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Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

夢の中で<白い服>

2013-10-12 01:00:00 | 雪3年2部(密会~再会)
あの告白から数時間後。

雪は魂の抜けたような状態で一人部屋で座っていた。



布団に足を投げ出し、クローゼット兼物入れにもたれかかりながら、未だ整理のつかない頭を抱えて。

私さっき告白されたんだよね?まさかまさかと思ってたけど、本当に告白されるなんて‥!



脳裏には、先ほどの場面が何度もフラッシュバックしている。

握られた手、見つめられた瞳、静かに言葉を紡ぐ声。



でも雪はそんなことに思いを馳せる余裕も無かった。

でもなんでこのタイミング?あまりにも急すぎない?しかもついうっかりOKしちゃって‥



これで本当に良かったのだろうか‥。

雪は自分が下した判断に自信が持てないでいた。色々引っかかる点がありすぎる。

それにしても何で私と付き合おうなんて思ったんだろう?私のどこが気に入ったんだ?



手をこまねいてちょっと考えてみるが、そういうことは一言も言ってなかったことに思い当たり、悶々としてきた。

告白の理由は語られず、単に付き合おうとしか言われていない。

てか、好きとも言われてないじゃん!私のこと本気で好きなんだろうか‥



もしかしてカン違いをしているんだろうかとも思ったが、冷静に考えてみよう。

好きでもないのに付き合おうなんて言うわけないじゃないか。しかも先輩は今年に入って色々良くしてくれている‥。


しかし雪の悶々七変化がその真相に頭を悩ませる。

いや、でもそう思ったキッカケは何なんだろう? 

お互いゆっくり情を深めていったわけでもないのに、今年になって急に良くしてくれるようになったじゃん?

なんなの?!一体どうして?!モヤモヤする、モヤモヤするよーーーー!!




考えれば考えるほど、大それた決断をしてしまったんじゃないかという思いが胸を掠める。

無かったことになんて出来ないよね‥



ふと浮かんで来た考えに、雪は自分で自分を叱った。

「私ったら何考えてんの?!無礼にもほどがあるでしょ!バカー!!

てかどうして私はOKなんてしちゃったんだよー!しかも手まで握って!!」




布団の上でジタバタしながら、雪は告白をうっかり受け入れてしまったことを悔いていた。

するとピロリン、と携帯が鳴り、雪はダッシュでそれを取る。先輩からのメールだ。

無事着いたかな?俺は今着いたとこ^^

今日は仕事に買い出しにご苦労さんだったな。おやすみ




雪は文面の最後のフレーズを、心の中で反復した。

”おやすみ”



なんだか心の中がこそばゆくなって、雪は頬を赤く染めた。

‥今までメールのやり取りはよくあったけど‥こういうのは初めてだ



ようやくじわじわと付き合い始めた実感が湧いてきて、雪は一人顔を上げた。

私本当に付き合うのか‥。先輩と‥



脳内に妄想が広がっていく‥。


ここからはYukkanenセレクトのBGMつきでお楽しみ下さい










先輩が自分に向かって手を伸ばす。辺りはバラ色に染まっている。





付き合ったらどんなことをするんだろう?  どうなるんだろう?





先輩の甘い視線が、伏せられた長い睫毛の影を落としながら、雪に注がれる。





花びら舞う暖かな空気の中で、二人は目を合わせるのだ。



そしてどちらからともなく繋がれる手。





そう、二人は恋人同士になるのだ。


様々な妄想が膨らんでいく。


アハハ‥ ウフフ‥




キレイね‥ 君の方がキレイだよ‥(妄想です)




「心の準備をして下さい」 「先輩には内緒にして下さい、先生‥!」



(どうやら雪が不治の病を宣告されたという設定らしい)


そして最後の晩餐‥




「息子と別れてちょうだい!」 お母様‥!



まだ見ぬ姑との確執‥


そして全てを捨てて愛に生きる二人


明日は明日の風が吹く‥!




~Fin~


‥‥‥???



何かがおかしい‥。途中から変な妄想ばかり広がってしまった。

そして何か忘れているような気がする。雪は心を掴んでいる原因に思いを馳せた。


あ‥恵!!



雪は恵のことを思い出して顔が青くなった。

彼女になんて言おう、萌菜には、聡美と太一には‥



しかしあいにく恵はヨーロッパへ旅行中だ。

萌菜はきっと呆れるだろうし、聡美と太一はおもしろおかしくからかってくるに決まっている‥。


雪の心の中は、先ほどのバラ色から一気に灰色へとその色彩を落とした。

脳裏に暗くよどんだ空気の中から、こちらを見ている同学科の皆が浮かんだ。



大学が始まったら嫌でも皆にバレることになるだろう。そしたら何て言われるか‥

青田と赤山付き合ってるらしーよ。 え?!マジで?!ありえないんだけど!

あれが経営学科の青田の彼女だと。 誰?あの子 何かの間違いじゃね?




違う違うって言っといて結局付き合ってんのかよ‥

いつまで続くことやら? しーっ!


悪夢のような妄想に、雪は思わず床に手を付き項垂れた。

こういうことが起こるかもしれないって、すっかり忘れてた‥。私、耐えられるの‥?





するといきなり、声が聞こえた。


ねぇ、雪ちゃん




雪は、いつの間にか白くぼんやりとした部屋にいて、気がつけば目の前に彼が居た。


言っただろう?




彼は裸足で、穏やかな空気を纏いながら彼女に近付く。


雪ちゃん‥




雪の方へ手を伸ばすと、人差し指で彼女の額をトントンと小突いた。


考えすぎじゃない?




その空間の中の彼は白い服を着ていて、雪にそっと微笑みかけた。


甘い声と眼差しで、雪をいざなう。


もうそこまでにして、おやすみ






おやすみ‥






!!




雪は、パチっと目を開けた。

一瞬何が起こったのか分からなかったが、気がつくと布団の上で大の字になっていた。



時計を見るともうすでに朝になっており、よだれを垂らしながら雪は布団から起き上がった。

夢だったようだ。

なんという夢だろう。

雪は現実なのか夢の間なのか分からないまま、適当に身支度をして家を出た。

すると隣の部屋から秀紀が出て来て、雪の昨夜の一人大騒ぎに対して苦情を言った。



が、それどころじゃないと言わんばかりの雪の眼差しに、思わず秀紀は口を噤んだ‥。



そのまま部屋へ引っ込んでいく秀紀の横で、雪はカバンの中を探った。携帯が鳴ったのだ。

よく眠れた?今日は雨が降るみたいだから、傘忘れずにな



先輩からのメールだった。

こんな内容のメールは、昨日までなら絶対届かなかった。

夢じゃなかったんだ‥



まだ信じられない気分のまま、雪は家のドアを開け傘を取ってから、大学に向かったのだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<夢の中で<白い服>>でした。

雪の妄想、面白いですね~。

不治の病のくだりはなぜ日本語版で妊娠疑惑に変えられていたんだろう‥。不思議です。



次回は<恋人一日目>です。

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密会

2013-10-11 01:00:00 | 雪3年2部(密会~再会)
雪と淳が新たな関係を築き始めようとしている頃、

とある二人が居酒屋にてサシで飲んでいた。



焼酎を煽りながら、並べられた料理の数々を見て柳瀬健太が言った。

「おいおい横山、お前最近気前良すぎるんじゃねーか? 悪ぃなぁ」



テーブルに並べられた酒と料理全部、横山の奢りなのだ。向かいに座る横山は、いいんですと言って笑って見せた。

「周りの奴らに迷惑掛けたのもあるし、

健太先輩にも黙って休学しちゃって申し訳ないと思ってのことっスから‥」




そうへりくだって言う横山に、健太は去年のことを言及した。

一年前と少し前の球技大会のことだ。



横山と太一の大立ち回りのせいで、ぶち壊しになったあの球技大会。

あれが直接的な原因となって、横山は去年一年間休学することになったのであった。



「復学したらあの球技大会の件で、また何かと言われるだろうな」



健太の言葉に、横山は決まり悪そうに頭を掻く。

そして申し訳無さそうな表情で、健太が今日自分に会ってくれたことへの礼を述べた。

「けど先輩が会ってくれて良かったッス。先輩にも無視されるんじゃないかって思ってたんスよ」



そう言った横山に、俺はそんな冷たいやつじゃないと、健太は胸を叩いて見せた。

横山は下を向き、ことごとく皆に無視されたと悲しそうに呟いた。

そして若干言いづらそうに口ごもりながら、あの男の名前を出した。

それは彼が健太に仕掛けたトラップだった。

「青田先輩も‥未だに根に持ってるのか連絡も取れないし‥」



健太は青田淳の名前が出たことで、思わず顰め面をした。

そして俯く横山に向かって、強い口調でこう言った。

「もう青田のことは忘れろ。あいつはお前が思ってるようなヤツじゃねーんだよ!」



今みたいにフォローが必要な時に連絡も取れず、しかも度々人を無視しやがると健太は不満そうに言った。

後から後から、青田淳に対する不信が口をついて出た。

横山はそんな健太を、観察するような目つきで眺めた。



健太は話を続ける。

「赤山にデレデレしてるかと思えばその友達にもちょっかい出しやがって!

皆それも知らずにほいほい騙されてやがるんだぜ?もどかしいったらないぜ!

けど赤山も青田に似て性格が悪いのなんのって!この前のグルワの時に俺がどれだけ無視されたか‥。

先輩に対して怒鳴り散らしたりするんだぜ?」




ペラペラと、健太は二人への不満を口にした。酒を勢い良く飲み干し、その無礼を憂いてもう一本焼酎を追加した。

横山がニヤリと笑う。トラップは成功だ。

「そうだったんスね~」



健太は皆が青田の見た目に騙されていることを嘆いた。近頃の奴らはどうかしてる、そう言ってまた酒を煽った。









そう言やぁ、と健太が口を開いたのは赤山雪についてのことだった。

「お前休学前、あいつにしつこく付きまとってたらしいな?迷惑だって俺らに文句言いに来てたぞ?」



横山はそれを聞いて眉を寄せ、健太に向かって身を乗り出した。

「先輩、赤山の奴マジで酷すぎると思いません?!

オレはマジで心からあいつのことが好きだったんスよ?」




横山は去年の夏休み、雪への好意から告白をしたり高価なプレゼントをしたりと、甲斐甲斐しく尽くした旨を健太に話した。

しかし赤山雪はそのプレゼントの数々はちゃっかりもらっておいて、実は他に男が居たと横山は告白した。

「赤山が?おいおいあいつに限ってそんなはず‥」



当然健太は笑い飛ばそうとした。今まで男っ気ゼロだった雪に限って、そんなはずあるわけないと。

しかし横山は神妙な顔で言葉を続けた。

「この目でハッキリ見たんスよ、福井とのデート現場を」



横山の脳裏には、去年二人が仲良くハンバーガーショップでデートをしていた場面が浮かんだ。



自分と付き合っている(と彼は思っている)最中にそんな真似をされたことに、横山は煮えたぎる思いをしていたのだ。

元々福井太一を嫌悪していたため、その憎しみは尚の事燃え滾った。



しかし健太はその横山の発言をあまり信じられないでいた。

なぜなら太一はどちらかというと伊吹聡美の方に好意を寄せているのが見て取れたし、

三人でいつもつるんでいる姿はどう見ても、ただの仲の良い友人という風にしか見えなかったからだ。

健太が懐疑的な表情をする。



そんな健太に対して、横山は分かってないと言わんばかりに自分の意見を主張した。

あのハンバーガーショップでのデート現場目撃の後、夜道で雪をなじった際、太一から凄まれたことも話題に出した。



球技大会の時は伊吹聡美に手を出すなと言われ、夜道では雪に何するんだと凄まれたことを見て、

横山は太一が二人を脇にはべらせたいがために、いつも女とつるんでいるのだと主張した。

「人気をモノにしようとして球技大会の時だって先輩を殴るし、正直オレは被害者っすよ」



憎しみの対象が、雪から太一へとシフトする。

あの球技大会での太一の振る舞いについて立腹を口にする横山に、健太は頷いて見せた。

「まぁ‥確かに皆が見てる前で手から出るのは良くなかったな。ましてや先輩を相手に‥」



でしょでしょ?!と横山は憤慨しながら相槌を打つ。

健太も横山も、愚痴を肴に酒がすすんでいく。








すっかり料理も空になる頃、健太は大分酔っ払っていたが、横山は酒を意識的にセーブしていた。

そして健太は横山が休学していた間に、青田淳へ感じた不満を再び口に出し始めたので、横山は続きを促した。



健太が話し始める。

「それがよぉ、青田の野郎今学期になって急に赤山と一緒の授業聴いたり飯食ったりってモーションかけまくっててよー。

去年は平井和美、今年は赤山とその友達まで‥。しかしその友達ってのも、明らかに俺が気になってるってこと知っておきながらだぜ?」




ヒドイッスね、と相槌を打つ横山に、健太はため息を吐きながら「青田がそんな奴だったとは俺も知らなかった」と落胆を見せた。

横山は憂いを帯びた表情で、まったくこの世の中には信じられない人ばかりだと哀しげに言った。

青田先輩がそんな人だということも知らずに、いつもやられてばかりだったと。



そんな横山を見て、健太はアドバイスするように力強く言った。

「これからはお前ももっと利口に生きなくちゃダメだぞ!俺みたいに目ざとくな!」



そう言った健太に対して、横山は大仰に褒めちぎった。

さすが先輩だ、年長者だと崇めるような態度の横山に、健太は見事乗せられ嬉しそうに照れ笑いした。



しかし次の瞬間横山は、哀しげに目を伏せ口を開いた。

「でも‥正直復学したところで誰も相手にしてくれないんじゃないかって心配で‥」



そんな横山に、健太は「心配すんな!」と強く言葉を掛けた。

「俺を信じろ!二学期はお前のことガンガン後押ししてやっからよぉ!」



ほろ酔い気分の健太は胸を張り、俺を頼れと気持ちよさそうに言った。



トラップは見事成功、横山は帰りの道すがらも、笑いが止まらなかった。



そしてヤレヤレというように頭を振りながら、バカにしたような独り言を口に出した。

「あ~ 単純すぎんだろ~~?」



青田淳がしていたように、横山翔も柳瀬健太を手のひらで転がすことを試み、成功した夜だった。

横山は一人口笛を吹きながら、夜の街へ消えていった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<密会>でした。

特記すべきこと‥特にありません!笑

次回は<夢の中で<白い服>>です。

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