静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

御簾の奥に祭り上げ、国民から遠ざける皇室像では自滅だ

2024-05-16 18:55:54 | 時評
【毎日】<皇室スケッチ>皇室の慶事で発行される切手 そこに天皇の肖像がない理由 【高島博之】
・ 1952年11月、上皇さまが皇太子であることを宣言する儀式「立太子の礼」に臨まれた。この記念切手で、郵政省は海外で王室メンバーの肖像が切手に使われていることなどを理由に肖像の使用を
  申し入れたが、宮内庁は許可しなかった。
・ 亡くなった皇族の肖像が使われたケースでは、1896年8月、日清戦争の勝利を記念して発行された切手がある。発行前に病死した皇族で軍人の有栖川宮熾仁(ありすがわのみやたるひと)親王と
  北白川宮能久(きたしらかわのみやよしひさ)親王が描かれた。これは日本初の肖像切手だった。

* この切手の発行にあたっては、思わぬ反響があった。一部の新聞は「切手を貼るためになめたり、消印を押したりすることはがまんできない」といった趣旨の記事を掲載。
  国立印刷局のホームページは「従来にない皇族の肖像切手であったことから、郵便局では、消印が顔にかからないよう苦心して押印したという逸話もある」と紹介している。
  当時、切手に皇族の肖像が使われることを好まない考え方が一部にあったようだ。 ← この論理不明な生理的感情は今も硬く根付いているのではないか?
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 またもや、ここでイギリス王室の国民との相対し方に日本の皇室の現実を対比する。切手収集を一度でも楽しんだ人なら記憶が鮮明だろうが、故エリザベス女王は切手に何度も登場したし、自身が
国民の前に積極的に姿を出し、言葉を発していた。それが王室の存在を阻害する結果を生んできたか? 答えは「ノー」であり、字義通り【開かれた王室】を維持している。
無論、オーオウンにすれば醜聞や要らざる問題も発生するが、それよりも大切なのは国民に真に愛される王室の存続だ。だから英国王室は路線を変えていない。

 国民が考えるべき問いは<御簾の向こうに祭り上げ国民との距離維持に価値を置く>皇室の権威づけがこれからの天皇制維持・発展に長い目で見て有意義なのか? という基本だ。
いままでの【敬して遠ざける】あり方が本当に正しいのか? 男系天皇にこだわる限り<女性が被る皇太子(候補)と結婚後の男子出産圧力>は消えず、皇室を助けようという女性は出てくまい。


 しかたなく過去に皇族系統にあった男女の中から無理やり婚姻関係を復活し、子種発現の機会を増やしたい。こういう姑息で先のない緊急避難策しか頭に残っていないのだ。
先日、自民党中心に改正案をまとめたが、それは所詮付け焼刃でしかなく、皇室はどうあるべきか?という本質論を逃げたままだ。 それで良いのか?
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