昨日7月30日は、土用丑の日でしたね。
比較的近くにある「剣神社」に行ってきました。
なぜか?
↑剣神社
いつもお世話になっている鍼灸の岡田先生に「行って来て」と依頼がありました。
自分で行けばいいのですが、昨日でも診療は休めないから仕方ないのでしょうね。
年に一度、「ほうらく灸封じ」というのをやっている。
調べると小児科系のようです。
疳虫封じの霊験がある。
「疳虫(かんむし)」?と思う人も多いかな?
赤ちゃんが突然泣いたり、夜泣きをしたりする時に「疳虫」が影響していると昔は言われていました。
大人だって「虫のいどころが悪い」なんて時に使ったりします。
↑撫石
赤ちゃんの場合は、おそらく自律神経系が未発達で起こるのかもしれませんね。
育てているご両親も慣れない作業や睡眠不足になりがちで、イライラしたりする。
その親のイライラを赤ちゃんにも移るのかもしえませんね。
京女も大変だった時期があります。
子供が4人で、長女と次女が小さくて、3人目が男の双子だったのです。
双子への対応はキツイですよ。
京男は、自由業だったのでいっしょに育てました。
4人お風呂に入れると一度のぼせて倒れます。
買い物も家族全員で行ってました。
双子用の乳母車に双子が寝ていて、その乳母車の両脇に小さな女の子が2人歩いて買い物でしたよ。自家用車がなかったので、どこへ行くにも歩いていきました。
もっとも京都市内の中心部なので、百貨店でも歩いていけました。
夜泣き対策・・・我が家はあまりなかったかも。
もし、4人が泣いたら、剣神社にお世話になったかも。
もっとも当時は、二条城の側のマンションだったから歩いてこの神社にこれなかったでしょうけど。
↑本殿
この剣神社は、泉涌寺の近くにあります。
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)、邇邇藝命(ににぎのみこと)、白山姫命(しらやまひめのみこと)の四神をお祀りしてあります。
詳しい、神社の歴史はわからないようです。
剣神社という名前は、宝剣を埋めて神社を作ったとか、このあたりは高貴な人の葬送の土地なので、副葬品の剣が出て来たとかでしょう。
↑飛び魚の絵馬。昔の京都の人が飛び魚なんてのを認識していたんだろうか?神のお使いというか。剣に似ているとかなんでしょう。祈願を飛び魚で神さんの所に運んで欲しいという意味なんだろうか?
その剣神社が「疳虫封じ」の神社になったのかはわかりません。
昔は、いまと違って赤ちゃんの栄養状態がよくなく、「疳虫封じ」が必要な状態が多かった。また赤ちゃんが無事に育って欲しいということもあったのでしょう。
いまは、いい時代になりましたね。
↑正式にお祓いをしていただきました
さて「ほうらく灸封じ」の話。
社務所で申し込み、お祓いをしてらってから、お座敷にあがり「ほうらく灸封じ」をしてもらうのです。お灸といってもほうらく(焙烙)の上に灸を乗せ、頭の上にかざすのです。ホンワリと温かい程度です。だから子供でも大丈夫。
きっとその時、神様をイメージされているのだと思います。
それで効力があるのだと思います。
なかなかよく考えられた手法だと思う。
↑これが「ほうらく灸封じ」のほうらくです。お灸が乗っています。これを頭に被せます。ホンワリと温かい。このほうらくは壬生狂言で割るやつと同じだと思います。
さて、効果は?
京男の夜泣きは収まったのか?
京女曰く「あなたのは、夜泣きと違って、いびきじゃないの?」
そう言われたら、だめかも。
飛び魚を食べても、鰻を食べてもだめかも。
まあ、お祓いをしたことだし、身体は清まっております。
もともと、清いのですけど・・・。
和菓子 | |
中村 肇 | |
河出書房新社 |
↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)
Twitter→@kyo_otoko