医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

超健康人

2014-04-30 06:24:30 | 薬局
何が健康で、何が不健康なの。

日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は、健康診断で「異常なし」と判定する血圧やコレステロール値などの新たな基準範囲を発表した。
今さら基準値もあったもんじゃない。
今までは何だったんだろうか。
週刊誌などでも取り上げられているが、なんだか危ない予感がする。

日本人間ドック学会などは、人間ドックを受診した150万人の中から、持病がなく、たばこも吸わず、お酒も1日1合未満など極めて健康な男女34万人を選抜して、さらに検診の各検査項目の1つでも平均から大きく外れる人を除く「超健康人」の95%の健診数値を求めた。
これはかなり凄い。
お酒が無ければ私も「超健康人」だったかもしれない。
その結果、最高血圧の上限が129から147になるなど、27の検査項目中17で、「異常なし」になる可能性が出てきた。

肥満の目安になるBMI(体格指数=体重(Kg)÷身長(m)×身長(m))の上限は、男女ともに25であるが、男性で27.7、女性が26.1になると言う。
また、LDLコレステロールなどは、現状では上限が119で、男女ともに140を超えると脂質異常症と診断されるらしい。
ところが「超健康人」では男性の上限が178で、女性は年齢によって異なるが152~190となる。
こうなると脂質異常症の患者がかなり減少する。

この他にもヘモグロビンA1cは上限が5.5で、6.5以上だとメタボと診断される。
ところがこちらも男性で4.97~6.03が正常値となり、女性は年齢のよって異なるが4.83~6.2となる。
ここで気になるのは男性の数値が1つになっているが、女性の場合は年齢によって正常値が異なっている。
中性脂肪は今の判定値が30~149であるが、男性が39~198で、女性は32~149とこれは年齢差がない。
因みに、γ‐GTPは今の判定値が0~50となっているが、新たな基準値によると男性が12~84、女性が9~40と気にせずにお酒が飲めそうになる。

これらの数値は今後の検討課題らしいが、薬局にも大きな影響がある。
気にする人は気になるもので、医師に聞かずに薬剤師に聞く。
こんな時だけ「先生」呼ばわりとなる。
ここでどう説明するのか今からのロールプレイが必要である。

知っていないと患者が逃げる。

ところで、昨日は円山公園で10時からお花見だった。
な、なぁ~んと札幌が開花宣言だ!
いつもはつぼみだが、今回は少し異なり桜が5分咲きで咲いていた。
お陰様で南は鹿児島から四国、広島、長野の上田と満開の桜に出会えた。
もちろん先月は東京でも観桜した。
天気も快晴でいい気分でいい酒を飲んだ。


気をよくして今朝は近くの河川敷でふきのとう(ちょっと大きすぎ)、こごみを採ってきた。
春は早いかも。


感謝、感謝!




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桜の木の下で

2014-04-29 04:28:51 | 薬局
諦めてはいけない。

後発医薬品調剤体制加算が算定できる薬局は、比較的今回の報酬改定でマイナスを避ける事が出来たようだ。
ただ、今まで19点だった35%以上の薬局の半分は新算定ができなくなったと聞く。
しかし、努力の仕様では1点マイナスの18点にまで持ち込むことが可能だ。
後発医薬品の使用割合が高い鹿児島県などは、使用状況が65%以上の薬局が多く、処方せんの技術料が上がった薬局が意外にも多いように感じた。
逆に22%の5点や30%の15点は全滅で、後発医薬品ではなく、より薬価差が期待できる先発医薬品へ切り替える薬局も出てきた。
これは明らかに国の政策に逆行する。
保険報酬で請求する以上、国の施策に逆らって上手くいったためしはない。
次回改定の後発医薬品に関しては足切が出てもおかしくない。
ここは良く考えて判断する必要がある。

後発医薬品に切り替えたくても切り替えられない理由も切実である。
目の前の医師が一般名処方で処方せんを出すが「俺は後発医薬品が嫌いだ」で突き放す。
無視して後発医薬品を患者にお勧めすると呼び出しが来る。
他にも、変更不可の好きな医師もいる。
後発医薬品に替えて欲しくないのはわかるけど、「少しはお国の懐も考えろよ」と言いたくなる。
さらに、意味が分からないが後発医薬品の変更不可もある。
そんなに素晴らしい後発医薬品なのか。
それとも後発医薬品で患者が慣れているので、先発医薬品に切り替えると効果が変わるのか。
もっと医師主体ではなく患者主体のお薬選択にしたいものだ。

先日も書いたが、後発医薬品については中医協でも重点課題であった。
薬剤師の裁量が問われている。
今回の報酬改定では一般名処方について薬剤師の「懇切丁寧」な説明が求められている。
要は後発医薬品に替えろって言っている。
ここでも薬剤師会などがテレビコマーシャルで「国民皆保険を守るために後発医薬品を考えましょう」などのメッセージが欲しいところだ。
薬剤師が「後発医薬品はいかがですか」と問えば、「そう言えばテレビでやっていたわよね」ってことになり、その後の展開がスムーズになる。
後発医薬品メーカーの宣伝ではなく、国民の保険制度を維持することを訴えて欲しい。
これに賛同してくれる国民は先発医薬品びいきの医師に物申す…って事にも期待がかかる。

お薬手帳の普及も後発医薬品の使用促進も薬剤師にとって大事な職務だ。
これらがやり易くなる様な環境整備が欲しいと思いませんか。

今朝はこれから錦糸町4時54分発に乗って羽田空港に向かう。
いつものチープな千歳行き6時25分発の早朝便である。
そして、札幌では未だ蕾も色づかず膨らみもしない桜の木の下で花見を行う。
毎年お誘いがあり鼻水を垂らしながらしたたかに酔う。
でも人情は暖かい。

北国の春はまだ遅い。





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中途半端はやめて (これって、前に使ったかも)

2014-04-28 06:38:29 | 薬局
気が付かなかったが。

朝日新聞の4月19日から新しいコラムの連載が始まったようだ。
書いているのは朝日新聞の付録にある「be」の女性編集部員である。
これから主に医療にまつわるお金の話を書くそうだ。
その第1回に調剤に関する内容がある。
「『お薬手帳』が必要でなかったり、携えていなかったりした場合、『薬剤服用歴管理料』の満額(410円)を、薬局に支払わなくてもよくなりました」とある。
これって、ちょっと違いませんか。
この場合は34点の算定になり、「薬剤服用歴指導料」の全面否認じゃない。
それも410円はないでしょ。
1割負担の患者では10円になるし、3割負担でも20円じゃないのか。
410円となると、よっぽどじゃない限り「お薬手帳」をあえて持参したくなくなる。
もっと恐ろしいのは要らないって患者が勘違いで増える事だ。
実際に、この記事が出てから「410円も安くなるなら」って患者がいたそうだ。

さらに「これまで薬局では患者の薬の名前や用法、用量、注意事項などを記したシールを渡していればこの指導料を満額受け取れました。しかし、4月からは、調剤の前に過去の薬の処方歴を見ながら、飲み残しはないか、ほかに飲んでいる薬との飲み合わせは大丈夫かなどをチェックし、薬の飲み方をきちんと指導、新薬と同じ成分で割安な後発医薬品(ジェネリック)への切り替えの意向も確認しないと満額を受け取れず、70円少ない340円になります」としている。
半分当たっているけど、半分違っている。

でも、これが中途半端な知識を持った人のご意見なんだと感じた。
こんなコラムをそのままにしていていいのだろうか。
半分勘違いして要る部分を薬剤師会として物申さずでいいのだろうか。
このままでは現場が混乱する。

今回の調剤報酬改定で、現場の意見としてお薬手帳を何度も説明すると嫌がられる。
そこで仕方がなく34点に甘んじる結果になる。
お薬手帳については、その有用性は薬剤師会も認めている。
であるなら、現場の薬剤師が普及しやすいようにテレビコマーシャルなどで啓蒙できないのだろうか。
いろいろご批判が出始めてからやりだすといやらしさを感じてしまうが、今からでもやって欲しいところだ。
薬剤師が「お薬手帳はお持ちですか」と問うと「あぁ、テレビでやっていたやつね」ってなる。
こうなると説明がしやすい。
コマーシャルでは負担金の10円と20円も明確にして欲しい。

ある方から面白い話を聞いた。
それはお薬手帳そのものを有料にしている薬局があるらしい。
20円だったか30円だったか…。
もちろん患者には説明し買ってもらっている。
尚且つ「薬剤服用歴管理指導料」も算定しているそうだ。
その結果、持参率が逆に上がっているとのこと。
まさに「薬剤師力」ではないのか。

“正しき者は強くあれ“ではないだろうか。

この記事は九州で教えていただいた。
東京に戻って記事を探したが見当たらない。
九州の方は患者からのお問い合わせに要注意だ。





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もどりマグロ

2014-04-27 06:03:42 | 薬局
着々と準備が進む。

ここ最近、ドラッグストアの動きが気になる。
原則禁止の「調剤ポイント」も未だ健在だ。
ポイントカードが取り敢えず認められている電子マネー化やクレジット機能付きに切り替わっている。
こうなると「規制する規定がない」となる。
厚労省も弱腰で見て見ぬ振りをする。
薬剤師会は反対の姿勢だが、その姿勢は見えてこない。
女性客を中心に確実に処方せんが流れている。

OTCのネット販売でも異業種の参入に負けずとドラッグストアも開発を進めている。
一般の人からするとドラッグストアには薬剤師がいると勘違いし易い。
薬剤師がいないのではなく、いない店舗もあるが見分けが付かないからだ。
薬という商品の特性からも馴染みがあり専門家がいる方が安心だ。
ブランド力が発揮され、店舗を持っている強みが発揮される。

商品の品揃えや価格にも魅力がある。
ドラッグストアは小売業から流通業へと進化している。
PB(プライベートブランド)商品は製造業まがいだ。
既に、OTCの卸機能も整備されている。
だから価格訴求力がある。
今では生鮮3品を除く生活必需品が全て揃うラインナップがある。

この他にも最近認められた簡易検査を拡大したサービスも急速な取り組みを見せている。
自己採血によるセルフチェックである。
自分で採血をし、その検体を検査センターに送付する。
肝機能や脂質、腎機能、血糖など13項目が可能という。
検査結果についてはアドバイスが出来る。
ここはあくまでも診断ではなく、利用者の疑問や質問に応える程度である。
この他にも介護事業に取り組んだり、認知症サポーター制度を利用した地域ぐるみの活動にも力が入る。

これからの薬局は「地域に支えられる薬局」が大事だと伝えてきた。
この視点は予防、医療、介護、住居(地域)にあり、それぞれの視点から何ができるのかが問われる。
そして、この根底にあるのは処方せんの存在ではないだろうか。
ドラッグストアは4つの視点をいかに具現化できるのかに目覚めた様な気がする。
この被害を受けるのはどこで、それは既に始まっているのではないだろうか。

事件は現場で起きている。
調剤室ではない。

これから東京に戻る。
日曜日だというのに事務所にて残務整理がある。
博多の誘惑にも負けず、今朝も始発の地下鉄で始発の飛行機に乗る。
マグロだから仕方ない。




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アップリケなら知ってるけど

2014-04-26 06:56:16 | 薬局
アプリってなに?

どうも最近気になるのが「アプリ」なるものだ。
私は今だにガラ系なのでスマホの使い方がわからない。
どうやらガラ系ではアプリは使えないようだ。
アプリは子供にも浸透しつつある。
小学校ではアプリを使った音楽やお絵描きが授業であるらしい。
さらに、幼稚園でも採用されており末恐ろしい普及が考えられる。
ささやかに孫に教えてもらう日が来るのかと淡い期待が…無理だね。

iPad上で軽度認知障害(MCI)の可能性を判定できるアプリを厚労省の研究班が開発した。
認知症の予防には早期発見が重要である。
このMCIとは日常生活には支障がないが物忘れや記憶障害などがある状態を言う。
この状態をそのままにしていると4年経過で24%が認知症になる可能性を秘めている。
2012年の推計では約400万人いるとされている。
因みに、認知症の人は462万人と増え続けておりかなり脅威だ。

このアプリによる検査は、画面上の数字を順番につないだり、表示された言葉を一定時間後に覚えている程度を調べる計125問に答えるそうだ。
これはかなり時間を要するのではないか。
今のところ地域の保健師やボランティアらが研修を受け実施することを考えている。
このスキルは薬局にも欲しいところだ。
やるやらないは検討が必要だが仕組みは理解しておきたい。

先日も少し紹介したが、アプリを使った電子処方せんの動きも気になる。
処方せんをスマホで撮影し薬局を指定して送信できる。
薬局では受け取った処方せんに基づき予め調剤を済ませて患者が来るのを待ち受ける。
この良し悪しは何度も触れているのでパスするが、受け取る際に電子マネーなどで支払うと調剤ポイントまで付いてくる。
何と便利で尚且つお得なんだ。
ありがたや、ありがたや。

先日、私のお勧めレセコン会社の本社を訪ねたらiPadを使って受付時の対応が出来る仕組みを見せてもらった。
薬歴管理のタイミングが「調剤の前に」である。
患者が処方せんを受付に差し出す。
それを薬剤師が受け取り音声確認で患者の薬歴を映し出す。
その画面を見ながら服薬状況や残薬確認、後発医薬品の使用の意思などがチェックできる。
時代は確実に進化している。
付いていけないおじさんは右往左往するしかない。

今朝は、新幹線で1時間ほどの博多に参る。
4時間のセミナーと2時間の懇親会が待っている。
にもかかわらず、午前3時のお帰りしちゃった。
眠い ZZZZZ 。






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昨夜は、くまモンと

2014-04-25 06:29:34 | 薬局
女性のオヤジ化か。

アルコール依存症に陥る女性が増加傾向にある。
基本的に女性は男性に比べて臓器が小さいそうだ。
その結果、アルコールへの耐性が低いと考えられている。
女性でも若年層に目立ち、妊娠や授乳期の子供への影響も大きいとされている。

最近、コンビニエンスストアに行くと、ワインのフルボトルが並んでいるのに気が付いただろうか。
以前はハーフボトルなど小型が多かったが、今ではそれなりのスペースを確保している。
で、誰が買うのかというと意外にも独身女性の購入が多いそうだ。
仕事帰りにコンビニに寄って、遅い夕食と赤ワインを買うのではないだろうか。
ポリフェノールは体に良いとひと口飲む、夕食のおかずをあてにまたひと口。
気が付くとフルボトルがが空になっている。
その時、口からもれる言葉は「こんないい女を、放っておく世の中の男どもはバカよねぇ」かもしれない。
そんなこんなで夜は更けて行く。

断酒連盟の女性会員は2013年度が9.3%だったらしい。
これは10年前の1.5倍で、この時の厚労省の推計ではアルコール依存症の女性は全国に約8万人だそうだ。
その後、増加の傾向を示している。
その要因には女性の社会進出にあると言われている。
ストレスがたまっているんだよ。
今夜も立て膝で赤ワインが旨い。

厚労省によると2008年の飲酒率では20~24歳に限れば、女性が90.4%で男性の83.5%と女性が上回っている。
ちょっと男性の情けなさを感じてしまう。
どれくらい飲んだら依存症になるのか不安になるが、習慣的な飲酒からアルコール依存症になるには男性は20年以上かかるが、女性は半分程度の期間でなってしまう。
また女性の場合、ビール換算で1週間あたり2~4リットル飲み続けると肝硬変リスクが高くなるらしい。
因みに、男性は大丈夫と聞いて安心する。
アルコールの摂取で発症リスクが高まるのに食道がんがある。
お酒を飲んで顔が赤くなる人の方がなりやすいそうだ。
私は青くなる。(安心)

気になる女性へのアルコール依存症チェックリストをお試しあれ。
1.医師からアルコールを控えるようにと言われたことがある。
2.せめて今日だけはお酒を飲まないと思っていても、つい飲んでしまうことが多い。
3.お酒の量を減らそうとしたり、お酒をやめようと試みたことがある。
4.飲酒しながら、仕事、家事、育児をすることがある。
5.私のしていた仕事を周りの人がするようになった。
6.お酒を飲まなければいい人だとよく言われる。
7.自分の飲酒についてうしろめたさを感じたことがある。

3つ以上にチェックがついた人は依存症の疑いありだ。
1~2の人は要注意だそうだ。

熊本の夜は妙に色っぽい雰囲気がある。
若い女性の姿が多いような気がする。
そんな中でキャバ嬢への服薬指導が上手そうな薬剤師がいた。
彼は軟膏のワン・フィンガー・チップ・ユニット指示が出たら直接自分の指で塗布しそうだ。
ちょっとエロい奴だが雑談力がある。
薬剤師に持ってもらいたい営業力と雑談力である。

訂正、「ちょっと」ではなく「かなり」に昇格。




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次に向けて

2014-04-24 06:12:28 | 薬局
数値目標の必達!

政府は、超高齢化で高騰し続ける医療費を抑えるため、都道府県ごとに数値目標を作る検討に入ったそうだ。
元になるデータはレセプトの電算化にある。
これで疾病別に診療や投薬などの電子データの分析が可能である。
既に、分析は始まっている。
地域的に医療費がかかり過ぎている様子は、きっとスパコンのスイッチポンではじき出されてくる。
一人当たり医療費の都道府県別では福岡県が1番で、1人当たり後期高齢者医療費が115.3万円となっている。
2番手が高知県で109万円、北海道が107.7万円と続く。
後期高齢者とは75歳以上であるが、それにしても100万円を超えること自体が異常だ。
因みに、全国平均は90.4万円となる。
低いのは岩手県が73.3万円、新潟県が73.4万円、静岡県が76.9万円となっている。
意外なのは岩手県や新潟県である。
北国なので塩分取り過ぎの高血圧患者など多いのではないかと勝手に思い込んでいた。
静岡県は温暖で過ごしやすい気候が良い様だ。

これらの数値目標の設定をしては、との意見は経済財政諮問会議から出されている。
この諮問会議の議長は安倍総理である。
そして、先日も書いたが薬価を毎年改定してはどうかとか、医薬分業のコスト構造的に問題があるなど意見が出ている。
22日の会議では調剤報酬そのものにまでクレームが入ったようだ。
財務省は医療費が高い地域には不必要な投薬や入院が原因としてあると見ている。
ここは大きな声では言えないが、確かにあるかもしれない。

具体的には医療費が低く抑えられている都道府県を標準に目標をもたせるらしい。
それをレセプトデータで分析し「無駄」を見つけて改善策を練らせる。
これからは都道府県単位で地域医療の統制が始まる。
先ずは、機能別に病床数などに規制が入る。
高度急性、急性、回復期、慢性期などの4区分で病床の数量規制が入る。
ここは診療報酬とリンクさせてくるので病院もぼやぼやしてはいられない。
この他にも後発医薬品の使用目標なども設定されてくる。
薬局には後発医薬品調剤体制加算のハードルを上げる。
次回は足切りさえも考えられる。
さらに、今回導入した一般名処方における後発医薬品に切り替えない理由が分析される
これもデータ化して次回の調剤報酬に反映させてくる。

気になるのは経済財政諮問会議の内容である。
次回の2016年改定を予感させる内容となっている。
調剤バッシングは医師会だけでなく財務省からの援護射撃がありそうだ。
なぜなら2025年の国民医療費は52.3兆円と予想されている。
これからさらに10兆円以上の上乗せとなる。
重い負担の思いがする。


今日は移動日だ。
スパージェットで対岸に渡り新幹線で南下する。
因みに、スパージェットは船です。
積荷が気になる。



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地雷あり!

2014-04-23 06:24:21 | 薬局
勘違いの始まり。

最近、処方元の医師と薬局とのトラブルが良く聞こえてくる。
薬局のM&Aを専門にやっている会社の人からも、薬局を売りに出すきっかけに医師とのトラブルが多いと聞かされた。
理由の一つには薬局の経営者が処方元の医師への訪問が滞っていることが上げられる。
多店舗展開もいいが、忙しさなのか儲かり過ぎなのか、ちょっとした手抜きが先生を怒らせてしまう。
代替わりで息子の経営者が老年の医師を訪問しないってことも多い様だ。
分かるような気もする。
何と言っても処方元の先生は親父の世代だ。
親父よりも年上も多い。
息子では荷が重すぎる。
ついつい足が遠のき、怒りの鉄拳が落ちて来る。
少なくても月に1回くらいは顔見せ程度の訪問は欠かせない。
何かを話そうとすると面倒だが、始めから挨拶程度で帰ってこようと思うと、少し気が楽になる。
何か聞かれたらチャンスと思い、調べて再度訪問ができる。
調べ方はネットで大体のことは事足りる。
先生は難しくても、その奥様は意外に付き合いやすかったりする。
私なら奥様対策を考える。
何と言っても医薬品卸で営業の時は"コマちゃん"は奥様に人気があった。
(今、考えると調子がいいだけだったかも…)

もう一つは目立ち過ぎる行動が怒りに触れる。
薬局を数店舗抱えていると、それなりに処方元との付き合いも増える。
夜の巷をさまよい出すと自宅に帰ることを忘れさせる。
気がつくと地元では夜の帝王になっていたなんて事にもなりがちだ。
また、夜の帝王には街頭に集まる虫のようにキャバ嬢も寄り添う。
飲み過ぎて目が覚めると……なんだここは。。。
記憶にないが女性が横に寝てるなんてこともあり得る。
記憶になくは無いか。
そして、ダメ押しは高級車での移動である。
処方元の先生よりグレードが高い車には要注意が必要になる。
昔ほどうるさい先生はいなくなったが、地雷を踏むとそれなりの被害が出る。
先日あった話は、処方元の息子がなかなか医科大学に合格出来ていない。
ところが薬局の息子が現役で国立大学の医学部に合格しちゃった。
それから関係が思わしくない。
やも得ず薬局は売りに出されてしまった。

本来であれば患者の前では対等なはずであるが、完全分業ではないので処方せんは医師のさじ加減だ。
今年もそろそろ上場企業の役員報酬が公開になる。
気になるあの人はいくらでハウマッチなのか。
それに追随しようと"俺だって"と申告するのもいる。
こっそり節税しりゃいいのに。

彼女もお金も秘め事に!

昨日は、戦艦大和を横に見ながらスーパージェットで瀬戸内海を横断して来た。
この地で作られる砥部焼はシンプルで重みがあり好きな焼物である。
我が家にもいくつかある。
私のコーヒーカップも砥部焼である。
オススメ!



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うすいホネ

2014-04-22 05:18:16 | 薬局
これで勝てますか。

調剤報酬改定で保険薬剤師の在宅への1日の訪問は5回に制限された。
この問題については、私の知らないところで5回の是非や厚労省に対するエビデンスを求めていることと思う。
今回の診療報酬を見る限り、ほぼ全ての病院病床で在宅復帰率が算定要件に取り入れられ、それを維持するにはかなり意識的に自宅へ帰す努力が必要になる。
特に、7対1看護の維持には自宅復帰率が75%とハードルが高い。
その受け皿として地域包括ケア病棟にも70%が要件である。
どちらにしても医療度の比較的高いレベルの在宅復帰が予想される。

ここでの自宅には2通りのパターンがある。
1つはそのまま自宅復帰である。
受け入れてくれる家族がいるのは幸せである。
もう1つは特定施設やサビース付き高齢者向け住居などの高齢者施設である。
薬局の在宅患者訪問薬剤管理指導料は前者が650点になり、後者は300点になった。
施設等の300点は薬局にとっては厳しいが、基本的に高齢者施設の患者は介護保険の適用者が多い。
従って、居宅療養管理指導費の352単位の請求となる。
尚且つ、保険薬剤師が1日5回までの制限も今のところない。
これからはこの部分が急速に増えていくのではないかと予想できる。

首都圏における施設への薬局の取り組みとして、ほぼ常態化しているのが医師との診察同行である。
医師が診察に来る前に薬剤師が事前に患者の状態など把握し、診察時のサポートをしている。
これによりかなり診察時間が短縮される。
もちろん報告書も書きやすくなる。
地方では施設内の看護師またはヘルパーに渡すだけの所も多い。
患者の状況は本人ではなく看護、介護している方からのまた聞きである。
薬歴管理や報告書が書けないと言った現実もうかがえる。

その他に、薬局が自ら骨密度測定器を購入し、施設入所者への測定を行っている薬局もある。
始めたきっかけは「有病率」からだ。
人口10万人に対する罹患率を示すデーターで、これによると80歳以上の女性では50%を超えている。
男性でも30%弱となっている。
ところが、ある施設内の薬剤を管理している54名中骨粗しょう症治療薬が投与されているのは12名しかいなかった。
そこで、自前の測定器で測定すると26名に処方が増えたそうだ。
要は、医者も万能ではない。
こんな活動を施設内の看護師やスタッフ全員で取り組んでいる。
ここでなぜ骨粗しょう症かと言うと施設内での転倒は、施設側にとっても大きなリスクで、入所者が骨折でもすると施設側にも責任が問われる。
この他にも血液を採らずに測定できるトータルヘモグロビン濃度測定器(プロント‐7)などを活用して貧血予防なども行っている。
こちらも施設スタッフには便の色などを観察してもらいながら転倒につながる貧血の発見に効果的だそうだ。

高齢者施設にありがちな転倒防止で薬局が施設をサポートする。
この持ちつ持たれつの関係構築が次につながる。
ただお届けするだけでは、価格競争に巻き込まれかねない。

さて、今日から日曜日まで出張が続く。
そろそろ空港に向かわなくちゃ。



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バス、こないねぇ

2014-04-21 06:44:05 | 薬局
暗い話と言われるが…。

いつも言っているが国は高齢者の比率がピークを迎える2025年の対応を急いでいる。
急いでいるってことは、何事も矢継ぎ早に出されて、それを否応なしにも受け止めていくしかない。
当たらないかもしれないが、これからの時代は薬局にとってパラダイスではなく、絶え間ない努力の積み重ねが必要と考えている。
その積み重ねの少しでもヒントになればと、私なりに無い知恵を絞りだしている。

さて、今度は医薬分業そのものがコスト構造の検証の対象になってきた。
先日も薬価調査を毎年実施したらいいと意見が出された政府の経済財政諮問会議であるが、今度は医療費の適正化に向けて、医薬分業に伴うコスト構造の検証が必要ではないかと意見書を提出している。
話は単純ではないと思うが「かかりつけ薬局」が機能していないと指摘する。
本来であるなら重複投与の防止や医薬品の適正使用など医療費抑制の一環として医薬分業を進めて来た背景があったと思う。
ところが思ったほどの効果がなく。
逆に、院内と院外では院外処方が割高となっている。

ここには薬局としてのジレンマを感じる。
薬剤師として処方医に問い合わせても「特に問題がなければそのままで」、「後発医薬品は嫌いだから」、疑義をまともにかけると「あの薬局の薬剤師は頭が悪いから行かない方がいい」などとも言われる。
また、門前薬局への集中も「かかりつけ薬局」としての役割から外れるとも指摘する。
これらに対して医療費のコスト削減としてエビデンスを検証するべきだとしている。

この他にも過去のシミュレーション(2004~10年)から薬価改定のない年にも薬価を引き下げていたら、7年間の累積で0.7~0.8兆円の医療費が抑制できた。
さらに長期収載品の一定期間後のさらなる薬価引き下げや市販類似薬品の保険適用除外などの実施も求められている。
スイッチOTCは全て保険から外したいようだ。

これらの突きつけられた問題、課題に薬剤師会としてどの様に対処するのだろうか。

これも。
厚生労働省医薬品局の局長が講演で、2015年度までに電子お薬手帳を全国に30%以上普及させるとしている。
さらに、数値目標には上方修正もあり得ると発言があった。
どうやら達成できる見込みがあるようだ。
2015年度とは2年弱の間にである。
この電子お薬手帳について何が、どの様に、どうやって進めるのか全く見えていない。
既に、それぞれの団体やそれぞれの企業で電子お薬手帳を推し進めているが、標準化も統一化も出来ていない。
未だお薬手帳が紙媒体から電子媒体でいいなどとの通知も出ていない。

何だか中小薬局は乗り遅れて、既に行ってしまったバスを待っている様で嫌な感じだ。
でも、バスは行ってしまったって事に気づいていればいいけど。




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