7月30日に、八坂庚申堂(やさかこうしんどう)の「四の庚申(よんのこうしん)」がありました。
八坂庚申堂は、八坂の塔のすぐ側にあります。
京都の人でも意外と知らない人が多いかな。
しかも庚申の御縁日というのは行ったことがないのと違うかな。
庚申とは干支(えと) 即ち、庚(かのえ)申(さる)の日を意味し、この夜に人間の体の中にいる三尸(さんし)の虫が、寝ている間に体から脱け出して、天帝にその人間の行った悪行を告げ口に行かはるみたい。天帝さんは寿命を司る神やし、悪いことをした人に罰として寿命を縮めはる。ところが、三尸の虫は、人間が寝ている間にしか体から脱け出ることがでられへんので、庚申日は、徹夜をするんです。これを庚申待ちといいます。
この庚申待の行事にさまざまなことを行って徹夜していたが、青面金剛はこの三尸の虫を喰ってしまうので、いつの頃からかしらんけど、庚申待ちには、この青面金剛を本尊として拝むようになり、庚申イコール青面金剛となったそうです。
また、この日、睡眠をささげて、一晩一心に願い続ければ如何なる願いも叶うとされています。
以上が八坂庚申堂の説明の受け売りでした。
庚申の日とは、来年(2007)でいうと初庚申(1月26日)、二の庚申(3月27日)、三の庚申(5月26日)、四の庚申(7月30日)、五の庚申(9月28日)、納め庚申(11月27日)なんです。
この行事には浄蔵貴所由来の「こんにゃく炊き」の接待があります。一皿に三つのくくり猿の形のコンニャクが美味しく煮てあります。これを北に向かって、庚申尊をイメージしながら無言で食べると諸病諸厄をまぬがれるそうです。
さすがにこの日は、こんにゃくはパスしました。
「見ざる・聞かざる・言わざる」は、8世紀ごろ、天台宗の教えとして日本に伝わったものと考えられている。
中国語の「不見不聞不言」を訳したものであり、本来は「猿」とは関係ない。全て「ざる」で終わることから、これを「猿」にかけ「見猿、言わ猿、聞か猿」としゃれて、この教えを表す像として三猿像が作られた。
三猿にさらにもう一匹加えることがある。その猿は「し猿」と呼ばれ、腹部または股を両手でおさえている。「し猿」は、「しざる」(しない)と「四猿」をかけたものである。
屋根の上にも三猿トリオがいやはります。