ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、様々な昆虫や美しい日本の四季
自然風景の写真も撮っています。

早まるホタル「初見日」に対する温暖化の影響について

2008-10-27 22:25:15 | ホタル
 ホタルが光を発する姿が初めて確認される日を「初見日」というが、これが年々早まっている傾向にあると言われている。気象庁によると、2008年は熊本で5月6日に飛び始めた。平年より6日、昨年より8日早い。また、甲府は5月22日、金沢は6月1日で、これらも平年よりともに16日早い発生となっており、米子(5月27日)では、観測史上最も早かった。初見日だけでなく、幼虫の上陸時期も早まっている傾向にあると言う。千葉県夷隅市では、この20年で上陸と発生共に10日前後早くなっているという。温暖化の影響が懸念されるが、実際のところは、どうなのだろうか。

 詳しく調べてみると、東京をはじめ全国の生息地ではホタル初見日が年々早まる傾向はないことが分かった。ホタル幼虫の上陸に関しても同様で、温暖化の影響はないことがわかった。しかしながら、初見日が早い場所が多く存在する。その理由について調べてみると・・・

詳しくは、東京にそだつホタル
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ホタルサミット in 立川

2008-10-24 18:54:54 | ホタル
東京ホタル会議創立15周年記念として、2008ホタルサミット in 立川 が開催される。
その基調講演を日本ホタル会理事 渋江桂子氏 が 「ホタルをシンボルとした地域自然環境の保全」という内容で行う。

日時 2008年10月26日(日) 12時45分~16時30分
場所 東京都立川市 女性総合センター・アイム 1階ホール

参加無料
お問い合わせ、参加申し込みは、立川市環境対策課
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魂を揺さぶるパールマンの音色

2008-10-15 21:53:17 | その他
 最近、携帯電話に音楽をダウンロードして、帰宅の電車内で聴くようになった。手持ちのCDから様々なジャンルのものを項目別にして入れて、その日の気分よって聞き分けている。ちょっと疲れ気味の昨今、秋の気配も加わってか、この曲を聴きながら、思わず涙が出そうになってしまった。ソニー・クラシカルから出ている「シネマ・セレナーデ」というCDに収録されている「シェルブールの雨傘」という曲。「シェルブールの雨傘」(Les Parapluies de Cherbourg)は1964年(私が生まれた年)のフランス映画で、カトリーヌ・ドヌーヴが主演している。音楽はミシェル・ルグラン。映画は見たことはないが、何とも哀愁漂うこの音楽は昔から好きだった。この名曲をイツァーク・パールマンのソロヴァイオリンで聴くことができる。


 イツァーク・パールマンは、1945年8月31日、イスラエルのテル・アヴィヴ生まれのヴァイオリン奏者。4歳の時に小児麻痺にかかり、下半身が不自由なのだが、彼のストラディバリウスからは繊細で柔らかく、そして「魂を揺さぶる音」が怒濤のように押し寄せてくる。バックは、ジョン・ウィリアムズ指揮のピッツバーグ交響楽団。パールマンをもり立てるように響く。パールマンが弾く「シェルブールの雨傘」を聴いて、涙が出ない人はいないだろう。
 このほか、ジョン・ウィリアムズのシンドラーのリストやエンリオ・モリコーネのニュー・シネマ・パラダイス(愛のテーマ)もすばらしい。
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水干と笠取山

2008-10-13 11:00:20 | その他
久しぶりに家族4人で出かけた。目指すは、埼玉県秩父市・山梨県甲州市の境にある標高1,953mの笠取山(かさとりやま)だ。

早朝4時半に国立の家を出発。国道411号(青梅街道)から一ノ瀬高原に入り、作場平に車を停めて「源流のみち」を行く。ここは多摩川の水源であり、山林一帯は東京都水道局のミズナラなどを主体とした水源涵養林となっている。訪れるのは今回で5回目になるが、毎回、空気の美味しさに感激する。朝のすがすがしさに小鳥のさえずり、せせらぎの音。マイナスイオンたっぷりだ。管理の行き届いた林は、土も軟らかく、また何種類ものコケが美しい緑色に輝いていた。流れは、どこまでも透き通っていて冷たい。登ること1時間半。笠取小屋に到着。以前目撃したルリボシヤンマが産卵していた池も健在。ここから笠取山までは、夏ならばお花畑になる高原が続く。都心とは一ヶ月季節が進んでいる。紅葉が見頃だ。ススキの間に一輪のナデシコが可憐に咲いていた。

しばらくすると、雁坂峠への分岐付近、小高い丘の上に小さな分水嶺がある。ここに降った雨は富士川、荒川、多摩川へと別れていく。分水嶺からは笠取山が見える。おむすび山だが、登山道はかなり急だ。さぁ、気合いを入れて・・・

怖い~とべそをかく小学5年性の息子を励ますが、日頃の喫煙と少々メタボ気味の体には、この登りはきつい。這いつくばりながら何とか山頂(実際の山頂は、尾根を進んだ林の中にある。)へたどりつき、振り返れば、遠く富士山から八ヶ岳まで見渡せる絶景。登った者だけが味わえる景色と達成感だ。

笠取山の南側には、水干(みずひ)と呼ばれる場所がある。ここから多摩川の最初の1滴がしたたり落ちるのだ。「東京湾まで138km」と書かれた看板が立っている。自然の恵みに感謝の気持ちで手を合わせた。
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深海の神秘

2008-10-10 23:22:07 | 風景写真/紅葉
 水深1万2000メートルまでの高圧、低温に耐えられる機材にカメラを備え付け、9月30日に茨城県沖の日本海溝の海底に沈めた。設置から30分後、カメラ脇に置いたサバにエビが集まり始めた。その1時間後にはオタマジャクシのように腹部がふくれた白色の魚が徐々に群がり、4時間以上、エビを食べていた。水深7703メートルの日本海溝で生きた魚を東京大海洋研究所と英アバディーン大が世界で初めて撮影し10日、映像を公表した。体長は最大約30センチで、外見からカサゴの仲間と見られる。770気圧、水温1.3度の特殊な環境で、従来は生息していても動きは鈍いと考えられていたが、用意した餌に激しく群がっていた。研究チームは「我々の常識が覆された」と驚いている。
動画はこちらへ

 「我々の常識・・・」これは重要なポイントだと思う。ホタルにしたってそうである。ゲンジボタルの幼虫はカワニナしか食べないと言われてきたが、実は生息環境によっては、全然別のものを主食としている可能性もある。机上や飼育装置の中だけでは、解らないことは多い。実際の生息環境では、それぞれまったく違った生態であるかも知れない。まずは先入観を捨て、現地で丹念に観察することが大切なのだと改めて思う。

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アメリカでも季節はずれのホタルが

2008-10-06 21:49:35 | ホタル
ここ数年、9月に入ってからゲンジボタルやヘイケボタルが数匹だが発生しているとの話を聞く。志賀高原では特殊な環境でゲンジボタルの発生期間が長く、9月下旬まで見られるが、その他の生息地で季節はずれに発生するということが起きている。こうしたことが、アメリカのホタルでも起こっている。アメリカ在住の藤井氏という方からメールをいただいた。
「北米テネシー州メンフィスでは、通常5月下旬から8月中旬にかけて、photinus pyralisと思われるホタルが日没時から数時間の間かなり大量に飛び交います。9月に入るとまったく見かけなくなります。ところが9月27日これのメスが一匹だけ車のボンネットの上にいるのを見つけました。・・・」
これも温暖化の影響なのか、ホタルの体内時計の狂いなのかは定かではないが、異常なことには違いない。
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屋上緑化とホタル

2008-10-04 12:51:12 | ホタル
ヒートアイランド現象を抑制するための対策の一つとして、屋上緑化が急速に普及している。

国や一部地方自治体が屋上緑化に関する補助金制度を整備したこと、更には東京都においては、条例により新築や増改築する一定規模の民間建築物に屋上緑化を、敷地面積1,000 m2以上の新築建物については屋上を20%以上緑化することを義務付けたこともあり、屋上緑化の需要はますます高まってきている。また、屋上緑化の目的も、ヒートアイランド抑制などの省エネルギー効果や建築物の保護効果のみならず、景観・美観の向上、癒し・安らぎの場の創出、宣伝・集客効果など、様々な観点からのニーズが高まっている。

そして、環境教育への関心の高まりのなかで注目されているビオトープ。こうなれば、屋上にビオトープを作ろうと考えるのがビジネスである。特に建設投資の落ち込みに苦しむ業界にとっては、収益を補う新たな分野だ。将来的には全国で1兆円規模の市場になるとの見方もある。

昨今では、屋上ホタルビオトープまで出てきた。屋上緑化は実にすばらしいことだと思うが、ホタルを飛ばすのはいかがなものだろう。都会のビルの昼場や小学校の校庭のホタルビオトープ、これらも納得のいくものではないが、今度は、なんと屋上である。ホタルはビルの屋上で生まれ育つ昆虫か?ホタルビオトープは、ホタルの卵~羽化まで、ホタルや餌となるカワニナが生息するに適した「水づくり」「土づくり」を基本に開発した技術に留まっており、ホタルが自然繁殖する環境ではない。開発を手がける大手ゼネコンなどの目的も、結局、エコ・ヒーリング、ホテルや商業施設の集客、ブランドイメージ向上などに活用としており、人々のためにホタルを利用するだけのことである。屋上に放つホタルは、どこから入手するのだろう。ホタルの養殖業者か。需要が高まれば、養殖業者は更に自然環境からホタルを乱獲する。

ホタルビオトープは、ホタルを里山の結晶、自然環境の象徴からどんどん遠ざけるだけでなく、里山に舞うホタルを絶滅させることにつながる。

東京にそだつホタル
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クーベリックの「我が祖国」に感涙

2008-10-02 23:11:19 | その他
久そぶりに立ち寄ったレコード店で目に留まったCD。
それは、スメタナの「我が祖国」である。すでに何枚ものCDを持ってはいるが、この1枚は何の躊躇いもなく買ってしまった。

「我が祖国」は、スメタナの代表的な作品で、1874年から1879年にかけて作曲された6つの交響詩から成り、全曲を通じて、チェコの自然や民族に対する愛情が込められている。中でもヴルタヴァ(モルダウ)は、一連の交響詩群の中で最も知られた作品であり、単独で演奏されたり録音されることも多い。笛吹としては、1967年録音のカラヤン/ベルリンフィルのモルダウのフルートが一番素晴らしいと思うが、連作交響詩としては、やはり何と言ってもクーベリック/チェコフィルの組み合わせだろう。

クーベリックはチェコ生まれの指揮者であり、1942年にチェコフィルの首席指揮者に就任したのだが、1948年に社会主義クーデターが勃発すると、チェコの共産化に反対したクーベリックは、同年のエディンバラ音楽祭のために渡英し、そのままイギリスへと亡命した。1986年に指揮活動から引退していたが、1989年12月の「ビロード革命」によるチェコの民主化を期に、翌1990年5月12日の「プラハの春」のオープニングコンサートを指揮するために42年ぶりに祖国を訪れてチェコ・フィルを指揮し、歴史的な「我が祖国」を聴かせてくれたのだ。

実は、この感動的なシチュエーションが揃っている「プラハの春」での「我が祖国」を凌ぐ演奏があるのだ。1991年、サントリーホールにおけるクーベリック、最後の来日演奏会!チェコ・フィルとの空前絶後、伝説的名演とされる「わが祖国」である。演奏が終わった後、クーベリックもチェコフィルの団員も、そして聴衆もすべてが感動で涙ぐんだ演奏である。以前、テレビ放映された際にビデオに録画してあったが、そのCDを今日見つけてしまったのである。

許光俊氏も、この演奏のことをライナーノートで次のように激賞している。
「超満員の人いきれがするホールで演奏が始まるや、聴衆は完全に度肝を抜かれた。怒濤のような響きの奔流に人々はたじたじとなり、激しい感情表現に心を奪われた。リズムがふんばるところは地に足が生えたようにがっちりとふんばり、飛び跳ねるところでは踊り狂った。全編これ息詰まるようなエネルギーの噴出であり、しかも見境のないおめでたい熱狂ではなく、音楽の各場面は的確鮮明にたくましい筆致で描き出された。吹き上げてくるような熱気から音楽の異常な強さが生まれているのだった。私はステージの横の席で、激越な渦を巻いて襲いかかってくる管弦楽の響きを、ただただ呆然と聴いた・・・」

聴くたびに涙が溢れ出てくる。これほど胸に迫る演奏は、他にはないと思う。

クーベリックは1996年8月11日にスイスのルツェルンでこの世を去っている。

Smetana: Má Vlast / Kubelík Czech Philharmonic Orchestra (1991 Movie Japan Live)
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