ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

モリカケなんてクソ喰らえ

2018-05-22 11:54:11 | 日記
きょうの朝日新聞は、一面トップで次の記事を載せていた。

学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、2015年2月に
学園の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会した、と学園側から報告を受
けたとする内容を、愛媛県職員が文書に記録していたことがわかった。加計
氏が学部新設を目指すことを説明し、首相が「新しい獣医大学の考えはいい
ね」と応じたとの報告内容も記されている。愛媛県は21日、この文書を含
む関連の文書計27枚を参院予算委員会に提出した。

いわゆるモリカケ案件である。この種のネタが朝日は好きなんだなあ(笑)
と皮肉の一つも言いたくなるが、これは笑い事ではない。国家の運営に関す
る重大な問題であるからには、報道機関はこれを無視するわけにはいかない。
無視すればかえって「何かあるのでは?」と、要らぬ疑念を招くだろう。取
りあげるとなれば、その重大さからいって、優先順位も自ずと決まり、一面
トップ扱いということになる。それは成り行き上、避けられないことなのだ。
それは解る。天邪鬼の私にもそれは解る。

にもかかわらず、私が問題だと思うのは、マンネリ感すらただようこの案件
が、一面のほとんどを占め、その結果、議論すべき他の重要な問題が、紙面
の片隅に追いやられてしまうことである。先日の本ブログで、私は大学教育
の嘆かわしい現状を取りあげ、「モリカケ問題や、北朝鮮問題に現(うつ
つ)を抜かしている場合ではない」と書いた。

大学教育の問題以上に重要な、検討すべき案件は他にいくらでもある。たと
えばきょうの東京新聞は、《医療介護の将来 支える人がいなくなる》と題
する社説をかかげ、次のように訴えている。

人口減少社会の到来は避けられない。二〇四〇年には高齢者数がピークに達
し、医療と介護を支える人材不足が深刻化する。あまり時間がない。長期的
な社会保障の姿の検討を始めるべきだ。

毎日新聞も、《2040年度の社会保障費試算 議論封印の遅れ取り戻せ》
と題する社説をかかげ、次のように論じている。

危機が迫っているのに議論することを安倍政権は封印してきた。その危機の
深刻さを改めて見せつけたのが、政府が公表した2040年度の社会保障給
付費の試算である。

検討すべき重要な問題に、目をつぶる。その咎は、だが、与党だけのもので
はないのではないか。モリカケ問題に拘泥するあまり、他の重要案件の審議
がおろそかになるとしたら・・・。そこに問題の根源があるとしたら・・・。この
嘆かわしい現状を作り出した責任は、独裁化した安倍自民党にあるのか、そ
れとも攻め手を欠き、手を拱くばかりの万年野党にあるのだろうか。もっと
言えば、ジャーナリズムや、我々有権者にも責任の一端はあるのではないだ
ろうか。

リタイア・ブロガーのジジイがこんなことを言っても、どうしようもないの
だけれど。
コメント
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