鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

夏越えに向けて、雨の夏至の一日は長く短く、さみだれ模様…

2017-06-21 21:53:32 | エンタメ

本日6月21日は二十四節気の第十、一年のうちで最も昼間の時間が長いといわれる 夏至 です。毎年、この夏至を迎えるたびに当ブログで「夏本番はこれからとはいえ、夏至を境に日が短くなるので少々物悲しい…」というようなことを記し続けてきていたように記憶しています。

例年、夏至の頃には陽光が餐々と降り注ぎ、七夕飾りも夏色の風に揺れ、ワタシが感じている夏至の「物悲しさ」もそこそこに緩和されていました。


今年はといえば、夏至の朝から雨模様。

一年のうちで最も陽光の恩恵に授かれるはずの日が、水色のクールな紫陽花色に包まれています。

そして夏至の本日は、近くに住まう叔母宅の法事で、市内・山ノ内の名刹 臨済宗建長寺へ。そぼ降る、どころか、建長寺の大屋根を激しくたたきつける大雨の中、控室へ案内されると寺の奥の杜の深い緑が目に沁みます。

緑をバックに幾多の筋となって舞い落ちる雨の中に、女流歌人として90余年の人生を全うして十数年前に亡くなった故人の面影がダブります…。

梅雨末期を思わせる豪雨とあって、普段ならば大勢いるはずの方丈裏から心字池を眺める人の数もまさに まばら…。

新たなる物見の人が現れるまでの約10分間、時間が止まったかのようでした。

法事は方丈(本堂)のこの祭壇にて、とり行なわれました。

読経の最中、拝観の方々の興味深そうな表情も供養に供じてくれているような感じにもなります。

読経が終わり ふと後ろを振り向くと、外は依然として滝のような雨…。

境内の墓地に焼香に向かった折には、もちろん 全身ズブ濡れ。終生忘れられぬ 夏至の法事 となりました。

市内・海沿いの席亭でお清めを済ませて、慌ただしく帰宅。水曜日はチビッ子陶芸教室が待っています。工房の窓の外、さらに強くなる雨風の中、玄関の扉がガンガンと叩かれて全身ズブ濡れのチビッ子は「陶芸です!」と、元気いっぱい。

東京にお勤めのお父さんと連絡をとって、ご自宅のストックヤードでウエットスーツに着替えさせて、「いざ陶芸!」

これまで、コスプレ気味のお嬢さん、イスラム系の民族衣装的な服をまとった方々、派手なタトゥーを入れた紳士、その他、いろいろ個性的ないでたちの方々が工房を訪ねてきていますが、ウエットスーツのチビッ子はまさに「画期的」な一瞬です。

陶芸を終え、迎えに来たお母さんに放った第一声は「ウエットスーツ、暑い!」。つくづく、我慢強いチビッ子です。

朝からの嵐が駆け抜け、夏至の陽の入り時間となった午後7時。

この頃になって、西の空にはようやく陽の気配がほんのりと漂ってきました…。

雨に包まれた夏至の宵、あらためてささやかに一人で、お清め…。



夏至の雨間に陽の道さがし 赤星辿る法事とウエット



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする