NHKテレビ特集:双方向解説・そこが知りたい!「どうする雇用と経済」(2009年 2月11日(水))を私も視聴した。
「アメリカに端を発した世界経済危機。不況の中でも雇用を守り、企業も生き残る道はないのか? 経済悪化を雇用不安に直結させない方策はないのか? そして政治は何をすべきなのか? 100年に一度の危機は、日本経済そのものに大きな転換を求めている。番組では、当面の対策とともに、長期的な雇用のあり方、企業のあり方、ひいては日本経済のあり方を、視聴者とともに考えていく」というものだ。
「『経済理論』より雇用を」などの解説委員からの意見もあり、2時間に及ぶ討論のまとめを司会の藤澤秀敏さんは各論説委員の共通項として・今までとは違う対応を必要とする。・労働者を守る政策を・人間に優しい社会を・政治のリーダーシップを・希望を抱かせる政策をとまとめた。内容のポイントは大津留公彦のブログ2に詳しい。
いま、大切なことはこうした世論をつくっていくこと。社会的連帯の輪を広げていくこと。たたかいの連帯を強めていこくとだと思う。
9日には、4月末までに期間工4300人の削減をすすめるホンダに「解雇を撤回せよ」と日本共産党の赤嶺政賢、塩川鉄也の両衆院議員らが本社を訪問し、要請している。
「派遣切り」を止めさせるたたかいについて、10日、日本共産党の志位和夫委員長と全労連、首都圏青年ユニオンの代表らと懇談。
「現行法のもとでも『派遣切り』を食い止める条件がある」と
志位氏は、「雇用破壊とのたたかいについて三つの仕事(失業者の支援、これ以上の被害者を出させない、労働者派遣法の抜本改正)に同時並行で取り組むことを強調したうえで、これ以上の雇用破壊を許さない取り組みがきわめて重要になっている」と。
そのうえで、「現行の派遣法に照らしても大部分は違法状態のもとで働かせたあげくの解雇であって本来は正社員にすべき人がほとんど。この点を押さえてたたかえば、現行法のもとでも『派遣切り』を食い止める条件があることに着目してたたかっていく必要がある」とのべました。
国会質疑では最大3年の派遣期間制限にかんして、志位氏の質問に舛添要一厚生労働相が答弁で、(1)本当は派遣なのに請負を装う「偽装請負」で働かされていた期間は派遣期間に通算される(2)「クーリング期間」(3カ月超の派遣を受けない期間)があれば継続した派遣とみなさないという厚労省指針を悪用して、また派遣に戻すことを予定して使った場合は職業安定法違反であり、その場合も派遣期間制限に通算される―と認めたことを紹介しました。
製造業では2005年から06年にかけて偽装請負が社会的問題となり、「請負」から「派遣」への切り替えがいっせいに行われましたが、志位氏は「偽装請負やクーリング期間が派遣期間に通算されることになれば、すでに派遣期間をこえて働いていた違法状態になる」と指摘。派遣期間を超えて労働者を働かせてきた場合は直接雇用を申し込む義務が生まれ、常用雇用を派遣に置き換えてはいけないという原則に反しているのだから、「派遣先企業は労働者に直接雇用を申し込む義務が生じる」と。
質問で紹介したパナソニック・エロクトロニックデバイス若狭工場では労働者が告発し、労働局が過去にさかのぼって偽装請負だと認め、「派遣切り」を凍結状態に追い込んでいることを紹介。「たとえ過去のことであっても偽装請負や違法クーリングがあれば、派遣期間に通算され、期間制限を超えた違法派遣であることが明らかになれば、派遣切りをやめさせる道が開かれるということを急いで広く知らせ、労働局に対して申告するなど大闘争を起こしていくことが重要だ」と。〈全文はコチラ〉
興味深いのは、東レ名誉会長・前田勝之助氏はインタビューに答えて、「派遣切りへの怒りの一喝」です。(Internet Zone::WordPressでBlog生活からの紹介)
「正社員も非正規社員も同じ事です。相手は人間なんですよ。人を基本とする、人間を尊重する経営をやらないと企業というのは長続きしませんよ。ああいうやり方〔派遣切り〕は、人間を道具と思ったり部品と思っている。人間には心があるんです。正社員も非正規社同じ事です。相手は人間なんですよ。人を基本とする、人間を尊重する経営をやらないと企業というのは長続きしませんよ。ああいうやり方〔派遣切り〕は、人間を道具と思ったり部品と思っている。人間には心があるんです。」
「やっぱり人を大事にしましょうということに尽きると思います。繰り返しになりますが、人間は道具でもないし部品でもない。それは正社員も非正規雇用者も関係ない。同じようにできるだけ雇用は守るという方向では知ってほしいですね。」
「少なくとも雇用の問題は国の責任だと思っている大企業の経営者がいたら、ビンタですよ。」 (月刊BOSS 3月号発売中)
応援クリックよろしく→
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます