ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、様々な昆虫や美しい日本の四季
自然風景の写真も撮っています。

ゲンジボタルの発生

2007-05-27 10:21:49 | ホタル
 昨日、南房総までゲンジボタルの観察と写真撮影に出かけてきたが、例年に比べて季節が半月ほど早く進んでいるようだ。モリアオガエルは、泡の卵塊はなくなりオタマジャクシとなって泳いでいるし、ムネクリイロボタルやオバボタルも発生している。そしてゲンジボタルは、場所によっては発生していない所もあるが、いつも訪れる河川では、すでにゲンジボタルのメスが羽化しており発生のピークに達していた。初夏を思わせる陽気の連続と前日の雨、月明かりが気になるものの気温23度で無風状態。乱舞ではないが、200~300匹は飛んでいたのではないだろうか。ここのゲンジボタルの大きな特徴は、発光している時間が長く3秒ほど光り続けている。また飛翔の移動速度がとてもゆっくりなことである。中洲の草むらや川岸の木陰など、河川のあちこちにある小グループでは、同期明滅も見られた。水田地帯を流れる河川に発生するゲンジボタルは一時減少したが、地元の農家の方々が農薬を減らすことで戻ってきた。民家もすぐ近くにあるすばらしい里地里山である。このままの姿をずっと残したいものである。

途中、夕食をいただいたラーメンハウス Namiki
http://www.bii.ne.jp/~namiki/
のご主人は、全日本写真連盟に加盟しておられ、すばらしい写真の数々を拝見した。また、たいへん環境のよい谷津を案内していただき、地元の方との楽しい一時を過ごすことができた。

ゲンジボタルの写真は、同じ場所で昨年撮影したものである。ホタルの写真

昨日撮影したゲンジボタル写真は、リバーサルフィルムのため、ただ今現像中。「東京にそだつホタル


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ホタル読本の決定版 「ホタル百科」

2007-05-20 18:58:40 | ホタル
 暗闇の空間に明滅する数多くの小さな光たち―近年、環境問題が我々の身近な問題になってきたのと同時に、ホタルへの関心がものすごい高まりを示している。本書では、この魅力的なホタルの生態や生息環境から、飼育の方法、そして保護の話題に至るまでを、最新の知見を交えて、ビジュアルに紹介していく。自然環境を考える上での身近な指針にもなりうる「ホタル読本」の決定版。

【内容概説】
 日本人に馴染みの深いホタルは自然環境の破壊とともに減少の一途をたどっており、各地でホタルへの感心が高まるとともに、保護活動なども行われている。しかしホタルの生息環境への理解が足りないがゆえに、その考え方や方法に問題がある場合も少なくない。本書はホタルや自然環境を考える上での身近な指針になることを目的に、ホタルに関する様々な知見を紹介。余り知られていないホタルの生態や生息環境についても詳しく解説した。特にホタルの保護に関しては、生態と生態系を把握した上で生息地全体の保全・再生を最優先すべきであるという考えから、多くのページを割いている。

【目次】
第1章 ホタルの不思議(ホタルの魅力/ホタルの種類/名前の由来/生活史/ホタルの形態)/第2章 知られざる生態(成虫/卵/幼虫~上陸/蛹~羽化)/第3章 水、清くして魚住まず―ホタルの生きる環境(ゲンジボタルの生息環境/ゲンジボタルの生息条件/ヘイケボタルの生息環境/多様性と生態系)/第4章 飼育は、観察のために(飼育の目的と意義/飼育方法と観察)/第5章 守るためにすべきこと(ホタル減少の原因/ホタルの鑑賞のために/保護活動と問題/環境教育の必要性/ホタルを守るということ)

読者からのコメント

ホタルが好きで、毎年夏になると家族で見に行っています。この本は、ホタルのすべてがわかりやすく書かれていて、とても勉強になりました。ホタルについて意外と知らないことが多いものだと感じました。また、ホタルだけでなく、ホタルを通じて自然の大切さが実感できました。ぜひ、ホタル好きの人や自然が好きな人、大勢の人にもお薦めしたい一冊だと思います。

自然を愛し、ホタルを愛しているからできた本だと感じました。幼い頃、夢中でホタルを追いかけた。そんなことを思い出させてくれました。

ホタル百科 東京ゲンジボタル研究所 著  丸善 【税込価格】1,260円
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ホタル観察会のお知らせ  -日本ホタルの会-

2007-05-18 21:51:12 | ホタル
日本ホタルの会の主要な行事の一つであります「ホタル観察会」を、東京都羽村市におきまして、「羽村ホタル研究会」のご協力により開催いたします。

参加をご希望される方は、6月5日までに日本ホタルの会・事務局にメールでお申し込みください。
mail@nihon-hotaru.com
参加される方には、後日プログラム・周辺案内図等の資料をお届けいたします。

開催日時  2007年6月24日(日)  16時~21時

開催場所  東京都羽村市
      JR青梅線 羽村駅下車 徒歩約20分

参加費   1,000円(夕食代)

詳しくは、ホームページ「日本ホタルの会」をご覧ください。
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ホタル幼虫の上陸

2007-05-06 22:35:54 | ホタル
今日は朝から雨が降っており、ホタル幼虫の上陸には絶好の条件である。東京は、例年この時期に上陸しているので、早速自生地に出かけてみた。最初に訪れた場所は、3年前にかなりの数の成虫が飛んでいたところである。昨年の暮れに、友人が大きく育ったホタル幼虫を何匹も観察していたので期待していたが、待てど暮らせど発光する幼虫がいない。この場所は、昨年も一昨年も成虫の発生数が極端に少なかった。もしかしたら、今年もだめかもしれない。
場所を移動して、もう一つの河川へ行ってみた。雨はほとんど止んでしまったが、草むらで光るホタル幼虫を発見。5m四方でおよそ20匹前後が上陸を開始していた。特に決まった方向に上陸しているようでもなく、あちらこちらに発光が見られた。両岸とも水際まで草が生い茂っているために、水から出てきたホタル幼虫は、草むらの奥深くを這っており、茎を昇ったり降りたりしているものもいる。ホタル成虫が飛び交う時期には多くの人々が訪れるが、この劇的とも言えるショーは、ひっそりと行われている。
この場所は、東京の貴重な自然発生地の一つであるが、今年も無事に上陸が行われ一安心である。
東京にそだつホタル
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人のためか?ホタルのためか?

2007-05-01 21:12:30 | ホタル
 昨今、ホタルに関わる活動が日本全国で盛んに行われている。「ホタルの里」や「ホタルの会」もたくさんある。「子ども達にホタルをみせてやりたい・・・」「ご老人にホタルを見せて安らいでほしい・・・」「ホタルを飼育することで自然環境に興味を持ってもらいたい・・・」「減ってしまったホタルを増やしたい・・・」どれもすばらしい活動であると思う。しかし、これら活動の理念や根底には、「人々のため」を優先しているものがあるように思う。「人々のため」を優先した考え方では、決して「ホタルのため」にはならないことを覚えておいてほしい。
 例えば、ホタルを見てほしいがためにホタルの発生状況をネットで公開する。人々は、喜び、その場所へ殺到するであろう。しかし、訪れる人々のホタルを鑑賞するマナーはどうであろうか?ライトを照らし、乱獲していくのである。
 ホテルや旅館や個人の庭にホタルの里づくりを行ってホタルが飛んだとする。人々は大いに喜ぶだろう。しかし、ホタルの生息環境や生態とは関係なく、飼育養殖した(或いは買い求めた)終齢幼虫と採集してきた(或いは買い求めた)カワニナを放流し続けるだけである。ホタルが自然発生できる生態系などない場所で、自然に興味関心を持ち、理解することができるのであろうか?
 「ホタルの会」と名の付く団体は数多くあるが、本当は「人間のためにホタルを利用する会」なのではないだろうか。このままでは、ホタルは里山という自然環境のバロメーターでも、生態系の結晶でもなくなってしまう。本来の環境に自生するホタルは絶滅し、その環境を知る者もいなくなってしまう。ホタルを守ろう!と言いながら、実は「ホタルを滅ぼす会」になってはいないだろうか。
 ホタルに関わる活動は、ホタルが自然発生する生息地を保全したり、ホタルが自然発生できる生態系を復元することであり、何より「ホタルのため」でなくてはならないと思う。人々のためか。ホタルのためか。どちらが優先なのか。今一度、客観的に考え直す必要があると思う。
東京にそだつホタル
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