静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

防衛費増額にみる:≪ 首相と自民の争点ぼかし ≫  此の狡さを いつまで有権者は見逃すのか?   曖昧はそんなに気持ち好いですか?

2022-06-29 19:35:20 | 時評
毎日 ◆ 熱血!与良政談 <与良正男> (専門編集委員)  【全文転載】
★ ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中で日本の防衛はどうあるべきか。参院選で各党が主張を競い合うのは当然だ。でも本当に選挙の争点になっていると言えるだろうか。
  私は懐疑的だ。それは自民党の主張があいまいだからにほかならない。

*自民党の公約にはこうある。「NATO諸国の国防予算の対GDP比目標(2%以上)も念頭に、真に必要な防衛関係費を積み上げ、来年度から5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を
 目指します」 一方、岸田首相は「政府として、(2%という)数字ありきとは一度も申し上げていない」と繰り返し、新しい国家安全保障戦略を策定する年末までに具体的な中身を詰めると言う。

・対する立憲民主党の泉健太代表は「(首相は)自民党と相当違うことをおっしゃる。総額ありきでなければ、わが党の政策にだいぶ近づいてくる」と語った。
 立憲の公約には「着実な防衛力整備を行う」とある。確かに違いはよく分からない。自民党公約にある「念頭に」という文言がくせものである。

・今回、NATO(北大西洋条約機構)を例に出して「GDP(国内総生産)比2%に」と口火を切ったのは安倍晋三元首相だ。党内には賛同する議員も多い。岸田氏も配慮しないわけにはいかない。
 ところが数字を公約に明記すれば、「何が必要なのか具体的になっていないのに……」と批判されるのは目に見えている。ならば「念頭に」とすればどうか。安倍氏の顔も立つし
 「2%とは決めていない」と言い訳もできる。つまり妥協の産物なのだ。2%となれば防衛費は今のほぼ倍で、約5兆円もの新たな財源が必要となる。
 自民党がそう語りたがらないのは「5兆円と言ったら国民が驚く」と恐れているからだろう。
ここにもずるさがある。


● いくら岸田氏が「最後は私が決断する」と力説しても、安倍氏の意向が政権を大きく動かしているのは間違いない。これを「権力の二重構造」と呼ぶ。
 今度の選挙で私たちが直視すべきは、そこだ。仮に参院選で自民党が勝てば、岸田氏は他の予算を削ったり、国債を出したりして防衛費を増やすだろう。
 だが、それで岸田氏の評判が落ちても安倍氏が責任を取ることはない。先が思いやられるではないか。
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約8年もの間、首相の座に居ながら、国民のための功績をあげられなかった安倍晋三が、自民党内で隠然たる影響力を持てる。有権者はそれでも自民党候補者に投票してしまう。
この現実こそが日本の権力構造であり政局運営なのだ。それは防衛に限らない。「正面から真面目に答えず」「突っ込まれたくない争点は表現をぼやかす」
「数のチカラ=民主主義だ」・・・・これを有権者は拒否しない!何という国民なんだろう??? 怒るべき事にも怒らない? 
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≪ ボブ・ロバーツとのお喋り ≫

2022-06-28 15:39:11 | トーク・ネットTalk Net
(Bob) へ~イ、シャオリー。元気かい? ひと月前かな、チャットしたのは? 
(小李) おう!もう、そんなになるかね。有難う、元気だよ。君の声は元気そうだ。暑いのかい?シカゴも。トーキョーは今週に入って over 100 Fahrenheit だ。全くクレイジーと言うしかないな。
(Bob) over 100 in June ! Oh Jesus Christ !  Give me a breake だぜ。クレイジーというなら、プーチンも、バイデンも、天気の話ではないが、頭がおかしいんじゃないかな。
(小李) プーチンはわかるが、どうしてバイデンもおかしいというんだい?
(Bob) バイデンがおかしいという意味は、何を恐れてるのかわからないのだが、NATO の後ろから及び腰のまま、何も具体的な策をとれないからだよ。He has no guts, no balls (笑)
(小李) サンクションの効果を過剰に信じてるのかな? それにしても、何故ウクライナ軍は、ロシア軍の後方補給基地や軍需工場を爆撃できないんだ? ワンサイデイド・ゲームじゃないか。
(Bob) エネルギーの大半をNATO 諸国はロシアに抑えられているから、エネルギー依存の影響が軽微になるまでは、ウクライナ軍に兵力・武器を与えロシア領攻撃までさせられないのでは?
(小李) そうならば、どちら側も、cease fire の落としどころが見えないんじゃないかね? キッシンジャーの爺さんが落とし前らしき事を口にしたが、あの爺さん、頭は大丈夫かい?
(Bob) さあ、な。 ・・ビル・クリントンじゃないが<Don't Ask, Don't Tell>だよ・・・(笑)

(Bob) ところでシャオリー。 日本の風景を撮ったニュースを見たが、この暑いのに、殆どのジャパニーズは炎天下でもマスクをつけてるね。実に不思議な人たちに映る、unbelievable 。
(小李) なに、俺も So Do I だよ。ロックダウンもせず、致死率を低いまま保ってこられたのも、このマスク着用習慣のおかげだ、という人は多い。これは誰も否定できない。
(Bob) ワクチン接種への抵抗も相対的に少ないと聞いたが、本当かい? プロ・テニスのジョコヴィッチみたいな連中が少なくないからね、こちらは。
(小李) ワクチンね・・・若い世代は高齢世代よりはるかに拒否反応は強いが、それは異物注入への恐怖感や後遺症への漠然たる不安感からと言われているな、日本じゃ。
(Bob) アノンみたいな陰謀論者も居ないんだろう、日本には?
(小李) 影響を受けたと思われる連中は若干いるがね。ところでジョコビッチの行動。ほとんどの日本人は理解不能だよ。何故って「接種しない自由」は理解できるが、自分が感染して他人に移す
     可能性、その償いはどう考えるんだ?「個人の自由」尊重と「他人に移すリスク」はoff set されて良いことかね? 
(Bob) 良いとは流石に見做されないから、入国禁止や試合への出場停止をもってペナルティーにしてるんだろうがね。若しジョコのような男が日本人なら、日本じゃ彼はどうなるのかな?
(小李) ペナルティーになってるのかな? 彼が日本人だったら?・・・さあ、俺に答えは無い。よくわからないが、peer pressure が何かの形で働くかもな。
(Bob) う~む。・・・・マスクを着け続けるのもpeer pressure があるからかい?
(小李) イエスだが、そればかりでもない。子供のころから、日本じゃ風邪でなくても、口腔衛生の配慮や食事提供時にマスクを着ける習慣が長くある。これが最も大きいだろうな。
(Bob) そうか。それと、君が前に説明した、日本の「眼がものをいう文化」vs西洋の「口がモノを言う文化」の違い。これに俺は頷くな。・・・うん、有難うよ、またな、バ~イ!!
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 元参議院職員が語る”二院制の意義”: 民主主義を生かすも殺すも 有権者の手にかかっている

2022-06-26 11:09:05 | 時評
毎日:参院選特集◆「国会の黒衣」が語る参議院の存在意義 民主主義をダブルチェック ねじれ、政権交代の「嵐」 官僚に緊張感   <要旨転載>
■人物略歴:藤井亮二(ふじい・りょうじ)さん 
 1961年、山口県生まれ。慶応大法学部卒。85年、参議院事務局に入局。参議院予算委員会調査室の首席調査員、企画調整室次長、予算委員会調査室長などを歴任。議会運営に携わり、財政・経済政策
 なども調査・分析。2021年に退官。白鷗大法学部教授
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・藤井さんは、昭和の終わりから令和まで、36年にわたって参議院に勤務した。肩書は、霞が関の官僚と同じ国家公務員。だが、「アチラは首相を中心にした『内閣』、時の政権与党のために働きます
 よね? 私は『立法』の職員ですから、どこの政党とも中立の立場です。有権者が選んだ与野党どちらの議員にも、公平に尽くすのが使命でした」。
  国会職員の仕事は、議会の運営や議員の政策の立案サポート、議事録の作成など多岐にわたる。衆参問わず、センセイたちは「猿は落ちても猿だが、国会議員はタダの人」と皮肉られる浮き沈みの
 ある世界に生きるが、国会職員はずっと国会のスペシャリスト。新人からベテランまで、議員の職務を支えることが求められる。


・政治史でみれば、93年の衆院選後の細川護熙内閣の成立が55年体制崩壊のメルクマールだが「参院からすれば、89年からの『ねじれ』の延長線の出来事のように感じていました」
 もう一つの嵐は、言わずと知れた政権交代。2009年の旧民主党躍進によるパラダイム転換だ。
 これまで厚生労働省を厳しく責めていた民主の長妻昭氏が大臣になって「官」と一体化し、直前まで厚労相の自民・舛添要一氏が今度は政府の怠慢を追及する側に。
「『政府はおかしい、行政は何をやってるんだ』と批判していた人が、『ちゃんとやっています』って答弁する。一方で自民も政府の急所を突いてくる。これまで見ていた景色が逆転してびっくり
 しました」 与野党どちらも、節操がなくて見苦しくなかった? そうツッコむと、
「私は政党を問わず議員をサポートする立場ですが」と前置きをした上で、藤井さんは控えめに首を振った。なぜ?「霞が関のお役人をキチンと働かせることができた」と言うのである。


・振り返れば、12年衆院選で再び自民党が政権を奪還してから、間もなく10年になる。「長期政権だと、役人はどうしても緊張感がなくなります。
 官僚も民主党が再び政権を取ることがないな、と見切ると、対応がおざなりになった。役人が作る野党への答弁も、以前よりずっと素っ気なくなっている気がします」。


★ ダイナミズムに欠けて、中途半端に見えがちな参議院。だが、むしろその収まりの悪さにこそ、存在意義があるということ? イジワルに聞くと、苦笑いしながら藤井さんは続けた。
 「衆議院でやった議論を、更にもう1回やる。二度手間に見えるかもしれませんが、状況が変わると、見方が変わることもありますよね。民主主義って、コストがかかるものなんだと思います。
  そう、民主主義のダブルチェック。その機能が参議院にあるんじゃないでしょうか
。                              聞き手【川名壮志】
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 藤井氏の言葉で特に重要なのが太字で下線を施した部分である。代議制民主制では、有権者が特定政党に勝たせ続けるのではなく、議席拮抗、時には「衆参ねじれ」で2院制を有効に活かすなら、
国会議員のみならず政府を支える官僚にも緊張感がみなぎり、国政を、そしてデモクラシーを活性化できる。これが長年、参議院側から国会の在り方を視てきた藤井氏ならではの箴言である。


 ロシアや中国など、代議制をあざ笑う独裁者たちの跳梁跋扈で代議制民主国家は、今まさに民主主義システムの価値そのものを問われている。藤井氏が語るとおり、代議制を通じた国政運営はコストも時間もかかる。民意の吸い上げも難しいため、ともすればスピードの遅さや効率の悪さに苛立つ国民は民族主義的な扇動に乗りやすい。実際、戦前の日本国民は其の過ちを一度犯しているのだ。
海の向こうのヒトラーだけの他人事ではない。我々有権者は藤井氏の言葉を噛みしめなければ、再び日本人は戦前と同じ過ちを繰り返す。  同じミスを繰り返すのは「愚か者・馬鹿者」なのだ。
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 日本の統治システムの歪み・不正はどこから? <土着信仰の神道+天皇制+自民党支配>トリオから

2022-06-22 08:08:52 | 時評
▲▽毎日【水説】恐れ入らない神社界 古賀攻(専門編集委員)  <要旨転載>
* 毎日新聞の購読者は此の記事を読まれたとしても、そうでない方にも是非とも知って貰いたい大事な内容なので、取り上げた。

国民は「日本会議」に象徴される(神社本庁+自民党+「愛国党」などの右翼組織)の連携は、何となくぼや~っと感ずいているが、数多くの自民党議員を擁する『神政連国会議員懇談会』は
安倍晋三元首相が会長を務めると知れば「ああ、そうか、そういう繋がりなのか」と腑に落ちるだろう。
そう、この地下茎で繋がる支配構造が国粋的国家主義復活を目指す勢力の牙城であり、<憲法改正や夫婦別姓反対などの安倍路線を「草の根右派」として支えてきた力(古賀氏)>である。

<それにしてもこれほど権力に執着しなければならない理由は一体何だろうか。かえって問題の根深さを思わせる(古賀氏)>←古賀氏の指摘は、参議院選挙を控えた今こそ、考えて戴きたい。
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・日本人には神社が深く入り込んでいる。特別な信仰心がなくても、支持政党が右でも左でも、多くの人が初詣や七五三に訪れる。長い時間に育まれた信用力だろう。ところが、全国の約8万社を束ねる
 神社本庁は今、神職集団とは思えぬ騒動を続けている。

・神社本庁が川崎市に持っていた職員宿舎の不可解な売却が暗部を開いた。2015年11月、A社に1億8400万円で売られた宿舎は即日、B社に2億1240万円で転売され、半年後にはC社に3億500万円で
 再転売された。本庁首脳部による背任ではないか。やがてそんな内部告発の文書が出回りだす。首脳とは田中恒清(つねきよ)神社本庁総長(77)と、A社社長につながる神道政治連盟の
 打田(うちだ)文博会長(68)を指していた。田中総長は告発者の幹部職員2人を懲戒免職と降格減給にする強硬措置に出たものの、地位確認訴訟を起こされ、1、2審とも全面敗訴、今年4月には
 とうとう最高裁で上告を棄却された。神社界の「森友学園事件」とも言われた典型的な土地転がしだ。神社の品格を損なう恥をさらし、さぞしおらしくなっているかというと、事態はまったく異なる。

・総長の任期は3年。田中総長は6月3日が期限だった。神社本庁では権威を象徴する「統理」職が総長を指名する決まりだ。このため5月末の臨時役員会で鷹司(たかつかさ)尚武・統理は旭川神社の
 宮司を新総長に指名し、「二度と不祥事を犯すことがないよう運営に順法性、透明性、公正性を回復させる責任を負う」と訴えた。
 だが、田中総長の影響下にある事務局は「指名は多数決で」と手続きに異を唱え、6月4日以降も現執行部が続いていると全国に通知している。統理への反乱だ。
  裁判で田中総長に並ぶ実力者とみなされた神政連の打田会長も今月が任期満了だった。やはり批判を受けていたが、6月14日に選考委員20人による選挙があり、11対9の小差で3選を果たした。
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 古賀氏が言うまでもなく「神社」「鳥居」は、日本列島に仏教が伝来する以前から根づく土着的アミニズム(自然崇拝)ゆえ、仏教以上に日常生活での浸透度は高い。高いだけに、神道を国家運営に
結び付けた原始天皇家以来の統治システムは、第二次大戦後の昭和天皇退位を免れた幸運のお陰で、解体されずに今まで続いている。国民は、此の目線で神道&天皇制を捉えなくては間違えてしまう。

歴史に<if Story>は無いのだが、仮にマッカーサー元帥が退位させていたら、昭和元号は20(1945)年で終わり、日本は全く違う新生国家の歩みを進めていた、それは誰も疑いようがない。
天皇制そのものまでマッカーサーが根絶しようと考えていたか?それは史料から否定されるであろうが、昭和天皇に退位をもって「戦争責任」をとらせた事実があったなら、国民の意識も全く異なり、
いま結託している≪神社本庁・神道政治連盟・神政連国会議員懇談会≫等の活動は恐らくあり得ない
・・「もう過ぎてしまった事だから」と諦めるのか?「いや、今からでも此の風土は変えねば」と思うか?
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 ≪ 今 朝 の つ ぶ や き ≫  「社会の価値観判断を指し示すのは司法」ではなく、民意を反映しているから(?)常に国会なのか?

2022-06-21 07:10:44 | トーク・ネットTalk Net
 今朝の標題がいわんとする事は何なのか? それは二つの報道:『離婚後の親権帰属をめぐる論議(法務省)』及び『同性での婚姻届け不受理の合憲判断(最高裁)』に触発されたものだ。
わたしが此の2件を問題視する理由は?・・・まず前者から。

★<離婚後の親権帰属は離婚時の両者の合意で>という現在の民法が男女の力関係を基礎にするため「法による両性の平等な人権保障」を無視している点だ。ここが諸外国との致命的な遅れだ。
加えて<元父親側の理不尽な要求や暴力から元母親を守る>為のという理由付けでの「親権分担」は、裏返せば<理不尽な要求や暴力>が無いケースでは平等な親権分担が認められない可能性を孕む。未だ法務省内での検討段階と断っているが、報道によれば、両性間の公平平等な分担ではない現状維持を主張する声もある、とのこと。

 【一方で、女性の社会進出や男性の育児参加が進み、「離婚して子との関わりを絶ち、親の役割を放棄するのは無責任だ」との声があり、離婚後の親権の奪い合いや他方の親の同意を得ずに
  子と家を出る「子の連れ去り」も頻発している。国際的には、離婚後の共同親権が主流となっている】・・此の現実に潜む日本社会の問題とは何か?
 ⇒ ①「離婚して子との関わりを絶ち、親の役割を放棄するのは無責任だ」との声
    ・・これぞ「イエ意識」価値観に立つ浅はかな捉え方そのもであり、法規制を伴う共同親権であればこそ<親の役割>を離婚後に放棄することは防げるのだ。
   ② 離婚後の親権の奪い合いや他方の親の同意を得ずに子と家を出る「子の連れ去り」・・・これは共同親権が法制化された諸国では刑事犯罪とされるので発生し難い。
     蛇足に成るが、民法規定に此の刑事罰を伴わせる、ここを日本では何故か忌避するため、人権保護に関わる民法が曖昧にならざるを得ないのである。


★☆<同性での婚姻届け不受理>が違憲ではない、との根拠にされたのは「両性の合意のもとに婚姻」という憲法の規定であろう。だが、日本国憲法が制定発布された1946年当時、
  日本は無論、世界中どこでも”LGBT”が社会的に認知されてなかった。75年を経過したいま、社会の方が変化したのであり、これこそ憲法の規定が現実と齟齬をきたしている好例なのだ。

  LGBTそのものを価値観として抹殺するならば、その立場は「思想の自由」の否定であり、憲法の基本原則の否定だから存在を許されない筈だ。
   己の生理的好き嫌いと遵守すべき基本的価値は峻別せねばならない。憲法を改正せよと迫る人は此処を敢えて無視し、イエ意識を振りかざして反対しているのが現実ではないか?

何度も言ってきたが、日本国憲法に改正が必要なエリアは国防安保ではなく、このような社会変化との齟齬、或は明治以来の統治機構が秘める時代ニーズとの乖離を正す視点からの修正である。
それは国会の役割だが、それを気づかせ修正を促すのは司法の役割であり、司法が違憲判断から逃げていてはいつまでたっても現実との乖離を消す事はできない。
 今は国会が全能であり、第三者が強制力を行使する仕組みが無い、ここが日本の代議制デモクラシーが抱く最大の弱点だ。選挙制度が恣意的に作られるだけに<民意が全能>は危ないのだ。
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