金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

ママッ!

2015年06月01日 20時08分16秒 | 日々あれこれ
耳に残る声・・・


ガラスの喉が悲鳴を上げだしています。
今一、本調子でなくストレス溜めていました。
病院行ってみんといけんよな~・・・ってブツブツ独り言。

いろんなことを考えます。
声が出なくなったら・・・
コイツにとって大きな問題です。

法務を終えて午後からの診察に伺いました。

結果、心配するモノはなかったのですが
やはり、声帯の使いすぎ・・・
暫く薬をって処方されたことです。

そんな診察を待つ待合室でのこと。

雑誌を捲りながらコイツも心配なことを抱えますので
雑誌を見るとはなく見ていました。
すると、隣りに座ったお母さんと1歳過ぎの子どもの親子。
視界に入ってくる親子の姿は、
お母さんの膝の上に外向きに子どもを座らせていました。
すると子どもは経験があるのか
次に診察室に入ることを分かるかのように膝の上に立とうとして泣きかけます。

「ママッ!」って・・・

堪らない恐怖にどうすることもできず親を呼びました。
胸を締め付けられるような切ない声・・・
今も耳に残っています。

「ママッ!」

お母さん、急ぎ自分の方に向けてやり抱きしめてやります。
でも、怖くて大きな声で泣いていました。
怖くも安心して泣いていました。

どうにもならんのですけど、親を呼びますよね。
向き合ってくれる親がいるということは安心なことです。

お参りさせていただいたところは姉妹家族の仲がいいお家です。
こんな家は気持ちいいですよね。

神戸から帰られている義兄さん。
今年、80歳になられた優しいお方です。
車、大好きで愛車のマツダ センティアを駆り
高速で140キロで飛ばされる。
そんな話で始終盛り上がったのですが、
亡くなられた義母さんを我が母のように慕っておられたそうです。

23歳の時に母は亡くなりました。

酒好きな自分は
母が亡くなる前日も友だちと飲みに出かけたとか・・・
「今日も御前様か・・・」って言われて出ていった。

母を亡くしこんなことをしていたらいかんと
きっぱり酒を断たれたとか・・・

早くに母を亡くしたものですから
年に一度、ここに帰ってくるのが楽しみで、
「よう帰ったね」って優しく迎え入れてくれる義母が大好きだった。

今も尚、こうやって義母をご縁に帰られる。
ここに座られる。

南無阿弥陀仏のなかに
懐かしきお母さんに出会われたでしょうか・・・

「お母さん」
「かあちゃん」
「ママ」

いろんな呼び方あれど
その呼び声のなかに
我を呼ぶ声に出会うと立ち上がれます。

コイツも1歳児に負けないように
腹くくって立ち上がりました。

「失礼します。お願いします」って。
心臓バクバクでしたけど・・・

エライから泣かずに帰って来ました。
コメント
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