ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

被災者に寄り添う町づくり

2011年08月27日 01時56分19秒 | 障害者の自立
.医療、保健、福祉が連携
“聴き上手”な住民の養成も

宮城県女川町では「こころのケアスタッフ育成事業」として、住民の悩みに対応する町民ボランティアの養成と医療や保健などの専門職を対象とした心のケアに関する講習を先月から開始。今月24日には、国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長の大野裕氏らの担当で研修会を行った。

古屋衆院議員が研修会に参加

基礎ごと倒壊した鉄筋コンクリートのビルが、いまだ横たわる女川町。死者・行方不明者は住民の8.3%に上り、町内の住宅85%超が一部半壊以上となり、43行政区の機能が停止している。

町では、町内を8地区に分け、今年10月設置予定の「こころとからだの健康相談センター」を軸に町立病院や社会福祉協議会などが連携し、住民の心と体のケアに当たる体制づくりをめざし、今回の事業をスタートした。

「好きな食べ物は?」「趣味は……」―。「聴き上手(傾聴)ボランティア養成研修会」では、参加者が2人1組になって“声掛け”の演習を行った。身近な人の変化に気付いて話し掛けて相談相手になったり、必要に応じて医療機関などにつなぐ“聴き上手”な住民を増やすのが目的。同町沖の離島・出島で被災し、町内の内陸部で避難生活を送る阿部京子さん(64)は「お茶飲み仲間がいなくなり、新しい土地で人とつながるために来た」と語っていた。

この後、看護師や保健師、ケアマネジャーなど医療、保健、福祉の専門職を対象に「こころのケアスタッフ養成研修会」を実施。

鹿児島県精神保健福祉センターの冨永秀文所長は「災害によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)発症率は一般的には10〜15%だが、今回の震災は、それ以上かもしれない。経済問題の解決や福祉制度の申請など生活支援も重要」と述べ、医療と地域生活の橋渡し役の必要性を強調した。

次いで、認知行動療法センターの田島美幸さんの担当で、悲観的な考え方を修正する認知行動療法で用いる「問題解決シート」を使ったグループ演習も実施。研修を終えた町立病院の看護師、阿部恵美子さん(48)は「被災した患者さんの声掛けに悩んでいたので研修を役立てていきたい」と話していた。

参加した公明党の古屋範子衆院議員は「女川をモデルに地域で住民の心を支える体制づくりを被災地、そして全国に広げたい」と決意を語っていた。

“支え合い”で元気に
認知行動療法センター長 大野裕氏

うつ病などの精神疾患は、心が弱いからかかるのではなく、脳機能が影響しているとされる。一方でさまざまなストレスや周囲からの孤立で生じる“人間関係や社会の病気”とも言える。被災地でも薬の処方だけではなく、人の支えが大切だ。

体と心は密接に関係し、精神的な疲れが体に影響を及ぼす。逆も同じだ。体の不調を訴える人や元気のない人がいたら、まず耳を傾けることだ。悩みを抱える人は心に余裕がなく、周りの人が話を聞くだけでも気持ちが楽になることが多い。ただし、悩みを聞く人は「自分だけで何とかしよう」と思わず、医療機関などの専門家につなげてほしい。

悩む人のそばに居て耳を傾けるだけでも町や人は元気になれる。


老いの未来図:介護・医療の現場で 第2部/8 デイサービス・井戸端げんき /千葉

2011年08月27日 01時54分14秒 | 障害者の自立
 ◇弱さ受け止め「共同体」 家庭のようにのびのび過ごす

 午前10時過ぎ。JR木更津駅西口からほど近い「井戸端げんき」を訪ねた。NPOが運営。家庭的な雰囲気で、ひとりひとりの生活のリズムにあったケアを行う小規模な施設だ。似たような施設は「宅老所」と分類されることもある。

 路地の奥にある木造2階建ての民家を利用した建物は、とてもデイサービスの「施設」に見えない。鍵の開いた戸を開き、玄関で靴を脱いで中に入ると、利用者が夕方まで過ごすという8畳間2部屋をつなげた広い畳のスペースに案内された。

 ソファ、テーブル、テレビ、仏壇などが置かれ、窓から朝の光が差し込む風景は、まるで誰かの家のよう。そこで十数人がくつろいでいた。半数以上を占める利用者のお年寄りは見分けがつくが、ほかの人たちはスタッフにしては数が多く、誰が誰だか区別がつかない。乳児の姿もある。

 けげんな表情をしていると、施設長の加藤正裕さん(32)が「スタッフ以外はボランティアで、赤ちゃんはスタッフの子ども。ここは『社会の縮図』。いろんな人が一緒にいるのが自然で、年寄りだけ集めるのは逆に変でしょう」と説明してくれた。

 「なるほど」と改めて部屋を見ると、めいめいがてんでんばらばらのことをやっている。歌を歌う高齢女性もいれば、黙ってテレビを見る高齢男性もいる。開放的な空間で、利用者はそれぞれのびのびと過ごしているように見えた。

  ◆  ◇  ◇

 昼食の準備が始まった。皆で机を動かし利用者に移動を促していると、穏やかな空気が一変した。70代の認知症の男性が、掘りごたつから立ち上がろうとしない。以前通った施設でも、問題行動を起こし受け入れ先がなくなった経緯がある。

 仕方なく、数人がかりで脇を抱きかかえると、男性は突然、スタッフを足でけり飛ばした。部屋は一瞬、騒然となる。

 なんとか説得し、着席させ、食事が始まったが、男性はぶぜんとしたまま。ところが、手渡された赤ん坊を抱きかかえると、表情がやわらぎ、しばらくすると、何もなかったように笑顔を浮かべ始めた。女性スタッフの一人がささやく。「あの子はスーパー介護士。みんな子どもや孫がいますから、触れ合うと喜ぶんです」

  ◆  ◆  ◇

 「あのおじいちゃんだって苦しいんです。変わっていく自分と戦っているんですよ」と語る加藤さんだが、自身も順風満帆の人生ではなかった。20代は通信会社に勤めたりしたが、肌に合わず職場を転々とし、身の置き所に困った末にたどり着いたのが井戸端げんきだった。

 ほかのスタッフも、離婚し3人の子連れで面接にのぞんだ女性や、障害者など背景はさまざまだ。利用者・スタッフ双方が「生きづらさ」を抱えているがゆえ、かえって気持ちが通じ合う--加藤さんはそう考えている。

 男性が起こしたような出来事は日常茶飯事というが、気がつくと、ほかのスタッフの表情もやわらぎ、ソファで利用者と談笑している。加藤さんも「あんなにみんな囲んだらそりゃ暴れるって」と話し、周囲にはのんびりとしたムードが漂った。

 互いの弱さを受け止めているからこそ、相手の行動も許すことができ、「問題」が問題にならない、と考えることもできる。

 「僕らとここのお年寄りは『共同体』。どうしようもない僕もまた、ここにいることで生かされている」。加藤さんはそう語り、さらに強調した。「介護とかケアとかいう言葉は好きじゃない。僕らは人間関係の中で、家族のようにただ『面倒をみている』だけなんです」

  ◆  ◆  ◆

 加藤さんの話を聞きつつ、ふと、一部始終を遠巻きに見つめていた男性(59)の存在に気付いた。何をしているのだろうか。

 聞けば、「君津市内から毎日通うボランティア」で事務作業を多少手伝っているようだが、積極的に何か手伝うわけでもなく、テレビばかり見ている。通う理由は「駅から近いから」。

 どうにも謎めいた存在だが、それでも役に立たないからと排除はしない。むしろ何もしない人のおかげで空間に「隙間(すきま)」ができ、誰もが「ここにいてもいいんだ」という雰囲気が出るのだという。「そこにいるだけ」というボランティアの形もある。一人一人は微力でも、そうした力を束ねれば、相当なマンパワーになる。

 ボランティアのおかげで人件費が削減できる。施設内は車いす移動できないが、職員らに抱きかかえられて移動するため、器材の設備投資も抑えられる。今のところ経営は良好だ。利用料は月平均約13万円だが、本人や家族の経済状況に応じた額での利用も相談に乗るという。

 午後のひととき。洗濯物をたたむのを利用者の女性が手伝ったり、歩けない女性がスタッフの手を握り自立歩行にチャレンジするなど、家庭さながらの光景が続く。時計の針はあっという間に午後4時半を指した。

毎日新聞 2011年8月26日 地方版


ソニー開発の映画字幕用メガネ、英国で来年登場へ

2011年08月27日 01時51分54秒 | 障害者の自立
映画館で着用する特製メガネというと各種の 3D メガネが思い浮かびますが、次は字幕表示用のメガネが展開されるようになるかもしれません。BBC によると、このわりとスタイリッシュなメガネは、レンズ部分に緑色の文字を投影することで、字幕のない映画にも字幕を重ねあわせられるというもの。ソニーUKが開発しています。字幕付き作品の上映が限られているせいで従来は自由に映画を楽しめなかった聴覚障害者でも、このメガネさえあれば好きな作品を観ることができる......というのが説明されている一番の用途になります。ただほかにも、母国語の異なる集団が映画館に集ったとき、それぞれの言語に字幕をあわせて洋画を観るとか、あるいは映画以外のアトラクションでも AR 的に利用するとか、いろいろと使い出はありあそうです。メガネは来年から実際の映画館で実証を行っていく予定。リンク先には動画ニュースが掲載されています。

Engadget 日本語版

歯や口の健康保とう 県議会が条例制定へ

2011年08月27日 01時47分49秒 | 障害者の自立
 和歌山県民の健康増進を図ろうと、県議会は議員発議による「歯と口腔(こうこう)の健康づくり条例」(仮称)の制定を目指し検討を進めている。歯科保健推進に関する条例は、全国で18道県で制定している。近畿地方では初めて。


 歯や口腔内の健康を維持することは、生活習慣病の予防など全身の健康づくりに役立つ。条例を設けることで、県としての姿勢を明確にするとともに県民全体の意識を高めるという。

 条例の原案では、歯と口腔内の健康維持に向けて、県の責務として施策を推進するよう定めるほか、教育や医療、福祉関係者、事業者が果たす健康づくりへの役割を明記することにしている。

 県の施策としては、市町村への支援、各関係団体との連携体制の構築、高齢者の口腔機能の維持向上、障害者や虐待を受けている子どもに対する歯科保健医療のサービス確保などを盛り込む。11月8日を「いい歯の日」と定め、歯の健康についての啓発活動の推進にも努める。

 教育や医療、福祉関係者などの役割については、義務規定は設けないが、子どもに対する食生活習慣の指導や歯磨きの励行など、口腔内の健康づくりについて各分野の役割を明記することで意識の向上を図る。

 県議会事務局によると、今回の条例案は子どもの健康促進に着目した点に特徴があるという。虫歯予防など保護者の役割を明記するとともに、親から適切な指導を受けることが難しい虐待児童の健康維持について取り組むことを盛り込んでいる。

 県議会は9月定例会期間中に条例案をまとめ、12月定例会に提案する予定。議員提案の条例は、2010年4月施行の観光立県推進条例以来となり、7件目になる。

 条例案の概要は県議会ホームページに掲載している。29日までファクスや電子メール、郵送で意見を募集している。


(2011年08月26日更新)紀伊民報


乗降客数10万人以上の駅 県内ではホームドア設置は道遠く

2011年08月27日 01時44分32秒 | 障害者の自立
 国土交通省は今月、駅ホームで視覚障害者などの転落事故を防ぐため、1日の乗降客数が10万人以上の駅について、ホームドア設置などを鉄道会社に求める設置基準を決めた。埼玉県は、盲目の国学者、塙保己一の出身地であることにちなみ「塙保己一賞」を設け各方面で活躍する障害者を顕彰するなど、障害者福祉に力を入れている。しかし、ホームドアが設置されている乗降客数10万人以上の駅は県内にはまだなく、鉄道に関しては“発展途上”のようだ。

 草加市に住む視覚障害者の宮田新一さん(65)。視力は0・02で、生活に白杖は欠かせない。宮田さんの目から見た風景はぼんやりとしたもので、電車の乗車は音で判断することが多いという。宮田さんは「別のホームに到着した電車の音を聞いて自分が乗る電車が来たと勘違いし、線路に落ちそうになったことがある」と振り返る。

 今年1月にはJR山手線目白駅で、ブラインドテニスの考案者で全盲の武井視良(みよし)さん=当時(42)=がホームから転落し、電車にはねられ死亡する事故が起きた。視覚障害者がホームから転落する事故が相次いでいることから、国交省は今月、1日の乗降客数が10万人以上の駅にホームドアの設置を求めるなどの設置基準を定め、鉄道会社に転落事故防止を呼びかけている。

 県交通政策課によると、県内でホームドアが設置されているのは埼玉高速鉄道とつくばエクスプレスの各駅のみ。県内には乗降客数10万人以上の駅は大宮や川越など15駅あるが、いずれもホームドアは設置されていない。その背景には、車両によってドア数が異なる▽数億円以上の費用がかかる-などの理由があるという。同課は「県で補助を出すにしても、設置費用が多大で、予算の確保が難しい」としている。

 川越や和光市など乗降客数10万人以上の駅を抱える東武鉄道は「整備の進め方などの検討が開始されたばかりで、具体案は決まっていない」としている。また、大宮や川口駅などがあるJR東日本大宮支社は「山手線の整備を進めている。埼玉ではまだめどが立っていない」とし、県内の設置にはまだ数年以上かかりそうだ。

 しかし、ホームドアの有無は視覚障害者にとって命にかかわる問題だ。宮田さんはホームドアがある駅について「本当に安心できる」と力強くうなずき、「多くの駅に早く設置されてほしい」と訴えた。

 社団法人県視力障害者福祉協会によると、視覚障害者を対象にアンケートを行うと、「駅のホームから転落したり、転落しそうになった」「ホームドアの設置されている駅は1人でも安心」などの回答が多く寄せられるという。このため、同協会では数年前から、設置の要望書を県や鉄道各社に提出しているという。同協会は「難しいのは分かっているが、要望を続けてホームドア設置を実現したい」としている。


混雑する通勤ラッシュ時の駅ホーム。乗降客数10万人以上の駅は混み合う時間も長く、視覚障害者がホームから転落する危険性も高い=24日午前7時半、JR浦和駅

MSN産経ニュース