退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

楽しい理屈について

2010-03-02 00:04:15 | Weblog
くもり一時雨。夜に止む。

「柄谷行人 政治を語る」を読む。

聞き手は作家で歌人の小嵐九八郎。
柄谷行人も今年で69歳、小嵐九八郎は66歳。

若い頃は「世代論」を嫌って「普遍」を目指し
文学をやる決心(!)がつかなくて経済学部に入ったなどの伝記的側面も。

ただし面白いのはやはり理屈の方。

交換様式という観点から社会構成体の歴史を考えると
A「贈与の互酬」B「収奪と再分配」C「貨幣による商品交換」の3つがある。

Aは「農業共同体」や「ネーション」、Bは「専制・封建的国家」や「国家」、
Cは「都市」や「資本(市場経済)」という歴史的派生形態をとってきた。

旧来のA・B・Cを揚棄するための交換様式は実在しないが
「普遍宗教」としてあらわれたと。

それが19世紀以降宗教的な色彩が消えて「科学的社会主義」となった。
つまり「社会主義」は本質的に「道徳的」なものである、ということになるらしい。

また「労働者」と「消費者」は別のものではないので
「労働者/消費者の運動」としての経済的なアソシエーションを創り出すのが重要だと。

「トランスクリティーク」を読んでみるべきか。
今度思い出したら図書館で借りよう。
コメント
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