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バイデンよ、よく言った!  日本は中露と同じく「外国人嫌い」だから停滞する

2024-05-03 08:15:14 | 時評
【毎日】24.05.02. ◆ バイデン氏、日本は中露と同じく「外国人嫌い」 関係に水差す発言 【ワシントン秋山信一】  抜粋

バイデン米大統領は1日、首都ワシントンで講演し、日本を中国やロシアと並べて「外国人嫌いで、移民を望まないから、(経済的な)問題を抱えている」と述べた、と複数の米メディアが報じた。
11月の大統領選に向けてアジア系米国人らの献金を募るイベントでの発言で、移民の貢献を強調する狙いがあったとみられるが、4月に岸田文雄首相の国賓待遇の訪米で緊密さをアピールした日米関係に
水を差す発言となった。
  バイデン氏はアジア系の支持者らを前に「米国の経済が成長している一因は、あなた方にある。我々は移民を歓迎しているからだ」と強調。「中国の経済がひどく失速しているのはなぜか。
日本やロシアが問題を抱えているのはなぜか。彼らが外国人嫌いで、移民を望まないからだ」と指摘した。


米NBCニュースは「多くの専門家はバイデン氏の指摘に同意するだろう」と報じる一方で、「外交的に米国の最も緊密な同盟国の一つに言うべきことではない。米国も外国人嫌いの問題を抱えている」
との有識者の見方を伝えた。 
 ← 日本は「緊密な同盟国だから」信念でも言うべきではない? これはアメリカ人らしからぬ態度。此の忖度よりも、日本のメディアが「関係に水差す」を見出しに据える態度は本質論の忌避だ。

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★ 24/4/25:本コラムに私は次の短文を掲げたので、参照いただきたい。
【日本経済の現状は、移民受け入れに反対することの国家的リスクを教えてくれる良い教訓・・★【日経ビジネス】「日本は反面教師、米国にはもっと移民が必要だ」
 アン・O・クルーガー 米ジョンズ・ホプキンス大・高等国際問題研究大学院教授

   バイデン大統領がクルーガー教授の論文を読んだかどうか? それを知る由はないが、奇しくもアメリカ国民はこのように自国の在り方を肯定し、自信をもっていることが容易にみてとれる。

 言うまでもなくアメリカ合衆国は、1783年の建国以来いまに至るまで、欧州に限らず世界各地から広く移民を受け入れ続けることで国家の活力と富を生み出している。負の側面を担いつつも国の根本を変えようとはしない。欧州諸国やトランプ氏が唱える流入規制は数量コントロールであり、移民の禁止政策ではない。

 移民を国力発展の源とみなさない国々の方が圧倒的に多いが、なかでもロシア・中国は領土内に異民族を多く抱えながら対等な権利や活動の自由を与えず、寧ろ抑圧統治を繰り返してきたのは事実。
ロシア帝国がソ連に代わっても少数民族の扱いは米国移民と同等ではなかった。それは、清朝から中華民国さらには現在の中華人民共和国に変貌した中国も同じだ。異民族を宗教弾圧ぐるみで抑圧する中国はロシア以上に露骨である。…中華民国である台湾の政権の移民政策、異民族対応はどうなのか?

★ 翻って、バイデン氏に名指しされた日本はどうか? アイヌ&琉球に対し明治以来行ってきた扱いは対等とも平等とも呼べない。「同化」の名の下、朝鮮も含め異民族は支配の対象でしかなく、
  国家活力の源とはみなされなかった。それは現在の「技能研修性制度」に始まる外国人管理政策に連綿と受け継がれ、間違ってもアメリカのような共生を前提とする政策理念ではない。
   しかも人口の増え続ける米国と違い日本は人口減少で労働人口が減り始め、その弊害が目の前の現実になっているのに「外国人との共生で活力を!」とは国民も政府も考えない。 
  目の前の弊害がAIやロボットで解決できる課題では無論ない事を国民は百も承知。 政府の無策を責める前に、この根本にあるのは国民の度し難い頑迷であり、愚かな習性というしかない。


 これこそ、まさに民族ぐるみの『自己責任』であり【因果応報】だ。 万世一系と同根の<純血幻想>を抱きかかえながら微笑み、壇ノ浦の平家のように水没するのか?
コメント
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