ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

ホタルをネットオークションで売る馬鹿者

2006-06-15 21:30:06 | ホタルに関する話題
頂いたコメントの情報を元に調べてみたら、何と自然発生しているホタルを捕まえてネットオークションで販売している大馬鹿者がいる。

smith61psさんの 商品一覧 [ビッダーズ]

源氏蛍成虫15匹期間限定セット
現在価格: 2,500円
源氏蛍《ゲンジホタル》成虫15匹セット観賞用にいかがですか?
産地:山口県下関市
★約800年前(元暦二年)源平船合戦で有名な下関市産の源氏蛍になります。
寿命は通常羽化後オスメスともに成虫になってから約10日間です。
※天然採集WILD個体です。♂♀混交数指定はできません!
源氏蛍の体長:オス大きさ約12mm~16mmメス約15mm~21mm
近くで採集出来ますので、採集直後の元気!な個体をお届け致します。期間が限られていますので、入札は敏速に入金発送対応可能な方のみでお願い致します。特徴としては、源氏蛍は頭に十字紋平家蛍の頭には太い縦条があります。体長は源氏蛍の方が大きいです。地域で個体差もかなりありますが、源氏蛍の発光は一般的には、西日本では2秒間隔で明滅します。 ※翌日午前中到着地域でお願い致します。発送は山口県からクロネコヤマト着払いにて行います。発送時には万全な梱包にて極力注意いたします。※死着補償で+3匹=合計18匹です。梱包手数料として300円ご負担ください・・・

人工飼育のホタルを販売する個人や業者も許せないが、自然発生しているホタルを捕獲してネットオークションにかけるとは言語道断。ふざけるなと言いたい。 後日、上記のページを見ると
「大好評につき追加出品致します!これで最後です。近くで採集出来ますので、採集直後の元気!な個体をお届け致します・・・」
しかも、入札に参加した者もいるではないか。こんな人間を許してはいけない。

東京にそだつホタル

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
また見つけました (どうも)
2006-06-15 22:02:32
記事にしていただいてありがとうございます。



また違う出品者です。

http://www.bidders.co.jp/user/1338405

どうしようもない馬鹿者です。
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Unknown (Unknown)
2006-06-15 22:27:52
蛍は東日本と西日本で遺伝子や発光間隔が異なっていて、交尾する際に、光の点滅で合図を行っているが、仮に東日本の落札者が、「可哀想だから逃がしてやろう」とか「繁殖させて、放虫し、蛍の見れる公園にしよう」とか善意で放虫すると、結果として、交尾できなくなり、蛍の住む環境の破壊となってしまう。少なくとも落札者に逃がさないように連絡するべきだと思います。





もう一つの方は「12,000円~6,000円分から予約受付します。」と、これも問題ですね。
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Unknown (管理人)
2006-06-15 22:45:14
困ったものです・・・言葉もありません。

また、落札する人がいるならばそれも悲しいことです。



出品者に一言。

あんたも売り飛ばしてやろうか!

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ホタルに限らず (soh-01)
2006-06-16 06:41:38
 ホタルに限らず、天然の生き物を採集しては、売り飛ばすのって困りものです。ボクの地元では、観賞用淡水魚や二枚貝、クワガタなどを業者が来て、根こそぎって感じで採っていきます。

 場も荒らされるし・・・。



 もう一つは、ビオトープにホタルを付けるの止めてほしいです。生息域でないところに生息させたり、生息域に別の遺伝子の株を持ってくるの、困りものです。
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遺伝子攪乱 (管理人)
2006-06-18 10:33:12
>蛍は東日本と西日本で遺伝子や発光間隔が異なっていて、交尾する際に、光の点滅で合図を行っているが・・・

>交尾できなくなり・・・



正確には、交尾ができなきなるというのは間違いで、蛍の住む環境の破壊となってしまうということも、誇張しすぎた言い方ではあります。しかし、東日本に西日本のホタルが持ち込まれた時、メスが西日本型の場合は、その子供は西日本型のホタルになってしまいます。つまり、東日本型のホタルがいなくなるということです。西も東も見た目は何も変わらない同じゲンジボタルですが、遺伝学的に地域固有種を保護するという考えからは、こうした遺伝子攪乱は防ぐことが必要なのです。

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オリンピックじゃあるまいし (商業主義反対)
2006-06-18 19:49:52
しかし、ホタルで人集めができるのでしょうね。

都区内某所でのホタルイベントには、ウン万人の人出であったとか。経済波及効果を考えると、下手なタレントよりも集客力があるのでしょう。

どこかで、成虫を捕獲してそれを放つということが商売として成立するということは事実のようです。

某所でカワニナがごっそり捕獲されたと聞いています。

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Unknown (ボッケニャンドリ)
2006-06-19 09:36:04
トラックバックを辿ってやってきました。



蛍のこと、色々と書いてあって面白いですね。カブト虫が売られてるのは昔からですが、蛍も売られてるとは全く知りませんでした。金になれば何でもアリというのには呆れますねぇ、って蛍に限ったことではありませんが。
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Unknown (MYMY)
2006-06-21 06:51:09
日本ホタルの会と全国ホタル研究会との間で理念の

違いが明確にあるようですね。



地域集団の遺伝的な分化は人間でも同様であり、

昔は人種といって区別していたこともありました。

今は同一種の地域変異として認識されており、

人類はみな同じルーツから地域的にそれぞれが

特徴を持つ集団となったが、昨今は世界中で

入り混じっているわけです。日本人のルーツにも

諸説ありますが、あちこちから入ってきて混ざった

結果が今日の姿と考えられます。



ホタルの場合ですが、先日の全国ホタル研究会で

聞いてきた研究発表では、ゲンジ、ヘイケ、ヒメ

それぞれの種において、それぞれの生命の歴史を

反映させた結果、たがいに異なったパターンを

示しているそうです。幼虫が陸生と水生とでは

進化の歴史が大きく異なりますので。ヒメボタル

はゲンジとヘイケの2種とはかなり違う遺伝集団

の分布パターンが出てきています。



人間の経済行為の対象となる生物の場合、遺伝集団

のかく乱の意味が野生生物の場合とやや異なって、

育種の対象となったりします。ホタルの場合、

鑑賞生物であり、野生生物でもあるので、交通

整理をしなければなりません。



もともと官製の日本ホタルの会は経済行為を嫌う

人たちの組織であるように見ていますが、それだけ

を訴えても無駄吠えにしかならないでしょう。

自然保護のシンボルとしてホタルを祭り上げる

のはある程度有効でしょうが、里山の自然という

ものは、かつての日本のライフスタイルの環境で

人間活動を基礎としてできていたものです。



東京は広いので里山的な田舎も含まれますが、

都市部でホタルを復活させるのは無意味ですね。

サンクチュアリーとか特別な空間を維持する

経済行為としてしかホタル集団は維持できない

だろうと思います。どこかの区でやっています。



今、私が住んでいるドがつく田舎でも、水田環境

や周辺環境は根本的に変化しているので、ホタル

(そしてドジョウ、メダカ、ナマズなどなど)を

かつてのように身近な存在に引き戻すためには

相当のエネルギーと手間をかけなければなりません。



ホタルだって同じことです。水田の水路はU字溝に

なっていて、カワニナやホタルの幼虫が住める環境

は滅多にありません。稲を育てない時期は乾燥状態

の水田ばかりで、ゲンジよりもヘイケの方が環境は

深刻な状態が蔓延しているのではないでしょうか。



東京などの都市部で、田舎の実情を認識しないで、

ただホタルと自然環境を守りましょうなどという

念仏をとなえ続けても意味がないのです。
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MYMYさんへ (管理人)
2006-06-21 22:37:58
いつも貴重なご意見ありがとうございます。

おっしゃる意味はよく分かりますし、MYMYさんが求めていることも正しいと思います。ですからコメントは削除いたしませんが、日本ホタルの会へのコメントでしたらば、日本ホタルの会のホームページの掲示板、もしくは、矢島稔名誉会長、本多会長へ直接メールをお願いいたします。私そのものが日本ホタルの会ではございませんし、代表して代弁しているわけでもございません。タイトルにもありますが、「東京にそだつホタル」の管理人が独りよがりを綴るブログです。



ただし、1つだけ反論させてください。

>東京などの都市部で、田舎の実情を認識しないで、

ただホタルと自然環境を守りましょうなどという

念仏をとなえ続けても意味がないのです。・・・

これがもし、日本ホタルの会もしくは、私個人へ向けてのお言葉ならば、評論・批判としてではなく誹謗中傷、名誉毀損と受け止めます。

ちなみに最初にコメントをいただいた記事の内容は、ご意見を真摯に受け止め表現を変えてございます。

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Unknown (MYMY)
2006-06-22 06:57:46
特定の個人に向けて述べたつもりはなくて、一般論として書きました。攻撃的に受け取られるかもしれませんが、応援のエールでもあります。ホタルにのめりこんで、もっと広い、周囲の状況が見えなくなっているとダメでしょう、という意味です。自然環境を保全するということについて、軸足をどこに置くかという問題は個人によって違いますが、自分の位置を見失うことはマイナスでしょう。同調者となあなあで会話を続けるだけでは殻ができてしまって、たぶんその結果が、ほぼ同じ目標を持った二つの団体(日本ホタルの会と全国ホタル研究会)が協調していない現実につながっていると状況分析しました。
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