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食道がん、飲酒でリスク急上昇 顔赤くなる人注意

2014年04月21日 | 健康情報

食道は体の中心部にあり、食べたり飲んだりした物を口から胃に受け渡す

役割を担う。この臓器は飲酒の影響を受けやすく、がんを発症する。

毎日酒を多く飲み続けると発症リスクが跳ね上がってしまう。

「お酒を飲んで顔が赤くなる人は注意してほしい」。

京都大学の武藤学教授はこう強調する。同教授らがまとめた研究などから、

こうしたタイプの人は食道がんを発症するリスクが高いことが分かった

ためだ。酒を飲んで顔が赤くなるのは体質の差だ。

アルコールは体内でまず「アセトアルデヒド」という物質に変わる。

アセトアルデヒドは有害なので、酵素の働きで無害の酢酸に分解される。

分解酵素の能力は遺伝子のタイプで異なる。能力が低いと体内に有害物質が

長時間とどまり、顔が赤くなるとともに悪影響を及ぼす。

分解能力が高かったとしても飲酒量が多ければ、処理が追いつかずに

アセトアルデヒドが体内にとどまってしまうという。

食道がダメージを受ける原因も飲酒だ。熱いものを好んで食べたりする

のもよくないという。いずれのケースでも食道の粘膜が傷つき、ダメージを

受ける。

食道がんは国内で年間約2万人が新たに診断され、約1万2千人が亡く

なっている。発症は50~60代に多く、女性よりも男性の割合が高い。

国立がん研究センターがん対策情報センターによると、がんと診断されて

から5年後にどのくらいの人が生存しているかを示す「5年相対生存率」は

男性で32.3%、女性で41.3%だ。これに対し、胃がんは男女とも6割強、

大腸がんは7割前後で、食道がんはかなり下回っている。

この理由の一つとして挙げられるのが、「患部の近くにあるリンパ節に転移

する確率が大腸や胃より食道の方が2倍以上高いことだ」と大阪大学の

土岐祐一郎教授は話す。

飲酒以外では喫煙も発症リスクを高める要因だ。野菜や果物をあまりとら

ない人も気を付けてほしいという。暴飲暴食を避けることも大切だ。

そして、食べたり飲んだりする際にしみる、物がつかえる感じがする、

食道に何かある感じがする、といった症状が表れた場合は放っておかず医

療機関を訪ねることが欠かせない。

 

(2014年4月18日 日本経済新聞)

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