気ままに

大船での気ままな生活日誌

国宝・燕子花図屏風/歌をまとう絵の系譜

2016-05-06 18:46:11 | Weblog

根津美術館の庭園のカキツバタが真っ盛りのとき、国宝・燕子花図屏風を観にいった。去年は尾形光琳300年忌ということで、MOA美術館の光琳の名作、国宝・紅白梅図屏風と二度にわたって同時展示された。その大仕事を終えて、今年は通常展示で、我が家で気楽に接客しているという感じだった。ぼくも、毎年、会っているので、やあ、こんにちわ、という感じで鑑賞した。

今年は、”歌をまとう絵の系譜”ということで、それぞれの絵画に関連した歌が添えられていて、その物語の世界へ誘ってくれる。燕子花図屏風では、唐衣きつつなれにしつましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ(伊勢物語より)が、桜と紅葉の華やかな吉野瀧田図屏風(江戸時代、17世紀)では、ことしより春しりそむるさくらはな散るという事はならはざらなむ(古今和歌集)というふうに。

屏風の展示が多く、豪華である。武蔵野の原野に日と月の出入りが描かれる、武蔵野図屏風は、武蔵野は月の入るべき山もなし 草よりいでて草にこそ入(万葉集)。誰が袖図屏風には色よりも香こそあわれこそあはれと思ほゆれたが袖ふれし宿の梅ぞ(古今和歌集)

そして、特別出品の伊勢物語絵巻(室町時代、16世紀、個人蔵)がまたよかった。”伊勢物語”125段の本文と、そのうち40段分の絵からなる絵巻。絵は稚拙ながら雅味に富み、大ぶりな草花の表現も魅力的である。物語そのものではなく、そこで詠まれた和歌の内容を絵画化している場面が多いのも特徴である、ということだが、わかりやすい解説もあり、楽しく読ませてもらった。

庭のカキツバタが素晴らしく、よいときに燕子花図屏風を鑑賞することができ、すばらしいひとときだった。

。。。。。

燕子花図屏風

吉野瀧田図屏風

伊勢物語絵巻

庭園の素晴らしいカキツバタ(5月1日)



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弘前の建築散歩

2016-05-06 08:06:00 | Weblog

原節子桜の残り花大健闘に、10日前の弘前桜見物のことをふと、思い出してしまった。その桜旅の報告はすべて済んでいるのだが、街中にいくもある、うるわしい古建築等の見物については、何も触れていなかった。やっぱり記録に残しておこうかなと書き始めている(笑)。

駅前のホテルから、弘前公園へ向かう枝垂れ桜の並木道がつづき、土手町通りに出る。そこを右折し、公園までの道沿いに古建築をいくつもみることができる。それら建造物は、教会だったり、商家だったり、いろいろだが、撮った順に紹介したい。珍しい現代建築も含めている。

一戸時計店(旧三原時計店弘前店) 明治32年築

開雲堂 昭和3年築 銅板の外壁が特徴。卍しるしの最中が有名。

弘前昇天教会 大正10年築 米国人ジェームス・ガーディナー設計

中三百貨店弘前店 1995年築 奇抜な外観は毛綱毅曠(もづなきこう )の設計。びっくり仰天建築で有名(笑)。

青森銀行記念館(旧第五十九銀行本店) 明治37年築 堀江佐吉59歳作。代表作。

もちろん、これらは古建築のごく一部です。その他の洋館については、5年前のブログ記事(弘前の洋館)に載せていますので、興味のある方はご覧ください。

。。。。

さて、戦後の建築界をリードした前川國男の設計した建造物が弘前には八つもあるという。母親の故郷が弘前だったというから、その関係かもしれない。そのいくつかを巡ってみた。

前川國男の建築

弘前市緑の相談室 1980年築 うしろに見えているのが、日本一幹が太いソメイヨシノです。

弘前市庁舎 1958年築

弘前市立博物館 1967年築

市民会館 1964年築

弘前中央高校の講堂、市立病院なども前川建築です。

。。。。。

仲町伝統的建造物群保存地区

かって弘前城の大手門であった北門(亀甲門)の北側に亀甲町と呼ばれる一筋の町人町をはさんで、数ヶ所の侍町があった。この侍町を仲町と呼んでいるが、そこのほぼ1/3が保存地区となっている。

石場家 亀甲町の商家で重要文化財。現在も使われている。


笹森家 藩政時代の武家住宅台帳「御家中屋敷建屋図」(宝暦6年)に記載のある現存する唯一の建物だという。

仲町の住宅街の風景。岩木山もみえる。

旧伊藤家住宅 元藩医の住宅で、造作等の特徴から十九世紀初期の建築と考えられている。

梅田家住宅 知行100石の武士の住宅


弘前建築散歩の締めはやっぱり、弘前城天守でしょうか。


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原節子桜の残り花 5月6日 最長タイ記録達成

2016-05-06 08:02:57 | Weblog

おはようございます。今日はうれしいニュースを。原節子桜の残り花、今朝の観察でも、見事、計5輪残っていました。5月6日はここ10年間で、4度目の最長タイ記録です!

まずは、証拠写真を。二つの花房、”寄らば大樹の陰派”と”柳に雪折れなし派”が残っていましたが、どうでしたでしょうか。

寄らば大樹の陰派

↑昨日、二輪の残り花がありましたが、ひとつは完全に散り、もうひとつが花びら2枚だけを残しています。これも、残り花と認めていますので、ぎりぎりセーフです。明日までもつかどうか。

さて、”柳に雪折れなし派”はどうか。

お見事!4輪ともばっちり残っています!しっかりした足取りで、ゴールに向かっているマラソン選手みたい。いよいよ世界新記録、5月7日が目前に迫ってきました!

天国の本家筋から応援がきております。↓ 原節子さん

世界新、がんばって!

さあ、明日の朝が楽しみ!・・・こういう些細なことで大興奮できる自分をほめてやりたい

では、みなさん、今日も一日、お元気で!原節子桜を応援してください。

 

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