真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

社員教育費と企業規模

2008年07月31日 | Weblog
産業能率大学では、企業の人材開発に関する実態調査を行い、このほど報告書としてまとめた。調査概要結果を観てみると、正規従業員への一人当たりの平均教育投資額は年間 5.4万円で、正規従業員規模が大きいほど、一人当たりの教育投資額が高い傾向にあるとのことだ。


人材開発部門の業務領域は、従来どおりの「人事制度連動」が中心で、「ライン部門のパフォーマンス向上」や「キャリア開発」等の領域への業務拡大は進んでいないのだそうだ。


次世代リーダーの選抜型教育を実施している企業は4割強で、実施予定も含めると66.1%に達しているのだが、人材が流動的な今日では、この数値を多いとみるかどうかは疑問のところだ。

これらの結果から観れば、やはり学生達が保護者から言われて大企業を望むというのは、分かる気がする。企業規模が大きくなると、それだけ社員にかける教育費は大きいし、プログラムもしっかりしているというのは以前から変わっていないと言う事だろう。

もちろん人材の移動は景気と大きくリンクしているし、アメリカのサブプライム問題に端を発した世界経済の動揺が、日本経済にも影響し、すでに景気が後退期に入ったとの見方も出始めており、今後、グローバル経済下での企業の人材開発がどのようになっていくのかは、不透明だと思う。

実際、企業を取り巻く経済環境は大きく変化しているため、2006年調査よりも教育費は減少しているのだ。企業が提供する人材教育プログラムが有効であるためには、受ける側のニーズと合致したものでなければならないのは当然なのだが、つまり、自分が担当している業務と将来の自分のキャリアに連動したものが研修プログラムの中に盛り込まれることが重要なのだと思う。


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