粟島滞在3日目、島にいられるのも今日の午後まで。
朝食前に日の出を見に港付近まで出かけた。
屋根瓦の上で日の出を待つスズメたち
青から赤紫の色へと変わってきた.静寂のひととき。
水平線の上に紅点が一つ
雲間からゆっくりと太陽が姿を現した。
優しい茜色に世界が染まる
気の早い釣り人たちが防波堤の上に現れた。
数十キロメートル離れた対岸に山や街並みがうっすらと見えてきた。今日は風もなく波も穏やかだ。
内浦集落の畑、まだ農作業の人たちは出てきてはいない
山も藍色の衣を脱ぎ捨て、いつもの色合いを取り戻しつつある。
林の際でホオジロたちが群れていたが、その中にミヤマホオジロを見つけた黄色い冠羽を持つ鳥だ。
オオジュリンの♂♀も餌探しを始めた。
枯草の山に群がるスズメたち
水路にはマガモ、ハクセキレイ、カルガモ
やっと一人のお婆さんがカラスを引き連れて畑にやって来た。
お腹が空いたところで、7時に宿に戻り朝食を済ませた。今日は逢坂山に登り、パノラマ新道を歩く予定。
杉林の中を分け入って登る。空には交差した飛行機雲が見えていた。
途中島で初めて猫を目撃。あぁここはどうしてか猫の少ない島だったと今更ながら気づいた。
途中見つけたナガハシスミレは日本海側に多くみられる見られるスミレ。
後ろ姿しか撮れなかったルリビタキ♀
宿の主人に登り道を聞いてから行ったのだが、途中巻道に迷い込んでしまった。
みっしりとウバユリの若葉で覆い尽くされた道を30分近く歩いてやっと舗装された村道に出た。
鉄塔の立っている地点がパノラマ新道の入り口
鉄塔付近でハヤブサを発見。
パノラマ新道は道跡は残ってはいるものの、大半が草や花で覆われていた。
こういった花を踏みつけながら歩くのはちょっと忍びない。
ユキザサはまだ蕾
エンレイソウ
一時間もたたないうちに牧平側の出口にたどり着いた。
ここからはS字カーブの下りが続く。旗崎
沖で漁をする漁船
アオサギも漁の最中
ツバメ
松林に群れていたヒヨドリが、なぜか突然集団で海に向かって飛び始めた。
宿で最後の昼食を頂いてから港へ。乗船券を購入してから高速船に乗った。向かいには普通船フェリーが停泊している。これは2時間あとの便なので、これに乗ったら帰りは明日になってしまう。
丸二日間の短い滞在だったが、それでも離れがたさを覚えるのが島の旅行というもののようだ。珍鳥には出会えなかったが、十分楽しませてもらった。
もう一度季節を変えて訪ねたいものだが、果たして再び来る日はあるのだろうか。