あなた方が、この世にうまれてくるの、実に単純な事であり、
人間は「あの世」といわれる実在世界と「この世」といわれる地上世界の、
この二つの世界の、この二つの世界を行ったり来たりしている「旅人」のような存在なのです。
この世に生きている間、私たちは、もといた世界がどのような世界であったかを忘れ、この世てきなものばかりに関心を持つようになります。
しかし、そのなかにあって、「実在世界」といわれる真実の世界から、
人々が生きるために必要な力、「徳の力」を見つけ出し、
身につけることができた人にとっては、、この世は限りなく、
「神や仏の創られた世界」に見えるようになっているのです。
この世だけの差別感に満ちた目でみれば、
人の肌の色の違いや収入の違い、地位の違い、学歴の違い、
あるいは、生まれた地域の違いによって、
人は人を区別し、差別していくようになりますが、
もう一段高い霊的世界から見たならば、
そうしたこの世的な「区別」や「差別」といったものは、
まったく通用しないのだということを、あなた方は知るでしょう。
いや、むしろ、この世において、ハンディがあって、
人よりも厳しい立場に置かれ、苦しい戦いのなかで自己を発揮し、
他の人々に対して救いの手を差し伸べようとしている人こそ、
この世の光です。この世の愛です。この世の許しです。
この難しい難しい地上世界において、
そのような「天使の片鱗」をみせることこそ、
あなたがたが、この世において
一分(いちぶ)なりとも智慧を手にしえたということだと思います。