医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

考える人

2019-04-30 04:45:27 | 薬局

中小薬局の生き残り策を探す。

 

ネクスト県薬会長候補に地域の中小薬局が生き残れる策を聞いてみた。

答えは唸るばかりだ。

これではいけない。

少なくとも今必要なことを今やっておく必要がある。

 

調剤だけに関すると売上は処方箋枚数×処方箋単価である。

先ずは、処方箋枚数を増やすために何が必要かを考える。

もちろん自薬局によるマーケティングは欠かせない。

ただそれでは効果が薄い。

それを助長させるのが大型病院からの処方箋の獲得になる。

日本薬剤師会が反対している敷地内薬局は止められない。

であるならやらせる条件を医療機関側に要求してはいかがだろうか。

重い足かせになる24時間、365日の対応をお願いする。

地域連携の観点から病院への要望は正当性がある。

さらに、注射処方箋などの設備の充実も要求に追加してもいい。

これでもやるか。

「調剤基本料」が10点で「地域支援体制加算」も算定が難しい。

留めは病院の機能を尊重して、中医協の場で紹介外来率の引き上げを主張してもらいたい。

処方箋が出る外来数は大幅に減少する。

 

次に、リフィル(分割)処方箋の発行である。

これは以前のブログにも書いたが、2回目以降の薬はわざわざ門前又は敷地内の薬局まで行かない。

近くの薬局を利用させるアピールが必要であり、必ず近くの薬局に処方箋を持参するようになる。

これも中医協の場で医療機関の分割処方箋に対するインセンティブを提案して欲しい。

 

そして極めつけが薬剤師法の改正を病院薬剤師にまで波及させることだ。

服薬期間中のフォローは全ての薬剤師に課すこととさせる。

院内の長期投薬には服薬期間中のフォローが及ばないようだが、それは明らかにおかしい。

患者は同じだ。

薬剤師も同じだ。

院内であろうと院外であろうと薬の服用に関するリスクは同じである。

院内でも服薬期間中のフォローが必要になると、未だ院内で調剤している病院では対応が出来ない。

病院には薬歴がない。

従って、院外処方に切り替えるしかなくなる。

ここに敷地内が出来てもすべての処方箋がいくとは限らない。

それが普段から行っているマーケティング力になる。

 

ここで大きな鍵を握っているのが行政との窓口になる。

参加するのは薬剤師会の重鎮なので、何をどの様にしたらいいのかをよく検討して会議に臨んで欲しい。

 

あら!

平成も今日で終わり。

明日から「令和」だ。

どうも”れいわ”と言えず”めいわ”になりそうになる。

時代についていけないおじさんだ。

 

 

 

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桜のお花見

2019-04-29 04:15:33 | 薬局

いつの間にか連休が始まっていた。

 

10連休と言うと叱られそうだが、私には連休中の仕事が入らない。

仕事を入れてくれればどこにでも行く。

1日研修もなんのその。

仕事がないので札幌の自宅で”粗大ごみ“なのか”ぬれ落ち葉“なのか、おひとり様をエンジョイしていた平和な我が家に面倒が迷い込む。

暇だと朝から飲んでしまう。

 

札幌の桜の花見はこれからが見ごろを迎える。

でも、今年はかなり早咲きのようだ。

北海道では野外でBBQが行われ、ちょっと寒いがお酒が飲める。

 

この時期は私でも山菜が取れる。

車で20分くらい行った河畔で“ふきのとう”や“こごみ”などが採れる。

“ふきのとう”は油でいためてみそ味でいただく。

その他にも「蕗みそ」を作ってもらい保存する。

ところが今年はもう大きくなっていて収穫できなかった。

ただ、もう少しすると“ふき”が食べごろになる。

しゃけのあらと一緒に煮てもらう。

 

そして何と言っても、この時期限定が”行者にんにく”である。

このブログでも何度か紹介しているので聞き覚えのある人もいると思う。

ニラのような姿かたちをしたニンニクといった感じである。

食べるとご多分に漏れず体全体からニンニク臭が漂う優れものだ。

このナマを1週間くらい醤油につけたのをご飯と一緒に頂く。

これが何とも言えなく”うまい”である。

生のネギを噛んだような辛みがある。

ほう、ほう言いながら食べる。

ちょっと葉が伸びたものは豚肉と炒めていただく。

塩麹がよく合う。

北の大地の命の凝縮が詰まった天然のキョ―レオピンである。

 

さらにもう一品ある。

地元では“蝦夷わさび”と呼んでいるが、正式には「ホースラディッシュ」というようだ。

白いわさびで田んぼのあぜ道などに自然に生えているが、今では採りすぎて天然ものが不足している。

これをすりおろして醤油を垂らして白いご飯と食べる。

これも最高である。

北海道ではたらこを薄塩で漬けたものを食べる。

先ほどの”蝦夷わさび”を添えてぱくりといただく。

 

わさびと言うと長野県などで採れる水生ではなく、土の上に生えている”葉わさび“もこの時期の絶品である。

そうそう野生の“みつば”も香りがしっかりしていておひたしに最高だ。

 

春は山菜が豊富でワクワクする。

 

今日から札幌の円山公園で火が使える期間に入る。

北海道のお花見は桜の木の下でBBQが定番である。

10時過ぎからへべれけになるまで飲んじゃう。

いつも幸せいっぱいの人生だ。

 

 

 

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増えるのは、こうれっか?

2019-04-28 05:40:07 | 薬局

どう考えても維持できない制度。

 

4月20日の新聞各紙が取り上げたのが「1人暮らし高齢者896万人」である。

国立社会保障・人口問題研究所は19日に世帯数に関する推計を公表している。

それによると1人暮らしをする65歳以上の高齢者が2040年には869万3,000人になる。

これは2015年より43.4%増になるらしい。

また40年には全世帯に対する75歳以上の割合は24%にもなる。

青森県や鹿児島県では3割を超すと見込まれている。

どんな世界が広がるのか。

 

そこで今から考えておく必要があるのが、どこまで1人暮らしで生活が可能であるかではないだろうか。

1人暮らしが出来ないことはないが、家族のサポートや行政などの支援が必要になる。

高齢者ドライバーの問題があり移動手段がない。

買い物はどうするのか。

医療機関への通院はどうなるのか。

そんな高齢者の行動を予想した対応が必要になる。

また、高齢に伴い認知の問題も生じる可能性も高い。

 

社会保障審議会の介護給付部会では85歳以上の人口増加を大きな問題として取り上げている。

2015年から2035年までの20年間は85歳以上の高齢者の伸びが特に大きい。

2015年は494万人が2035年には1,002万人と2倍以上の増加となる。

85歳以上の高齢者に必要な介護給付の財源が足りない。

もちろん医療給付に必要な財源も足りない。

 

そんな背景から調剤報酬が増える余地があるだろうか。

広く薄くになることは容易に予想できる。

それはどういうことかと言うと、今の売上を確保するためにはより多くの処方箋の獲得が必要となる。

その準備を怠ってはいけない。

もちろん儲からなくなったら止めればいいと楽観的に考えるのも勝手だ。

 

ドラッグストアのスギ薬局では全店舗(約1,100店舗)の約8割が今は調剤併設だそうだ。

これを全店舗に調剤併設を進めている。

そのために2019年の薬剤師採用数が301人だったのを前年比7割増の500人に増やすらしい。

これもある面では薬剤師以外の者が調剤可能となった影響じゃないかと思われる。

ドラッグストアは調剤への取り組みに力を入れている。

処方箋の持参は”1粒で2度おいしい“からだ。

さらに、歩行が困難になる高齢者に向けた新業態の開発が芽生える。

「歩けないなら、こちらから歩いて行きます」ビジネスが登場する。

 

処方箋を受けているだけの薬局に、そんな面倒なサービスが出来るのだろうか。

薬局を止めると処方箋が面に広がり、ドラッグストアの思うつぼになる。

 

やり続けるしかない。

 

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は~い、あ~ん

2019-04-27 04:56:27 | 薬局

うわさでは聞いていたが…まさか!

 

この期に及んで医薬品医療機器等法(薬機法)改正案が、今国会での成立が見送られそうだ。

厚生労働省が提出した5法案のうち、成立にこぎつけたのは今のところゼロで、薬機法改正案の順位は最下位の5番目だそうだ。

会期は6月26日までとなっており、このままでは成立できない可能性が極めて高い。

この国はどうなっているのか。

今回は衆議院だけでも通せれば、秋の臨時国会で参議院からの審議もあるが、衆議院も通過せず、閉会中審査の決議がなければ審議未了となり廃案もあり得る。

今までの話し合いは何だったのか。

無駄に金食い虫の国会だと誰もが思う。

 

さて、どうなるのか????

 

話は違うが、ちょっと気になるのが定例会見である。

あえて誰とは言わないが、先日の財政制度等審議会から出された「調剤料」の院内と院外の格差問題についてである。

反論しているようだが、まったく根拠がない。

「調剤医療費が増えているから、調剤料が高いというのは筋が通らない」「院内調剤と比較し、調剤料が高いといった数字の捉え方はわれわれとしては納得できない」とあるメディアから流れてきた。

前後のつながりが見えていないので、誤解があるかもしれないが、いつも反論ばかりで具体的な根拠を示さない。

 

また「出来上がった薬剤の責任はすべて薬剤師がもつため、事務員や機械が行ったことに『責任がありません』とは言えない」と当たり前だが、「調剤料」そのものは薬剤師の作業に対する対価じゃないのか。

責任を持つから評価を下げることに「どうしてそうなるのか、わからない」と言ったようだが、薬剤師がやらないことに対する評価である。

これは今までも薬剤師以外の者が調剤を行っていたことを裏付ける発言にも聞こえる。

どちらにしても反論はいいが、その反論の根拠が欲しい。

 

「調剤ポイント」も反論、「敷地内薬局」も反論。

反論だけでは国民の賛同など得られない。

国民を納得させられる根拠が必要じゃないだろうか。

しかも既に決まってしまってからの反論では遅い。

事前に、何らかの意見を求められていたはずだ。

 

因みに、生活習慣病領域薬のスイッチOTC化に対しても「医薬品メーカーからのリクエストだけでなく、薬剤師として『こうした薬はスイッチしてはどうか』という意見があってもしかるべきだと思っている」と述べている。

であるなら、出来るだけ早めに「こうした薬はスイッチしてはどうか」と提案して欲しいものだ。

と言うより、いつも言っているが医療用医薬品のうち”処方せん以外の医薬品”については、薬剤師の判断で患者への「零売」を推奨して欲しい。

これがセルフメディケーションにつながり、医療費抑制にも貢献するはずだ。

 

でも、医師会が猛反対するよね。

どうなるのか先が見えない10連休である。

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かおるちゃんの花は遅かった!

2019-04-26 04:13:32 | 薬局

これも現実味を帯びてきた。

 

以前、セミナーで2018年度の「骨太の方針」から引用して「病院・診療所の機能分化・機能連携等を推進しつつ、かかりつけ機能の在り方を踏まえながら、かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師の普及を進めるとともに、外来受診時等の定額負担導入を検討する」は、かかりつけ薬剤師以外から調剤を受けると自己負担が上乗せになる。

そんな話をしていた。

どうやら、それが現実味を帯びてきた。

 

これも23日に行われた財政制度等審議会での財務省主計局からの主張に、以下のような内容があったそうだ。(メディファックスより引用)

「薬局の多様なあり方や経営環境を踏まえた調剤報酬の評価を行う観点から、かかりつけ機能の在り方を改めて検討した上で、地域においてかかりつけ機能を担っている薬局を適切に評価する一方、こうした機能を果たしていない薬局の報酬水準は適正化する必要」とある。

この「かかりつけ機能を担っている薬局」の姿がはっきりしないが、患者のための薬局ビジョンでは3つのキーワードが示されている。

1つは「服薬情報の一元的・継続的把握と、それに基づく薬学的管理・指導」である。

これはまさしく「かかりつけ薬剤師指導料」を示している。

2つ目は「24時間対応・在宅対応」である。

こちらは”地域包括ケアシステム”に欠かせない在宅薬剤管理である。

3つ目は「医療機関等との連携」である。

こちらはトレーシングレポートなどによるポリファーマシー対策やケアマネジャーとの地域連携となる。

これが出来ていそうで出来ていない。

何となくイメージとしては「地域支援体制加算」を想定しているようにも思う。

 

さらの財務省主計局の主張は続く。

「かかりつけ機能の評価次第ではうけるサービス以上に患者負担が増加することも留意する必要がある」としている。

この見方はかかりつけ機能が劣る薬局に関しては、患者から何らかの自己負担を徴収すると読める。

要は、現時点では定義が曖昧ではあるが「かかりつけ薬局」以外から調剤を受けた場合は、別途自己負担を患者からもらう様になることを示している。

添付されている資料には「かかりつけ薬局以外(門前薬局等)」としている。

こうなると患者は目の前の薬局に行くよりも、少しでも自己負担が少ない「かかりつけ薬局」に行くようになる。

その結果、「服薬情報の一元的・継続的把握と、それに基づく薬学的管理・指導」が可能になる。

となると、門前以外の薬局に必須なのが「かかりつけ薬剤師指導」なのかもしれない。

因みに、国が考えている「門前薬局等」には、マンツーマン薬局も含まれることに注意が必要になる。

 

さらに追加すると「対物業務に関し、近年の技術進歩等を踏まえた投与日数や剤数に比例する調剤料設定の妥当性や、調剤業務のあり方の見直しによる業務効率化といった状況への対応を含め、引き続き調剤報酬の見直しを行っていくべき」としている。

完全に財務省が調剤報酬引き下げを誘導してるかのようだ。

 

もうくどいので、ここまで。

 

今年の10月から中医協の調剤側の委員が代わるようだ。

10月には2020年の調剤報酬改定の骨子はほぼ決まっていると思う。

遅いと思うよ。

どんだけの論客でも時間には勝てない。

 

そして、もうしわけないが今日から札幌に帰ります。

6時15分発なので・・・。

 

 

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素人には手を・・・

2019-04-25 05:01:58 | 薬局

知らないと言いながらもお知らせしちゃう。

 

昨日も書いたが23日に行われた財務省の「財政制度等審議会」の「骨太の方針2019」に向けた改革案の資料を見て欲しい。

そのP64には「調剤報酬の改革①」として3つのグラフが掲載されている。

1つは、2009年から2017年までの診療報酬の技術料の伸びが示されている。

それによると2009年を100として、歯科は113、外来は115、入院が123となっており、調剤は132と最も高い伸びを示している。

これって医薬分業率がまだ伸びているから当然だと思うが毎回比較されている。

 

次に、処方箋1枚当たりの伸び率も2009年を100として2017年には114となっている。

最も伸びているのは調剤基本料と薬学管理料のようだ。

さらに、その横に「調剤基本料」の構造が示されているがすこぶるわかりにくい。

 

次に「調剤報酬の改革②」に移るが、ここには院内と院外の「調剤料」の違いがグラフで示されている。

院内の「調剤料」が見えにくいと思ったら、グラフの下を極めて低空飛行で表されている。

さらに2016年と2018年の調剤報酬改定でわずかしか引き下げになっていない様子が数字で示されている。

ここまで来ると悪意としか思えない。

そして、その横には例の0402通達の薬剤師以外の者が出来る調剤業務が示されており、あたかも「調剤料」を見直すべきと主張しているようだ。

 

参考資料として「薬局・薬剤師数と調剤報酬(技術料)の増加」が添付されている。

いつものOECD諸国の中で日本は人口千人当たり最も薬剤師数が多い1.81を示している。因みに、第2位はベルギーで1.22と大きな開きがあることが見て分かる。

その下には薬局数の比較である。

薬局より多そうに見えるコンビニエンスストアであるが56,344軒と薬局の59,138軒を下回っている。

郵便局は24,033軒であり、ガソリンスタンドが30,747軒と、薬局の多さを強調している。

その横には何が言いたいのか、「薬局従事者薬剤師1人当たりの技術料等の推移(2005年度=1)」として示されている。

薬局薬剤師1人当たりの処方箋枚数は減っているにもかかわらず、調剤技術料の引き上げの結果、薬剤師1人当たりの技術料は維持されているとしている。

 

見るに忍びない。

 

昨日の「調剤料」の引き下げを援護射撃のように攻めてくる。

これを審議する委員には薬剤師会も医師会も入ってはいない。

まったくの民間の有識者たちである。

この委員が今回の資料を見たら薬局にどんなイメージを持つだろうか。

 

その内に、こんなに儲かっているって資料も出るんだろうなぁ…。

 

素人ほど怖いものはない。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             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つかまった!

2019-04-24 04:44:04 | 薬局

ついに出た!

 

4月2日に出た薬剤師以外の者の調剤業務(0402通知)について、大歓迎の声は聞こえてきたが、大変なことになると言う警鐘は鳴り響かなかったようだ。

厳しい指摘をしていたのは、このブログぐらいで、私だけちょっと浮いた感を味わっていた。

ところが4月23日付のRIS FAXが吠えてくれた。

「薬局の『調剤料』大幅下げ、すでに確定的」の見出しである。

触れたくないのは分かるが避けて通れない。

その裏付けが23日に行われた「財政制度等審議会」である。

これに関しては明日のブログで紹介したい。(ネタ確保)

 

このブログでも何度も取り上げている財政制度等審議会から出された調剤報酬改定案が、私は危ないと言い続けている。

それは2015年10月30日に出されていた。

ここには「今日の業務の実態や技術進歩(PTP包装の一般化、全自動錠剤分包機の普及など調剤業務の機械化等)を踏まえれば、調剤料の水準を全体として引き下げるとともに、投薬日数や剤数に応じて業務コストが比例増することを前提とした調剤料の仕組みを見直し、院内処方と同様に投与日数や剤数にかかわらず定額とすべき」となっている。

ここに既に、今回の0402通知を予告した様な内容が書かれている。

因みに、ここでは剤数の見直しも含まれていることが怖い。

 

さらに「28年度改定においては、激変緩和の観点から、まずは、全体の水準を1/2程度に引き下げつつ、投与日数に応じた点数の伸びが逓減していく配分とし、段階的に定額化を進めるべき」と続いている。

こんな事が2015年から言われていた。

調剤技術料全体の35~40%を占める「調剤料」が半分になったら、どうなるのか想像して欲しい。

にもかかわらず…のど元過ぎていた。

 

ついでに付け加えると「一包化加算(約600億円)については、作業の機械化が進んでいること等を踏まえて、点数を大幅に引き下げつつ、投与日数に連動した点数配分を廃止すべき」と一包化加算にまで魔の触手は伸びている。

在宅における調剤報酬が大幅に引き下げられる可能性を秘めている。

添付された資料には、注)として「院内処方では同様の加算なし」と付け加えられている。

 

上記の内容に対し、当時は業界をあげて猛反対をしたそうだ。

安倍総理にも直訴したとある。

結果として2016年、2018年と「調剤料」の引き下げはあったものの1~3点程度に納まっている。

 

ところが今回はちょっと違う。

ちょっとどころか、薬剤師以外の者が調剤業務をしてもいいとなった。

こうなると現状の「調剤料」の維持は困難となる。

建前上ではあるが、今までは薬剤師が調剤をしていたことになっていた。

それが…。

 

“パンドラの箱”はパートナーによって開けられてしまった。

 

本当かどうかわからないが、記事には厚生労働省の関係者の声として「浮かれるのは結構だけど『収益面でプラス』のような発言が聞こえれば聞こえるほど、財源をもって行かれるだろう」だとさ。

大歓迎は何に対して大歓迎なのか。

 

因みに、これも危ないと思われるのが「後発医薬品調剤体制加算」である。

先ほどの調剤報酬改定案では60%以下だと「調剤基本料」がマイナス10点となっている。

いわゆるペナルティー減算である。

当時の後発医薬品使用割合が60%だった。

今は77%だよ。

 

私は知らない。

 

飲み過ぎて目が覚めた。

水が・・・・・・。

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差別か化

2019-04-23 02:55:49 | 薬局

悲惨な事故が起きちゃった。

 

4月20日の毎日新聞に薬局でのパワハラで自殺した事務員の記事が掲載された。

2016年に「閉鎖的な空間でパワハラが横行し、精神的に追い詰められた」として家族が会社と社長を訴えたようだ。

その損害賠償請求は約8,800万円だそうだ。

 

何とかハラスメントが横行している。

どこからどこまでが適用範囲なのか、人を雇う側にすると判断に迷う。

相手の受け取り方だから何ともしがたい。

単純に注意をパワハラ扱いにされると何も言えなくなる。

 

中小薬局のしつけが気になる。

研修などに集まる社員の服装が普段着のままはいかがなものか。

大手調剤チェーンでの研修では、参加者の服装は少なくとも男性はスーツ姿である。

また、ある大手調剤チェーンでは夏でもクールビズは認められていないと言いている。

しかもシャツは白の無地だそうだ。

もちろん女性についても髪の色は何番まで。

爪のネイルは禁止など当たり前である。

一般的に薬剤師の研修姿はラフ過ぎると、ある講師もつぶやいていた。

医師でもジャケットくらいは着て来るそうだ。

 

私も自慢はできないが、机の上が乱雑でいい仕事など出来ない。

整理整頓が出来ていない兆候がうかがえる。

もちろん事務所が倉庫化しているのは論外である。

無駄に広いと何でも置きっぱなしになりがちである。

 

ドラッグストアの本社事務所はどこも狭い。

売上につながらない部分は極力効率化をしている。

狭いスペースを横になりながら移動する。

さすがと舌を巻く。

 

何が言いたいのか思いつくまま書いてしまった。

事故は起こるべくして起こるものである。

常日頃から身の回りは整理整頓が大事だってことになる。

 

それにしても恐ろしい事故が起きてしまった。

池袋での87歳が運転した自動車が暴走した。

2人の死亡が確認されている。

何が原因かは分からないが、この事故を起こした人はある官庁のOBの様で、なぜかしら呼称が「元院長」「~さん」となっている。

同じ様に神戸で市バスが暴走し、2人が亡くなっている。

事故を起こした人はなぜかしら「容疑者」となっている。

世の中には不思議なことが起きるものだ。

 

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べつばらだから大丈夫

2019-04-22 06:17:01 | 薬局

どうやったら出来るのか。

 

何度もくどい様だが、昨年審議されていた厚生科学審議会では、退院時カンファレンスが重く取り上げられていた。

病院の薬剤師と薬局の薬剤師が連携する仕組みとして、重要性を増しているかのようだ。

理屈では理解できるがなかなか現実の問題としては難しい。

しかし、何らかのプロモーションは必要になる。

 

そこで、先ず退院時に病院から声をかけてもらうためには、どうしたらいいのか考えてみた。

普段通院して薬局を訪れる患者から、入院する情報を探ることが大切になる。

何気ない服薬指導から、それらしき情報を聞き出し、入院時における薬の情報を病院の薬剤師に伝えていいかの確認を取る。

それなりの病院ではDPCを採用しているため、入院時には外来でもらっている薬を持参させる。

中には入院のために、あえて外来受診してもらい、長期の投薬を患者に依頼するとも聞いている。

こんなちょっとした変化を見逃すな。

 

入院が確定して、病院への情報提供も承諾を得たら、病院の薬剤部へ連絡し、高飛車な(失言かも)薬剤師に面会して薬の服薬状況を伝える。

その時に忘れてはいけないのが退院時の連絡を依頼することだ。

忘れていなければ退院が近づいたころにお声がかかる。

ただ、この時に意外にネックになるのが「退院時共同指導料」(600点)である。

病院薬剤師がその存在に気付いていなければ問題ないが、知っていると呼ばれても算定はしないでくださいとなりかねない。

自分たちはしっかり算定するのに…と「のに」が付くと愚痴になる。

 

服薬期間中のフォローもやり方次第である。

どんな患者にフォローをするのかは、あえて現場の薬剤師の判断に任せるが、いつの何時頃に電話にてご連絡しますはいいが、ついつい忘れてしまうと患者からの信用を失ってしまう。

患者は今か今かと電話を待ち構えている場合もある。

先ずは、フォローする日時を管理する仕組みが欲しい。

これは機能強化した事務職が管理する。

毎朝の業務としてプリントするのもいいかもしれない。

そして、電話はその機能強化された事務職が行い、初めの社交辞令や簡易な服薬状況などを確認する。

ある程度の情報が収集出来たら、ここで担当薬剤師の出番とする。

極めて肝心な部分に焦点を当てた確認ができる。

時間短縮になるんじゃないだろうか。

 

出来ない議論は要らない。

出来ないままではいつまでたっても問題の解決にはつながらない。

大事なことは目的を明確に、出来る議論と工夫が大切になる。

 

“いっぱい、いっぱい”は要らない。

仕事は常に”べつばら“と思え。

 

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若い高齢者

2019-04-21 06:14:18 | 薬局

凄い経営者はいくつになっても発想が若い。

 

元セブン&アイHD会長兼CEOの鈴木敏文さんのインタビュー記事が心に刺さる。

3月17日の朝日新聞の記事に掲載されていた。

細かい説明はしないが「売り手が強い時代から、買い手が強い時代に変わったのです」とある。

かつて品物が少ない時代は大量に商品を仕入れて並べておけば売れた時代があった。

ところが今はモノ余りでより高い価値が求められる。

同じことが薬局にもいえる。

立地で何とかなった時代から、より付加価値が高い薬局に流れる。

それが本意ではないが「調剤ポイント」かもしれない。

私は”飲ませる服薬指導から治る服薬指導へ”になると信じている。

 

また「今業績が良い小売業は、自社開発製品を売っている会社です」とも言っている。

薬はどこも基本的には同じであるが、その服薬指導やフォローには大きな違いが出る時代を迎えている。

「お客様が価格ではなく、質を重視するようになったのに、経営者は時代が変化していることに気付かず、対応しなかったのです」

薬局業界には大きな変化の波が押し寄せている。

それに気づかずに対応できないと取り残される。

激変する時代に経営者は「絶対に他人のまねをしてはいけません」だそうだ。

そして「常識を打ち破る発想が必要なんです」「経営者が自分で考え抜いて決めるべきです」。

どうですか。

考え抜いて決めることができますか。

「過去のデータを使っても、次の時代の流れは読めません」はまさに時代は”非連続”であると言いたい。

過去の成功体験など要らない。

これからの成功体験を求めて考え抜く勇気が必要になる。

 

ネット販売が広がっても「より質を求める流れが出て来るはずです」と、これからのオンライン服薬指導に対する明かりが見えてくる。

「人と人とのふれ合いを求める消費者も出てきます」と私も信じている。

そして、最後の方に「誰でもセンスと努力があれば、大成功する可能性があります」として、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が紹介されていた。

 

新聞記事からの抜粋で意味不明かもしれないが、私には深く心に響いた。

当社の関係先の会長は79歳の現役である。

この人の考え方や発想はもの凄く勉強になる。

勉強させていただきながらお金もいただいている小賢しい私である。

発想が常に未来志向が素晴らしい。

なかなかついて行ける社員はいないかもしれない。

 

先日会った薬局の社長は、常に面白いことに挑戦してみたいと意欲を見せる。

高齢者の介護で車いすの移動が必要になった利用者には、車種を選んでもらってはどうかと話す。

もちろん車いすは同じであるが、高級車のエンブレムを選んでもらうそうだ。

今日は国産車でレクサスに、明日はBMW、ベンツもある。

この会社では介護医保険外の自費サービスを薬局で提供している。

1件当たり平均単価は2万2,000円だそうだ。

おもしろい事への挑戦が新しいビジネスにつながっているようだ。

 

思い出したが、これも”あったらいいな”の発想がおもしろい。

 

昨日から新潟の上越市に来ている。

桜を見に来たが時すでに遅しだ。

でも、美味しい日本酒は堪能でした。

今朝の気持ちの悪さがそれを証明している。

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