京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

雨乞い担当

2015年02月08日 05時11分27秒 | 社寺
といっても当ブログにコメントしてくださっているすーさんのことではなありません。善女龍王(ぜんにょりゅうおう)さんのことです。
東寺の境内にひっそりこの祠があります。
空海さんとは、とても縁のある龍神さんです。



前に説明しただろうけど、ちょっとだけ繰り返し話を書いておきます。
824年(天長元年)、時の帝、淳和天皇は長引く干ばつに対して興福寺(西寺とも)の守敏僧都(しゅびんそうず)と東寺の空海に対して祈雨の修法を命じた。守敏が1週間にわたって修法を行うも効果少なく、次に空海が当時大内裏に南接していた神泉苑にて修法を行うが1滴の降雨もない。調べると空海の名声を妬む守敏により国中の龍神が瓶に閉じ込められていた。しかしただ1体、善女龍王だけは守敏の手から逃れていたので天竺の無熱池(むねっち)から呼び寄せて国中に大雨を降らせたという。



この事件以後、興福寺(西寺とも)が荒廃し、空海の東寺が栄えたという話しです。
でも、日本中の龍神を瓶に詰めた守敏僧都も結構やりますよね。それだけのことができるのに、雨ぐらい降らせなかったのかな・・・。謎です。



善女龍王は、八大龍王神の人柱です。一応女性ということになっています。会ったことがないのでハッキリとはわかりません。



この八大龍王は、天候や旅行の安全なんかに御利益がある神様グループです。
時々、八大竜王神は人柱の神様だと勘違いしている人がいます。
丁寧にお願いする時は、各々の名前を唱える方がいいと思います。
1.ナンダ 2.ウパナンダ 3.サーガラ(善女龍王) 4.ヴァースキ 5.タクシャカ 6.アナヴァタプタ 7.マナスヴィン 8.ウッパラカ
漢字で表現したいけど、表示しない可能性があるのでカタカナにしておきます。



現代は、八大龍王を呼ぶかわりにすーさんを呼んだ方が確実かもしれません。
霊験あらたかのようですから。
成功したら御神酒をお供えするとよいでしょう。
※ただしすーさんは、干ばつ専門です。晴れさせることは難しいかも。その場合は京男大明神の方がいいかも。

和菓子
中村 肇
河出書房新社

↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)
コメント (4)
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