医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

あげまん

2020-02-18 04:53:52 | 薬局

上がったり、下がったり、新しく出てきたり。

 

診療報酬全般に言えることは引き上げられる報酬、引き下げられる報酬、そして新設された報酬の3区分があるってことである。

 

先ずは引き上げられた報酬として、調剤だけを見ると「かかりつけ薬剤師指導料」がある。

今までと算定要件はほぼ同じであるが「独立したカウンター」が加わっている。

ここがミソである。

「地域支援体制加算」にも同じ要件が既にある。

どこまでのプライバシー確保が求められるのかは、これからであるが従来よりは基準が厳しくなるような気がする。

1人薬剤師の小さな薬局にとってカウンターの仕切り自体が難しい。

この部分は「かかりつけ薬局」の要件でもあり、服薬状況の一元的・継続的管理はポリファーマシーや残薬管理に有効としている。

ところが算定回数が伸びていない。

全体のたった1.5%である。

ここは意識した方がいい。

 

次に「地域支援体制加算」も引き上げとなった。

「調剤基本料1」に関しては、若干ハードルが上がったが乗り越えられないレベルではない。

かなり期待がかかっている。

「調剤基本料1」以外には多少の緩和措置が入った。

ここは意外にも乗り越えてくるのが大手調剤チェーンの凄さである。

2019年度の「骨太の方針」に「2018 年度診療報酬改定の影響の検証」とある。

これはまさに大手調剤チェーンへの「外枠」に対する配慮があったと思う。

あきらめられても困る。

そして政治的な圧力があっても不思議ではない。

 

「後発医薬品調剤体制加算」は75%部分を引き下げているが、これは中小薬局への影響を鑑みての配慮だと思う。

そして、明らかにニンジンをぶら下げたのが85%以上となる。

今まで18点算定できた薬局にはもうひと頑張り、80%以上だった薬局には新たな挑戦させる。

うまいやり方である。

 

「薬剤服用歴管理指導料」は引き上げたようだが、実際はどうなっているのか見えてこない。

ただ中小薬局にとっては確実に引き上げとなる。

大型薬局の処方箋は急性期より慢性期の疾患が多い。

となると今まで6ヶ月以内の受診でも53点だったのが、43点に引き下げとなる。

ここで10点の引き下げが何気なく盛り込まれている。

 

引き上げられる報酬は国がやって欲しい報酬である。

その隠されたメッセージを理解して、次の報酬改定に向けた準備が大事になる。

 

コメント (2)
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