医師の同意には医師の意思が必要なのか。
今回の調剤報酬改定では「患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき」が多く登場する。
「吸入薬指導加算」「経管投薬支援料」「調剤後薬剤管理指導加算」「服用薬剤調整支援料2」は、すべて「患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき」が算定要件となっている。
果たして患者やその家族から求めがあるのだろうか。
ちょっと想定しづらい。
ただ、「保険医療機関の求めがあった場合」も算定要件にある。
ここなら何とかなるような気もする。
先日来から研修を行って思ったのが、保険医療機関からの求めとは、事前に処方医との連携で可能じゃないかと思った。
それがプロトコールである。
学術的な用語の使い方を理解していないので間違ったらごめんなさいであるが、あらかじめ処方医との話し合いにより、上記の算定の患者の処方箋に関して、薬剤師の薬学的知見による判断で服薬指導を行うことを了承してもらう。
事前了承である。
これが「プロトコール」になるのかは怪しいが、いかがであろうか。
処方医にしても都度の確認は業務上において煩わしい。
さすがに服薬指導等の必要な情報の文章は省けない。
そうなると今回の新しい報酬は適用患者がいる限りスムーズに行われる。
もちろん患者若しくはその家族の同意は欠かせない。
ここで大事になるのが処方医との普段の付き合いである。
先日、ある研修会で医師への接待の仕方をレクチャーした。
MR経験のある薬剤師はそれなりに接待のコツを押さえているが、根っからの薬剤師業一筋には接待など無縁な行為である。
変に気の使い過ぎや気の使わなささも逆効果となる。
ここはきちんと身に付けたい部分である。
さらに医師の奥様への配慮も欠かせない。
私の接待では最も重要視している。
ということで、今回の調剤報酬改定には医療機関との連携が必須となっている。
あらためて関係強化とは何か。
連携に必要な工夫とは何かを考えることをお勧めする。
現場の薬剤師に任せっきりではいけない。
会社としての取り組みが問われる。