医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

差がつく

2022-04-30 03:59:18 | 薬局

混乱の報酬改定も知らぬが仏で乗り切れる。

 

4月は私なりに現場の声を聴く機会があった。

大阪、広島、福岡、高松の「薬局経営研究会」への出席である。

私の担当は高松だけだが参加者の生の声は貴重な情報だ。

 

そこで感じたのは、比較的大手薬局はそれなりの情報を収集しながら積極的な算定に挑戦している。

厚生局へも自らが確認している。

ところが肝心の厚生局もはっきりしない。

しかも“疑わしきは算定不可”となるから始末に悪い。

聞かなきゃよかったのにと思うが、大手薬局は社会的な立場もあり、後から批判されることを避ける。

当たり前だけど。

 

比較的中小薬局は情報不足から算定要件などをあまり理解していない。

不思議だが疑義解釈も見ていない。

日ごろの業務に追われているのか。

どうしたらいいのかわからないのか。

報酬改定はレセコン任せで算定をしている感じがある。

せっかく算定できそうな施設基準も逃しているケースが見られた。

もったいない。

 

細かい内容は書かないが、未だにはっきりしない調剤報酬もある。

現場も迷うところじゃないかと思う。

当社の社長は、不明な部分は厚生労働省に直接問い合わせている。

意外に丁寧に対応してくれる。

ただ、あまりにも頻繁なので「また、あなたですか」と一言が加わるらしい。

正直なところ厚生労働省も明確な答えが返ってこないこともある。

今回の調剤報酬改定は内容のいじり過ぎじゃないだろうか。

中医協の審議は限られた時間内での表面的だが、事前の打ち合わせなどがあったはずである。

そして窓口の日本薬剤師会は会員から質問を集めて厚生労働省にぶつけて欲しいものだ。

見えないところで戦っているのかもしれない。

と、思っているうちに4月も終わる。

 

調剤報酬改定が34日に発表になり、その改定内容は45分ほどのYouTubeで流れた。

これで集団伝達講習が終わった。

翌日の5日には日本保険薬局協会が2時間に渡るオンラインセミナーを開催している。

しかも講師は薬剤管理官である。

ここでの質問は後ほど厚生労働省に確認して3月中頃に流されている。

もちろん会員だけだ。

さらに4月が始まって、実際の運用に疑問を持ち始めた27日には、追加オンラインセミナーが行われている。

内容はそこそこではあるが、報酬算定に関する意識が変わる。

 

中小薬局が知らないうちに、薬局を取り巻く経営環境は大きく変わりそうな気配を感じている。

その大きな兆しは規制改革推進会議とデジタル化である。

さらに2025年を迎える地域包括ケアシステムの仕上げにある。

 

大事な変化の時期を迎えている。

職能団体だから薬局経営は関係ないのではなく、会員の多くが薬局関係の薬剤師じゃないだろうか。

何だか取り残され感がありかわいそうな気がする。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うわさの旬

2022-04-29 03:41:59 | 薬局

「理解できない」の不満は次の改定へとつながる。

 

敷地内薬局に関して、各方面から問題視され批判が出ている。

何ら違法性があるわけではない。

厚生労働省が認めた薬局の形態である。

もしダメなら厚生労働省に批判の矛先を向けるべきだ。

調剤報酬上の制限を厳しくするならもっとメリハリが必要だと思う。

院内調剤の外部委託だとするなら院内調剤報酬と同じにしたらいい。

まさに“あと出しジャンケン”みたいなことをしたら訴訟にだってなりかねない。

敷地内薬局と言われる薬局は、法的手段で反撃すべきじゃないだろうか。

そこに働く薬剤師のためにも。

 

敷地内薬局は今さら引っ込みがつかない。

すでに水面下で着々と公募と言いながら裏工作は出来ている。

”あと出しジャンケン”と言えば、今回の診療報酬改定で、突如出てきた「急性期充実加算」の存在は大きい。

要件はともかくとして、1日の加算として7日以内の期間 460点、8日以上11日以内の期間 250点、12日以上14日以内の期間 180点とビッグな報酬が新設となる。

これは入院患者ごとの報酬なので、有るか無いかで経営上も大きく影響する。

その要件になぜかしら「特定の保険薬局との間で不動産賃貸借取引がない(いわゆる「敷地内薬局」を設置していない)」が組み込まれている。

しかも「急性期一般1病棟を持つ医療機関である」ことが前提となる。

公的も民間も含めてかなり高機能な病院となる。

ここに大学病院等の「特定機能病院」が入っていない。

これに対してなぜ敷地内薬局があると算定不可なのか根拠が見えない。

なぜ特定機能病院が除外されるのかも不思議だ。

気持ちはよくわかる。

 

この理不尽な要件は次の診療報酬改定に持ち込まれると思われる。

一部の病院が「理解できない」と言い出している。

当たり前だと言えば当たり前だ。

 

大学病院等に敷地内薬局を公募してしまった後悔がふつふつと湧いてくる。

これからどうなるのかは何とも言えない。

どちらにしても敷地内薬局の今後は見通せない。

 

以前のブログにも書いたが「敷地内薬局が命取りになる日が来るかもしれない」が現実味を帯びてくる。

 

昨日から札幌に帰っている。

待ちに待った”行者ニンニク“のしょうゆ漬けで朝ごはんが食べられる。

匂いなど気にせずに済むのが連休中だ。

その他にも季節的に山菜が豊富になる。

茹でておひたしでいただくのが味わいがあっていい。

 

皆さんには悪いけどGWが始まった。

そして、さすがに朝は寒い。

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

顔じゃなく腕だ

2022-04-28 04:28:53 | 薬局

連携チームのメンバーが何をする人か知っているのか。

 

「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ(WG)」では多職種連携について話し合いがあった。

その中で面白い話が出てきた。

「顔の見える関係が大事だ」という薬剤師会側の発言に対して「連携には『顔』よりも『腕』が見えることが重要」と返された。

確かに「顔」も「腕」も大事だと思う。

「腕」とは幅広い知識に基づく相談機能と麻薬や注射調剤などに対する調剤技術を指していると思う。

 

在宅医療などで個別の薬局に依頼すると、薬剤師会からクレームが入ったと在宅専門の医師が苦言する。

では、依頼した薬剤師会が対応できたのかというとしてもらえなかったという。

また他の委員からは薬剤師会は出来ていない薬局に合わせるのでレベルアップしない。

いわゆる低い均等主義なのかもしれない。

 

多職種連携でやり玉にあがるのが「健康サポート薬局」と「地域連携薬局」である。

なかなか増えてこない。

徐々に増えているのは大手調剤チェーンの薬局が多いのが現実である。

地域連携薬局は3月末で2,434軒までたどり着いた。

専門医療機関連携薬局は99軒である。

健康サポート薬局は公表すらしなくなった。

きっと3千軒足らずだと思う。

これでは国民の認知度など上がるはずもない。

 

全国に薬剤師会の支部はたくさんある。

その幹部たちの薬局がどれだけ地域連携薬局の申請をしているだろうか。

少なくとも日本薬剤師会の会長から役員の全薬局の何パーセントが地域連携薬局になっているのかを公表して欲しいものだ。

それを持って率先垂範になる。

 

厚生労働省は地域の薬局が連携するための「ハブ薬局」なる新たな提案を始めた。

どうでもいいけど第3の薬局機能を作る必要があるのだろうか。

しかも国民が認知もしていない薬局である。

地域の薬局同士の連携や多職種との連携の機会を作るのが薬剤師会じゃないかと思うが…。

出来ないところにやれというのは酷だ。

だからと言って外から導入しても”仏作って魂入れず”になる。

 

ところで多職種連携と言いながら多職種がどんな役割を果たしているのか知っているのだろうか。

PTOTST、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士などは?

QOLADLくらいは分かるかな。

 

さまよえる薬局はどこに行く。

と、さまよっている間にドラッグストアが底引きしていく。

大手調剤チェーンの勢力は拡大する。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

呼び込み

2022-04-27 05:12:42 | 薬局

来ないんじゃなくて来ていないだけじゃないの。

 

今回の調剤報酬改定の目玉の1つにリフィル処方箋がある。

テレビなどでも取り上げたので、診療所を受診して「リフィル処方箋でお願いします」などと医師に詰め寄る患者も出ているとか。

テレビで紹介する内容を見る限り便利な仕組みである。

 

そんなリフィル処方箋であるが、ドラッグストアにはちょろちょろと出始めているようだ。

考えてみるとドラッグストアから薬をもらう利便性がありそうな気もする。

リフィル処方箋の薬は慢性期で急性期の薬ではありえない。

慢性期であれば残薬があり急ぐ必要がない。

であるなら、あえて目の前の薬局で待ち時間を楽しむ必要もない。

診察が終わるとまっすぐ自宅に帰る途中で、ドラッグストアに立ち寄って薬をもらう。

待ち時間は買い物を楽しむ。

2回目以降は予定日の1週間前に連絡を受けて、前後1週間もあるのでタイミングを見計らって薬を受け取る。

しかも患者本人ではなく家族がポイントを増やしに来る。

その時に、次回も来るように何やらサンプルがもらえる。

ティッシュの1箱くらいサービスしてもいいかも。

 

こんな現実に負けないために何が必要かを考える。

とりあえずリフィル処方箋の次回以降の声掛けメンテナンスのルールを決める。

1度ならず2度、3度くらいのアピールは大事だと思う。

自家製のリフィルポイントなども考えてはいかがだろうか。

ある程度溜まるとちょっといい景品と交換ができる。

と、私があれこれ考えても意味がない。

やるのは“あなた”で、困るのは“あなた”である。

 

2021年度のドラッグストアの調剤売上がついに11,738億円になったそうだ。

前年比で9.8%増である。

20年度の全国の調剤医療費75,392億円なので15.6%のシェアとなる。

ドラッグストアにとって調剤報酬はありがたい存在ではあるが、絶対的な存在ではない。

全売り上げの2割行くか行かないかだ。

逆に大幅な引き下げは処方箋調剤の安さのアピールになる。

アメリカのドラッグストアでは処方薬の安さを競っていた。

具体的に薬の値段が表示されていた。

また、1ヶ月分のジェネリックが4ドルで対応などもあった。

外には大々的に広告として出せなくても店舗内での広告は自由である。

薬局には広告規制などない。

 

いつも言っているが地域の薬局同士でいがみ合っている場合じゃない。

まして大手調剤の足を引っ張るようなことに時間を費やしている場合でもない。

”敵は本能寺にあり“を意識して欲しい。

 

昨日の「薬局経営の知恵袋」は、私が出張中でいなかった分、内容が良かった。

これからの薬局経営に有効なヒントが感じられた。

と、あるホテルで見ていた。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伸びる触手

2022-04-26 03:54:46 | 薬局

2世代のマーケティングも過激化が予想される。

 

知る人ぞ知る私の「薬局マーケティング第3世代」の話は覚えているだろうか。

今さら説明はしないが、現時点は第2世代の在宅市場拡大期を迎えている。

何と言っても日本の人口で伸びているのは高齢者しかない。

しかも85歳以上が急増する。

いわゆる「通院が困難なもの」である。

そして自宅では介護が難しい現実もある。

 

高齢者住宅などを抱える介護事業者が、ついに薬局事業に進出してきた。

東京の不動産業が自前で経営するグループホームの利用者に、自前の薬局から「居宅療養管理指導費」のサービス提供を始める。

一石二鳥的な発想である。

以前、当社社長も北海道の高齢者住宅経営者に医療機関と薬局のコンビネーション提案をしていたことがある。

そこは医師を雇って訪問専門の診療所まで開設してしまった。

運営が軌道に乗り始まるとあっさり切られた。

割り切りがいい。

 

かつて知り合いの薬局は大手高齢者住宅業者の指名薬局として高齢者施設在宅で拡大していた。

ところが、その介護事業者がM&Aで吸収されて対応もガラッと変わる。

ちょっと怖い話である。

 

介護施設というとSONPOケアは全国に24,538室ある。

学研ココファンも7,609室、木下の介護は7,369室らしい。

ここら辺がどう目覚めるのか鬼気迫るものがある。

私が高齢者施設から次の事業を考えるとしたら薬局事業への進出を考えると思う。

どこかをM&Aして、そこにやらせるだろう。

ただ薬局経営を甘く見てはいけない。

それなりのノウハウが必要だ。

でも、意外に甘いかもしれない。

もちろん当社に相談があれば私が先陣を切って現場に立つだろう。

調剤は最も得意とする分野だ。(うそ)

 

M&Aがなくてもドラッグストアが高齢者施設を狙っている。

施設で必要なドラッグ関連商品をあってないような値段で納入が始まる。

その見返りが処方箋となる。

うわさでは東京都内や大阪府内では施設在宅の利用者の確保が難しくなっているそうだ。

こちらは何やらマネーの匂いがする。

 

何だか嫌な時代になってきた。

高齢者が食い物にされないように国の監視体制が欲しいものだ。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まさかがまっさかさま

2022-04-25 05:17:10 | 薬局

今、何が始まろうとしているのか。

 

「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」は2020年7月に始まり、10回を経て21年6月に「とりまとめ」として終了した。

ところが今年に入ってご存じのようにゾンビのごとく復活している。

その検討会の中に「薬局薬剤師の業務及び薬局機能に関するワーキンググループ(WG)」が立ち上がっている。

すでに3月10日・31日、4月19日の3回行われている。

今回は広い意味での薬剤師ではなく、限られた分野としての薬局の薬剤師及び薬局の機能が問われている。

はっきり言って、この議論はどんな意図をもって行われているのかいささか疑問である。

私には薬局批判としか聞こえてこない。

薬局批判というより日本薬剤師会批判と言った方が分かり易いかもしれない。

私の聞こえ方に問題があるのかもしれない。

 

そもそもの始まりは2015年に出された「患者のための薬局ビジョン」にさかのぼる。

この間に政府からの「骨太の方針」にも「患者本位の医薬分業の実現」が16年から4年連続で示されていた。

政府の期待を裏切るかのように薬局も薬剤師も何も変わらないように見えたんだと思う。

私も変わる兆しなど感じなかった。

結果として医薬品医療機器等法(薬機法)の改正から強制的に薬剤師の服薬期間中のフォローが法制化され、国が求める薬局機能としての認定薬局制度へとつながったように思う。

 

これらはほんの始まりにしか過ぎない。

薬局薬剤師の在り方の改革はこれからが本番を迎える。

それが2024年の医療と介護の同時改定である。

調剤報酬に大きく影響を与える薬機法も改定に花が咲く。

 

ぼぉ~ってしていると時代について行けない。

組織が何をしてくれるのかを待つのではなく、何をするために自らが手探りをする時代じゃないだろうか。

長い旅を終えて現場は呑気で幸せだと感じた。

まるで”アリとキリギリス”を思わせる。

 

昨日は何をやっても裏目、裏目でイライラが続いた。

リズムが狂うと何をどうしたらいいのか見えなくなる。

常に「まさか」を想定する必要があるのは寂しいことだ。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

待ってる人募集

2022-04-24 05:09:34 | 薬局

ロングを謳歌してみたが…。

 

先週の土曜日(16日)から今日まで長旅に出ていた。

大事な定例の訪問先と、久しぶりに大阪、広島、福岡の「薬局経営研究会」への参加である。

コロナ禍のせいか研究会の参加者は少ない。

新年度の挨拶にとほぼ2年ぶりに参加しては見たが…空振りのようだ。

あまり調剤報酬の影響がなかったのか、それともまだ見えてこないのか。

それ以上に私の魅力が薄れたのか。

確かに、引き際が悪いと言われても仕方がない。

 

変化に気づいた時には手遅れが多い。

ちょっとした兆候こそが大事になる。

小売業では絶対の地位を誇っていたコンビニにも陰りが出始めている。

コロナ禍で総菜、弁当を買わなくなった。

内食が増えたようだ。

スーパーの売上は順調だ。

さらに仕入原価が大幅に引き上げになっている。

値上げをせざるを得ない状況に陥っている。

コンビニは本来定価販売だった。

価格じゃなく利便性(コンビニエンス)が売りだった。

24時間、365日の営業は働く人の犠牲で成り立っている。

ところがスーパーが時間延長などで利便性の優位さを奪いつつある。

そうなるとコンビニであっても価格をさげざる得ない。

コンビニはいち早くポイント還元を始めて実質上の値引きが始まった。

ところが今度は何かとコストアップになる。

今さら値段を引き上げるわけにはいかない。

値段の引き上げは大きなリスクを伴う。

そんな厳しい現実ではあるが、背に腹は代えられない。

これから徐々に値上げが始まる。

世の中の全てが値上げになる。

 

年金はわずかながら引き下げになる。

迷える高齢者の購買行動はどう変化するだろうか。

スーパーの8時過ぎに群がるのは残業帰りのサラリーマンに限らない。

これからは年金生活者が主体になる。

 

私は既に2024年の準備を訴えている。

あまり響かないのかもしれない。

変化は見えづらいからかもしれない。

もっと見えやすい説明をしなければだめだと自分に言い聞かせている。

 

長い出張から東京に戻る。

洗濯が私を待っている。

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お、とくよぅ

2022-04-23 05:06:53 | 薬局

住居の見直しが変わる。

 

15日の日経新聞の社説に「特養入所者に医療が届きやすい体制を」が気になった。

特別養護老人ホームには「配置医師」が必要になっている。

この配置医師の役割は健康管理や定期健康診断及び予防接種などに限定されている。

入所者に医療が必要な場合は外部の医療機関での診察が必要になる。

ただ必要に応じて処方箋の発行は可能となる。

この辺の区分が明確ではない。

明確ではないが現場ではそれなりの区分が行われているようだ。

 

薬局の在宅薬剤管理業務では、なぜ特養が「居宅療養管理指導費」の対象にはならないのか疑問に感じた薬剤師は多いと思う。

それは基本的に配置医師がいるからだと思う。

配置医師が薬剤師の「居宅療養管理指導費」の準じているのかもしれない。

薬局だけではない。

配置医がいるための外部の訪問診療にも制限があるようだ。

例外的に見取りや末期のがんなどは診療報酬上の訪問診療が可能となっている。

この仕組みについては、いつか調べようと思いながら、その内、その内で日が暮れてしまった。

で、調べてはみたが分からない。

 

社説では今の役割分担では問題が多いと指摘している。

配置医が単に健康管理だけではなく、24時間の訪問診療としての体制に切り替えるべきだとしている。

もちろん診療報酬上の評価も適用させる。

 

これらがどうなるのか興味がわく。

介護保険の「居宅療養管理指導費」につながる可能性を秘めている。

そこで問題は特養に薬を届けるだけの薬局が未だにあるということだ。

今回の報酬改定で意外に多かった問い合わせに「外来服薬支援2」(旧一包化加算)は「服薬管理指導」を算定していなくても算定できるかである。

算定可能かどうかは個別指導にでも行かないとはっきりしない。

厚生局や支払基金に問い合わせるとダメと言われる可能性が高い。

私からの答えは薬剤師法の中に服薬指導や薬歴への記載は義務だったと思う。

そもそも「薬を置いてくるだけが間違いじゃないですか」と答えている。

 

普段からルールに基づいた基本業務が大切になる。

その結果は報酬につながっていく。

かつて診療報酬について厚生省(現厚生労働省)の知人が言っていた「診療報酬の算定は何でもあり、ただしズルはダメよ」を思い出す。

 

特養との付き合い方を見直してはいかがだろうか。

果報は後からついてくる。

因みに、2024年に向けて「居宅療養管理指導費」が大幅に見直される可能性がある。

医療だけ見ていると介護で足を引っ張られる。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バランス調整

2022-04-22 04:18:14 | 薬局

独立のチャンスとなるのか。

 

儲かることが悪なのかと思うほどに、調剤報酬の改定は大手調剤チェーンなど迫っている。

「調剤基本料」に40万回超に加えて300店舗以上が加わった。

これによって大手ドラッグストアの「調剤基本料1」にとどまっていた薬局が、一気に「調剤基本料3-ハ」に追いやられた。

ご存じのように集中率が85%以上の適用だった「調剤基本料3」に、新たに85%以下にも網がかかったのだ。

こうなると月40万回超または300店舗以上の大手調剤チェーン及びドラッグストアの薬局はすべて「調剤基本料3」になる。

そうなると報酬が下がるだけではなく「地域支援体制加算」が遠くなる。

 

先日のドラッグストアの決算報告によるとウエルシアHDの調剤売上に対する粗利益率は39.5%、スギHDでは39.8%と高率である。

ここには明らかに「調剤基本料1」と「地域支援体制加算」の貢献があると思われる。

ところが、この4月からは事情が変わる。

基本的にドラッグストアは処方箋を持参する患者を、お客として買い物需要に期待出来る。

多少の報酬引き下げなど気にならないかもしれない。

 

気になるのは調剤報酬で食っていかなきゃならない調剤専門薬局である。

今までは集中率が85%以下で、かろうじて「調剤基本料1」を維持し、「地域支援体制加算」も算定できた中小規模の薬局が、にわかにお荷物になってきた。

極端に収益性が悪くなる。

薬剤師のローテーションも働き方改革で面倒になる。

そうなると保持するか分離するかの経営判断が必要になる。

私個人的には切り離して体質強化にかじを取る。

なぜなら、そろそろ今のビジネスモデルには限界を感じているからだ。

今の強みを他にシフトした成長戦略を考える。

基本的には垂直的戦略を検討したい。

もちろん水平的戦略も同時進行させる必要がある。

 

もし私と同じような考えなら1日の応需回数が60回以下は切り離す。

ここにチャンスを得る野心的な薬剤師が登場するはずだ。

ただし切り離す会社の規模は「月40万回超または300店舗以上」である。

上司を経由して本社に直接交渉の余地は大いにある。

チャンスは積極的につかもうとする人に見えてくる。

チャンスの神様は髪3本しかなく、しかもぬるぬると滑りやすいそうだ。

 

売り側にもメリットがある。

それはキャッシュフローの改善である。

大手調剤チェーンはM&Aや敷地内確保などで流動比率があまりよくない。

この先何が起きるか分からない調剤報酬から流動比率の改善は急務じゃないだろうか。

 

流動比率って…難しいよね。

 

昨日は広島だった。

うぅ〜。。。

まぁいいか。

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

限界がある

2022-04-21 05:09:47 | 薬局

高圧的な価格交渉に大きく影響する。

 

13日の財政制度等審議会では薬価に関する審議も行われている。

先ずは、毎年薬価改定の是非である。

2021年から通常の偶数年の診療報酬改定と同時に行われる薬価改定を、その中間年次にも求めている。

21年の改定では乖離幅の大きな品目(5%)が対象だったが、8%の乖離があったために全体の7割が引き下げとなった。

乖離とは何度も説明するが簡単に言うと薬価と実勢価格との差を言う。

基本的に乖離は薬価で買わない限り無くならない。

この乖離に調整幅2%を考慮して薬価が決まる。

8%の乖離に2%が上乗せされて6%が新薬価となる仕組みである。

調整幅は医薬品のロス分の補填としたおまけである。

 

財務省が主張しているのは、毎年薬価改定は当たり前だ。

薬価差益分は国民からの税金と社会保険料から成り立っている。

その薬価差益が利益になること自体がおかしいとの考えである。

考え方は正解だと思う。

次に、調整幅の2%には合理的な根拠がないので廃止を訴えている。

確かに、どこの小売業でも在庫ロス分の補填などない。

いわゆる在庫管理の悪さからのロスではないかというのだ。

ただ薬の在庫はある面での医療の一環でもある。

必要な薬がないことによって命の危険も伴う。

 

先ずは、毎年の薬価改定であるが、これが実施されると製薬企業が疲弊する。

値段が下がるので利益が薄くなる。

利益を確保するには仕切り価格を上げるしかない。

売値(薬価)は決まっている。

薬価以上では売れない。

次に調整幅であるが、これは1%になるとより薬価の引き下げにつながる。

8%の調整幅が2%だと6%の引き下げであるが、1%だと7%の引き下げになる。

このダブルパンチは薬価を適正薬価に近づけるかもしれない。

適正薬価になると製薬企業も適正な製造が可能になる可能性もある。

ズルがなくなるかどうかわからないが少なくなりそうな気がする。

 

これに対して自民党の一部の国会議員はどこからの入れ知恵なのか、薬価の中間年改定の廃止、調整幅の3%見直しを訴えている。

こいつら本当に国民の代表なのか。

 

困った国会偽員、いや間違っ国会疑員、国会戯員だったかな?

 

昨日は久しぶりに大阪の「薬局経営研究会」に参加した。

新年度に入ったので皆さんにご挨拶と思ったが、何かとお忙しいようで参加者はごくわずかだった。

お会い出来なくて残念に思う。

次はいつになるのか?

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする