「詠草」
麦秋という語はじめて目に見えて緑の中のそこだけが秋
水銀は里芋の葉の上にある水そっくりに肌をころがる
森の中木屑の散れり 其は抵抗の残骸のごと
命食むことなく死んでゆくいのち座れないほど熱された道
草刈りの終わった芝生ちくちくとちくちくここにいるなと告げる (☆)
「うたう☆クラブ」
会わずとも過ごせるものか本日も左右非対称の月影
横臥位でまぐわう猫の夢を見た顔から下はなにも無かった
鏡見ることなく髭を剃る風呂場 だあれもいないはどこでもいっしょ
閉まらなくなる冷蔵庫ひと一人入れるはずの肌ざわりして
振り向けば斜面いっぱいクローバー 何葉でももういいさ、7月 (☆)
(☆)のついているものが、取られた歌です。
休日の早朝、天気が良ければ近くの里山公園を散歩します。
歌集なんかを読みながらほっつき歩いていると、けっこう歌の原型がわき上がってきたりします。
この5+5首も、ほぼそんな形でできあがりました。
輪郭や意味が少々不明なのは、やっぱり寝ぼけているせいでしょうか?
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