ゆこちんのトランペット

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Bach New York #7について

2009年10月06日 16時07分18秒 | 音楽&トランペット&レッスン
何度も書いてると思うんだけど、私の今の相棒はバックのニューヨーク7というトランペット。

と言っても、本当にニューヨークバックなのではなくて、バックが2005年に2005台作ってみたという、限定モデルで、見た目が鬼のように成金チック!


これ、ウチで前に撮った私の楽器の写真  
かなりギラギラしてる…

よく、わざとパーツ替えたんですか?とか聞かれるけどそんなわけない!
私が自分でこんなのにするわけなーし!

実は、私が使ってる楽器は、ずっと通っていた楽器製作所(外から見たら100%民家!)に、楽器の修理に行った時、YAMAHAの8310Zとともにたたずんでいて、

私「これな~によ?」

「あー、これ!ボビーシューは即お仕事OK!こっちのバックもいい楽器だよ!」

私「まじで?!…ほんとにいい?じゃー、2本買う!お金下ろしてくるわ~!」


…という、恐ろしい衝動買いによって、我が家の子になった1本なのでした。

ちなみにこの楽器屋さんの「いい楽器」というのは、一般論ではなく(「バックはいいですよ~」とかではなくて)、この1台が良いものかどうかという議論で教えてくれるので、そういうお勧めの1台に出会ったときは逃すまじ!と私は思っているのだった!!!!


マウスピースなども、そういう調子で結構買ったし、今思うと信じられないくらい楽器の調整も本当にしょっちゅうやってもらってたな~。


ちなみにこの楽器屋さんの「いい楽器」には1つだけものすごく大きな難点がある!

「いい楽器」=「自分にとって吹きやすい楽器」とは限らないこと。

本当にいい楽器となると、私ごときのへなチョロリンでは全く太刀打ちできないことがある。

バイオリンの仲間に聞くと、ストラディバリウスはそりゃー泣く子も黙る名器だけれど、誰が弾いてもいい音がするものではないそうだ。
弾き手の実力や弓がストラディバリウスのレベルに達してなければ、かえって鳴らしずらく、安い楽器の方がいい音に聞こえることもあるそうな。

名器は人を選ぶらしい。

というご多分に洩れず、私も「いい楽器」に随分悩まされた。
子供が使ってる楽器などは、本当に吹きやすい。私って天才?!とか勘違いする!
それが、なぜか自分の楽器をさかしきれずウォォォォーーーーーと七転八倒することになるのだ。


おっと、前置きが長くなってきたので、この続きはまた気が向いたときにするとして…


ニューヨーク7


単純に私の感じてることを書いてみる。


一般的に「抵抗がある」とか「ない」とか言うけれど、まずこの楽器で思うのは、そういう概念がいまいちピンとこない。私だって、他の楽器に抵抗があるとかないとかくらい分かるけど、この楽器は何とも言えない。

バックのサウンドを持ってはいるけれど、いわゆる豊かな倍音で売っている現在のバックとは吹き手にとってかなり違って感じる。

倍音自体はもちろん出ているけれど、ややニューヨークバックに近い黄色い音(抽象的でごめんちゃい!)がする。

パイプは全体的に一回り細い。

そして内側に入る管(チューニングスライドや抜き差し管のすり合わせ部分のオス側)はとても薄い。普通のバックと見比べると直径自体も一回り小さいけれど、厚さも半分くらいに見える。真鍮製。外側になる部分は銀メッキのようだけれど、洋白製ではないだろうか?ここが真鍮だったらもっといいのになぁ…というのは、私の勝手な妄想。

抜き差し管やピストンのキャップなど外れるところは全部金メッキ。

マウスパイプは昔の感じで長い。支柱は見ての通り1本しかない。
支柱は少ない方が、すっきりときれいな音色になるし、多い方が雑味が出る分遠くへ飛ぶ感じがする。1本はちょうど真ん中って感じ。

図太いズドンという感じの吹き心地を求める人にはあまり向いていないけれど、マイクなどを使いたい、きれいなサウンドを求める人にはいい楽器だと思う。

でも本当にいいエアで吹いているならば、楽器が負けてビレる、ということはない。
吹けば吹いただけ行けると思う。ただ、力ずくで力んでしまうと、全くクローズしてしまって、硬い音になる。

ストライクゾーンはあまり広くない感じ。

音程について…ひどいバラツキはないけれど、音程で聞かせるタイプの人は2番管がちょっと長いので、導音が下がることが多くてイラつくと思う。それ以外にはあまり問題はない。

今はカンスタルのBNY3に24番のバックボアを付けて吹いている。
その前は、特注したゴールドのバック7Cを使っていたんだけど、恐ろしく線が細くなってしまい、全く楽器の良さが出せず、鳴らそうとするあまり力んで大変だった。こう考えると抵抗があるのかもしれないけれど、ポイントが逸れるといきなり抵抗がなくなりすっぽ抜けるところをみると、金属の重さによる抵抗ではなくて、作りの問題だと思う。
金属の重さ(金属の質)による抵抗だと、吹きやすいんだよな~。もちろん楽器の形を少し変えてもらうだけでも抵抗値は大きく変わる。吹き心地もかなり変化する。

こう考えると、楽器はぶつけたりするとかなり変わるから初心者の方は要注意!

う~ん…たくさん欲しい楽器はあるんだけれど、
考えれば考えるほど、この楽器を倒してから行け!みたいな気持ちも同時に湧いてくる。

あー、コンステレーションのナイス中古ありませんか~?!

CONNを美味しく吹きつつ、ニューヨーク7を吹きこなせるくらいうまくなりたいっ!!!


よーし、それには練習だ!
6時から仕事だから、これからリップスラーやりまくります!
コメント (5)
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