるのに対して、この花は葉に辛みがないことでのポンツク(愚鈍者)と名付けられたそうだ。

 

秋も深まり、残り少なくなってきた花には争って蝶や虫たちが集まる。

 

花は終わり実となってしまったミズタマソウ

 

 

実はほかにもある。

ムサシアブミの実、これから紅葉とともに深紅に発色する

 

ヒオウギの黒い実

 

ムラサキシキブ

 

すぐ隣には寄り添うようにシロシキブが植えられていた。

 

 今回はこの辺で。