野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

池の平湿原の花たち

2010-07-07 | 野の花
 <前回からの続き>
7月初旬のこの時期、春の花は姿を消し、夏の花はこれからといった所で花の種類は少ない。が、その割には3時間ちょっとの散策で、結構たくさんの野の花たちに出会えたのは嬉しかった。




 グンナイフウロ、花の色が濃いのでタカネグンナイフウロだろうか。林道、草原、ガレ場と至る所で目についた。

 





 こちらはアサマフウロ




 これもよく見かけた、まとめてツマトリソウとヤマオダマキ










 カラマツソウ



 ピグミーの森と名付けられた薄暗い林床に多く見られたマイヅルソウ、他で見かけるより背が高いのは光量が足りないからだろうか。




 ゴゼンタチバナ



 内向きに固まって恥ずかしそうなギンリョウソウ




 ベニバナイチヤクソウはいくら探してもこの花だけだった、他はもう枯れてしまったのだろうか。




 シャジクソウは初めて見た。群馬長野県境の山地に多い花で、マメ科シャジクソウ属で仲間にツメクサ等がある。林道脇や乾いた山地の草原に良く見られた。



 頂上近くのコマクサ園のコマクサ









 ウスユキソウ



 時期的にはまだ早かったようで群生は見られなかった、アヤメ。






 ハクサンシャクナゲは丁度見ごろを迎えていた。アズマシャクナゲに比べ、派手さはないが気品をしっかりと湛えている。



 ナナカマドの花



 湿原の中で多く見られたのはハクサンチドリ




 これは似ているが、花序が細長くまとまっているテガタチドリ



 こっちは恐らくアオチドリじゃないかと思う

 いずれもラン科の花だ。



 終わりかけのイワカガミとスズラン。多くがこれから咲く夏の丈高い草に埋もれるように咲いていた。









 オオヤマフスマはガレ場に多かった。小さな花だ。




 アマドコロは春の花だが、まだ2000mの高所では見ることができる。



 ナツトウダイ



 ネバリノギランはあちらこちらでよく見かけた、黄緑色の地味なつぼ状の花が一部開きかかっている。花茎の上部が粘つくのが名の由来。



 
 草原の中では夏の花たちも準備を始めていた。

 ヤナギラン



 ノコギリソウ



 グンバイヅルは実が軍配に似ている所から名付けられたらしい、嬉しいことにこれも初見の花。



 コケモモ



 マルバタケブキの花は今にも咲きそうだった




 今回は一泊の旅行で、長野群馬県境の山地をいくつか回ったのだが、季節がらラン科の花に多く出会えたのが何よりうれしかった。その希少性ゆえ盗掘が絶えないラン科の花だけに、所在地をぼかして3点だけ紹介したい。いずれも私にとって野生の姿を見るのは初めてだっただけに、出会えたときは電撃が走った。
 クモキリソウ



 コケイラン



 ウチョウラン



 盗掘などせずに足腰が丈夫なうちは山に出かけて楽しみ、老いて山に登れなくなったら思い出とともに写真で楽しむ。これが本来の山野草の楽しみ方なのだと思うがどうだろう。