父親とタクシーで「わらじや」の前を通り過ぎた時、父親は食べに行ったことがないとのこと。
まあ、鰻の雑炊なので総入れ歯でも食べられるだろう。
しかも、どう考えても血糖値も上がらないだろう。
ちょっと財布が痩せるだろうけど。
谷崎潤一郎も『陰影礼賛』で、「京都に『わらんじや』と云う有名な料理屋があって・・・」というように紹介している。なんでちょっと名前を変えたのかな?
いまのマスゴミと違って、そういう風にちょっと配慮したのかも。
この本は、1933年(昭和8年)当時の西洋近代化に邁進していた日本の生活形態の変化の中で失われていく日本人の美意識や趣味生活について以下のように語りながら、最後には文学論にも繋がる心情を綴っている。
谷崎先生がいまの京風景を見たらきっとひっくり返るでしょうね。
京都の街の良さは、「陰影」だと思う。
なくなりましたねぇ・・・「陰影」
話しを「うぞうすい」に戻します。
私も最近は、行ったことがないのでお店に電話をしました。
「椅子席はありますか?」と。
悲しいかな胡座をかいて長時間座れないのです。
父親も恐らく囲炉裏式の所でないと座れないだろう。
お店の方が「椅子席はございます」とおっしゃったので、その席を予約しておいた。
そして食べたのが本日の写真。
最初に、抹茶と和三盆が出て来ます。
私は、この抹茶はつらかった。
老舗なんやからもう少しランクの上の抹茶にして欲しかったな。
いらんこと言うてすんません。
そして前菜。
真ん中のは、ホタルイカでした。
さて、グツグツとう鍋が登場。
井桁の木の上に土鍋が乗っています。
これを見て真夏にスーツを着て食べたのを思い出した。
あの時、クーラーが故障して、大変暑い目に遇いました。
思い出に浸っている場合じゃない、仲居さんがよそってくれようとしていました。
取り急ぎ撮影。
父親に「この出汁をしっかり憶えておくように」と父親にいいました。
彼は、美味しいモノを食べてこなかったので、舌が未熟なんです。
山椒の粉をかけていただきます。
このクラスの店は山椒がボケていません。
もしボケていたら一暴れするでしょうね。
う鍋の中身は、鰻は筒切りで骨が巧みに抜いてある。それと白葱、山形の庄内麩、底に春雨が沈んでいます。
仲居さんに「なんで京都やのに山形の庄内麩なの?」と言ってしまった。
近所の半兵衛麩でもいいやんかと言いそうになった。
結局、二人でう鍋の出汁を飲んでしまった。
でもご心配なく、うぞうすいは、別の出汁で新たに作るそうです。
来ました!
グツグツと美味しそう!
・・・二人で食べきれるかな・・・と不安が頭に過ぎりましたけど。
ボーッとしていたら仲居さんがとりわけてくれるので撮影。
人参やゴボウといった細切りの根菜、そして薄切りの椎茸、そして小さなお餅もはいっています。鰻は、筒切りでなく普通の白焼き。
結局、二人ですべて食べられました。
後は、デザートのミカンとリンゴ。
父親もうぞうすいを体験出来てよかったと思います。
こういうのを食べないで死んだら「人生に喰いが残こりますからね」
昨日も父親に言っていました「同じ血糖値があがるなら、近所のコンビニのコロッケとか、スーパー・マーケットのおはぎとかでなく、一流のモノを食べて血糖値を上げよう!それで目が見えなくなったり、足を切ったとしても納得できるだろ。オレはそういう生き方を選ぶ」とね。
まあ、父親とは「生き甲斐」も「死に甲斐」も違うからしかたないけど。
そういえば彼は、臨死体験をしていないか・・・。
自分の意識力の無限の可能性も自覚していない。
もったいないなぁ。
↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)
Twitter→@kyo_otoko
まあ、鰻の雑炊なので総入れ歯でも食べられるだろう。
しかも、どう考えても血糖値も上がらないだろう。
ちょっと財布が痩せるだろうけど。
谷崎潤一郎も『陰影礼賛』で、「京都に『わらんじや』と云う有名な料理屋があって・・・」というように紹介している。なんでちょっと名前を変えたのかな?
いまのマスゴミと違って、そういう風にちょっと配慮したのかも。
この本は、1933年(昭和8年)当時の西洋近代化に邁進していた日本の生活形態の変化の中で失われていく日本人の美意識や趣味生活について以下のように語りながら、最後には文学論にも繋がる心情を綴っている。
谷崎先生がいまの京風景を見たらきっとひっくり返るでしょうね。
京都の街の良さは、「陰影」だと思う。
なくなりましたねぇ・・・「陰影」
話しを「うぞうすい」に戻します。
私も最近は、行ったことがないのでお店に電話をしました。
「椅子席はありますか?」と。
悲しいかな胡座をかいて長時間座れないのです。
父親も恐らく囲炉裏式の所でないと座れないだろう。
お店の方が「椅子席はございます」とおっしゃったので、その席を予約しておいた。
そして食べたのが本日の写真。
最初に、抹茶と和三盆が出て来ます。
私は、この抹茶はつらかった。
老舗なんやからもう少しランクの上の抹茶にして欲しかったな。
いらんこと言うてすんません。
そして前菜。
真ん中のは、ホタルイカでした。
さて、グツグツとう鍋が登場。
井桁の木の上に土鍋が乗っています。
これを見て真夏にスーツを着て食べたのを思い出した。
あの時、クーラーが故障して、大変暑い目に遇いました。
思い出に浸っている場合じゃない、仲居さんがよそってくれようとしていました。
取り急ぎ撮影。
父親に「この出汁をしっかり憶えておくように」と父親にいいました。
彼は、美味しいモノを食べてこなかったので、舌が未熟なんです。
山椒の粉をかけていただきます。
このクラスの店は山椒がボケていません。
もしボケていたら一暴れするでしょうね。
う鍋の中身は、鰻は筒切りで骨が巧みに抜いてある。それと白葱、山形の庄内麩、底に春雨が沈んでいます。
仲居さんに「なんで京都やのに山形の庄内麩なの?」と言ってしまった。
近所の半兵衛麩でもいいやんかと言いそうになった。
結局、二人でう鍋の出汁を飲んでしまった。
でもご心配なく、うぞうすいは、別の出汁で新たに作るそうです。
来ました!
グツグツと美味しそう!
・・・二人で食べきれるかな・・・と不安が頭に過ぎりましたけど。
ボーッとしていたら仲居さんがとりわけてくれるので撮影。
人参やゴボウといった細切りの根菜、そして薄切りの椎茸、そして小さなお餅もはいっています。鰻は、筒切りでなく普通の白焼き。
結局、二人ですべて食べられました。
後は、デザートのミカンとリンゴ。
父親もうぞうすいを体験出来てよかったと思います。
こういうのを食べないで死んだら「人生に喰いが残こりますからね」
昨日も父親に言っていました「同じ血糖値があがるなら、近所のコンビニのコロッケとか、スーパー・マーケットのおはぎとかでなく、一流のモノを食べて血糖値を上げよう!それで目が見えなくなったり、足を切ったとしても納得できるだろ。オレはそういう生き方を選ぶ」とね。
まあ、父親とは「生き甲斐」も「死に甲斐」も違うからしかたないけど。
そういえば彼は、臨死体験をしていないか・・・。
自分の意識力の無限の可能性も自覚していない。
もったいないなぁ。
和菓子 | |
中村 肇 | |
河出書房新社 |
↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)
Twitter→@kyo_otoko
私の財布の中身では到底足りませんね。
作ってよそってもらう雑炊、美味しそう~
抹茶は残念でした。
雲鶴とまでいかなくても(笑)、お料理のレベルとそこそこ同じにしてほしい気持ちはわかります。
満足しますよ。
まあ、鰻も京都産でないだろうけど。
こんな抹茶と気の抜けた和三盆なんて必要ないです。
それと水物のポンカン(かな?)とリンゴはだめです。リンゴが変色しないように食塩水に漬けてあった。なんか懐かしくはあるけど、うぞうすいの後の水物としてはだめですね。