2012/5/28(月)
職場は線路脇。うるさくて窓を開けられない。
目覚めると心臓に手を置いている 指は格子のようだ 起きよう
5/29(火)
冷やしうどんの上にサラダ、とドレッシング。最近の定番。
すりごまになって初めて胡麻の色知ってそれからふいの雨だれ
5/30(水)
角川『短歌』6月号特集「挽歌」。ぬる湯に浸かりつつ、ゆっくり読む。
閉じてまたとじても又も開く目の底に燃えさく檳榔子(ビンロウジ)の実
5/31(木)
その歯は剣のごとく
その牙は刃のごとき世類(たぐひ)あり
彼らは貧しき者を地より呑み
窮乏者(ともしきもの)を人の中より食らふ
(『旧約聖書 箴言 第30章』)
甲虫と湿る温気と伸びる手とこれ初夏(はつなつ)の土の中より
6/1(金)
黄緑と橙の大洋ホエールズを、どれくらいの人が憶えているだろう?
火にくべる文(ふみ)とくべない文を選りだんだん増えるみっつめの山
6/2(土)
大学時代の友人達と横浜中華街へ。
ひとりでは天動説に生きるしかないので仕舞う天金の本
6/3(日)
紫陽花は半日で色づく。
酔眼にはじける珠を胸に寄せオルテンシアは少女の姓ぞ
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