ゴエモンのつぶやき

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「仙台防災枠組」採択、障害者の役割新たに盛り込まれる

2015年03月21日 02時22分21秒 | 障害者の自立

3月14日から18日まで仙台で開催されていた第3回国連防災世界会議において、2015年から30年までの国際社会における新しい防災対策の行動指針「仙台防災枠組2015-2030」が採択された。これまでの「兵庫行動枠組2005-2015」の後継となるもので、災害大国である日本が国際社会においてリーダーシップを発揮して取りまとめた成果といえよう。

既に報道にある通り、今回の特徴は減災目標を新たに盛り込んだことだ。

 減災目標は、30年までに世界レベルで災害による死亡率や被災者数を大幅削減するほか、国内総生産(GDP)に占める災害の直接的な経済損失を減らすとした。医療や教育施設など重要インフラの強靱(きょうじん)化、防災戦略を持つ国の数、途上国支援、早期警戒システムについても目標を設定した。(産経新聞

そして、「人間中心の予防的アプローチ」を謳い、多様なステークホルダーの役割の重要性が強調されたことも大きな特徴だといえる。そのなかで、特に今回新たに加わった要素として、障害者の役割が挙げられる。

先日の記事」でも書いたが、東日本大震災で障害者の死亡率が住民全体の約2倍にのぼり、兵庫行動枠組にも障害者に関する記述がほとんどなく対策が不十分だったとの反省と教訓から、防災に障害者の視点を取り入れ、障害者も参加するインクルーシブな防災の重要性を国内外で訴えてきた。それを推し進めるために、国連防災世界会議を障害者もしっかりと参加できるようにバリアフリーと情報保障を徹底する「アクセシブル会議」にすることを国連に提案し、日本財団が支援することにより実現した。手話通訳やリアルタイム字幕が提供されている様子が各紙でも大きく報じられ、”国連防災世界会議:「最も進んだバリアフリー」実践”(毎日新聞)との評価も得た。

 仙台市で開催中の国連防災世界会議は、障害者の参加に最大限配慮し、国連の会議としては「最もバリアフリーが進んだ会議」(国連担当者)になっている。本会議の作業部会に、障害者と防災に関するテーマを初めて採用。18日に採択される予定の新行動指針にも、障害者が地域防災に主体的に参加することの重要性が盛り込まれる見通しで、障害者を防災の主要な担い手とする考え方の世界への発信を目指す。

実際に、今回採択された「仙台防災枠組」では、「男女平等と全ての人にとってアクセス可能な災害対応、復旧、復興、リハビリテーションをリードし促進するために、女性と障害者をエンパワーすることが一つの鍵となる」と明記され、障害者が防災の重要なステークホルダーの一員として挙げられた。これまで訴えてきたことが盛り込まれ、障害当事者の声が反映された先進的な枠組であり、今後の国連や国際社会のモデルになり得るたものだ。このことに取り組んできた者の一人として感慨深いものがある。

ただ、重要なのは、この枠組をツールとして、障害のある人もない人も参加する具体的な防災対策を進め、次の災害が起きたときに、一人でも多くの命を救うことだ。各国政府と市民社会にも、ここで宣言し採択した内容を実践に移す具体的な行動を期待したい。

2015年03月19日    BLOGOS

 


うつや障害 復帰支援 雇用継続企業に助成金

2015年03月21日 02時16分15秒 | 障害者の自立

 うつ病や事故などによる障害で休職した人の職場復帰を支援するため、厚生労働省が新たな助成金制度を設けることが十八日、分かった。復帰する人向けの仕事を用意するなど雇用継続の環境を整えた企業に対し、復職者一人当たり最大七十万円を支給。四月から始める。

 厚労省によると、精神的な不調で休職した人がいる事業所のうち、復帰実績があるのは約半数にとどまる。厚労省は、うつ病の人や障害者が休職後も働くことができる職場を増やしたい考えだ。

 新設するのは「障害者職場復帰支援助成金」(仮称)。働く人が病気や事故などで障害者になったり、うつ病にかかったりして三カ月以上休職したケースが対象となる。

 企業が復帰する人の障害や能力に応じて担当できる業務を用意したり、職場に車いす用のスロープを設置したりするなど環境整備を図ることが支給条件。うつ病の人ではさらに、全国の地域障害者職業センターや医療機関による相談などの復職支援を受けることも条件だ。

 助成金は、復職から六カ月間雇用が続いた場合、一人当たり三十五万円(大企業は二十五万円)を支給。さらに六カ月後にも同額を支給する。厚労省は二〇一五年度当初予算案に約三千万円を計上した。

 厚労省の一三年の労働安全衛生調査によると、精神的な不調で一カ月以上休職した人がいる事業所のうち、復帰実績がある事業所の割合は51・1%にとどまっており、働き続けられる人をどう増やすかが課題だ。

2015年3月19日     東京新聞


障害者雇用状況を水増報告し 労働者健康福祉機構の担当者3人に罰金刑

2015年03月21日 02時11分31秒 | 障害者の自立

 全国の労災病院などを運営する独立行政法人「労働者健康福祉機構」(本部・川崎市)が平成24、25年に障害者の雇用状況を水増しして国に報告していた問題で、厚生労働省は20日、障害者雇用促進法違反(虚偽報告)の罪で横浜地検に刑事告発していた元理事ら3人が、罰金20万円の略式命令を受けたと明らかにした。塩崎恭久厚労相は閣議後の会見で、「刑事処分に至ったことを厳粛に受け止め、国民の皆様からの信頼回復と再発防止に努めてまいりたい」と述べた。

 厚労省によると、19日に横浜簡裁から機構に罰金30万円、24年の同機構総務担当理事と総務部長、25年の総務部長の3人に対してそれぞれ罰金20万円の略式命令が出たという。3人は、同法に定められた法定雇用率を達成していないにもかかわらず、達成したと虚偽の報告を行ったとして、厚労省が昨年12月に告発していた。

 一連の問題を受け、厚労省は「障害の克服という課題に向き合う姿勢が十分でなかった」として改善策を検討。東京・霞が関の厚労省本省で27、28年度、労働基準監督官などに障害者を積極的に採用することを決めた。現在は0・96%となっている本省の障害者雇用率を、法定の2・3%程度に改善することを目指す。出先機関などを含めた厚労省全体では、障害者雇用率は2・69%(26年6月現在)で法定雇用率を達成している。

2015.3.20      産経ニュース


お兄ちゃん先生希望の春 - 県初、知的障害者が幼稚園に就労/斑鳩

2015年03月21日 02時00分58秒 | 障害者の自立

 今春、県立西和養護学校を卒業した宮田啓太郎さん(18)=河合町在住=が4月から、保育補助員として斑鳩町立斑鳩幼稚園(小野隆秀園長)で働く。県内の幼稚園で保育に関わる職種に知的障害者が就労するのは宮田さんが初めて。同町の小城利重町長は「障害のある人の可能性を広げると同時に、子どもたちがさまざまな障害への理解を深めることにつながる」と期待を寄せている。

 宮田さんは高校2年から同園をはじめ河合町内など計4カ所の幼稚園、保育所で取り込んだ職場実習を通して「子どもと関わる仕事に就きたい」との思いを強くした。

 4月1日から斑鳩町の臨時職員として同園に勤務。園児が登園している時間帯は保育活動に参加するほか、園児が帰った後、翌日の保育の準備や園内の菜園の世話なども担当する予定。

 事前研修初日となった19日は絵本の読み聞かせなどを行い、園児に「お兄ちゃん先生」と親しまれた。

 宮田さんは「子どもが大好きなのでとても楽しい。みんなから信頼される『先生』になりたい」と表情を輝かせた。

園児に囲まれる宮田さん=19日、斑鳩町法隆寺南1丁目の町立斑鳩幼稚園

2015年3月20日 奈良新聞


障害者の活躍 支える

2015年03月21日 01時56分15秒 | 障害者の自立

 「ナリパイ アコ」。任地の言葉で「私は幸せだ」ということ。ああ、これを聞くためにフィリピンに来たんだ-。そう思える瞬間がある。青年海外協力隊として赴任して、間もなく1年。フィリピン中西部に位置する島のイロイロ州政府に勤務し、障害者にとって物理的・社会的にバリアフリーな環境づくりに取り組んできた。管轄下の43市町には登録上約1万7000人の障害者がいるが、実際はもっと多くの障害者が住んでいる。

 1月、任地で最大の祭りの「ディナギャン」が行われた。13世紀にこの島に異民族が来訪したのを起源とし、幼児期のキリスト「サントニーニョ」信仰を融合した祭りだ。私は障害者支援活動の一環で、この祭りで店を出し、同じ島の障害者や協力隊員とともに、障害者が作ったブレスレットやクッキー、お面などを販売していた。

 「障害者の作った商品を障害者が売る」。店を出すまでの道のりは簡単ではなかった。足の不自由な障害者は、祭りの会場に行ったことがないと参加をちゅうちょした。フィリピンでは障害者の遠出は難しい。竹でできた家から水田のあぜ道を何十分もかけて歩き、ようやく車道に出る。そんな山間部に住む障害者も多い。「うまく作れない」「どうせ売れない」-。そんなふうに思う障害者もいたかもしれない。彼らを励まし勇気づけ、管轄下の市町から販売用のテントを持って、一緒に足を運んだのは仲間の協力隊員たちだった。「商品を売って障害者の生計向上を図るだけでなく、一般の来場客に障害者の活躍を見てほしい」。私のこの思いは多くの人に支えられて実現した。

 店を開くと、机をふいたり飾りをつけたり、生き生きと活躍する障害者たち。「私が作ったんです」。本人のその一言で来場者が商品を購入することもあった。

 「ナリパイ アコ」。店の営業を終え、障害者が残した言葉。任期はあと1年。彼らからこのセリフを聞けるよう挑戦を続けようと思う。

【倉田洋子さん】

写真:倉田洋子さんさん

 くらた・ようこ 企業で人材開発に携わった後、2014年3月から青年海外協力隊として派遣されている。現地で障害者の支援活動を展開。職種はコミュニティー開発。瑞穂市出身。36歳。

2015年3月20日     岐阜新聞