「どうして怖い」10月3日
『日中韓子ども童話交流2024 水を得た仲間と 紡ぐ物語』という見出しの記事が掲載されました。『日本、中国、韓国の小学生約100人が絵本作りなどを通して交流する』イベントについて報じる記事です。
その中に、おやっ、と思わせられる記述がありました。参加した子どもの感想文中の記述です。『以前は、「外国はこわい」と思っていたのに、「いつか中国や韓国にぜひ行ってみたい」と考えるようになりました」』。小6男児が書いたものです。
どうして「外国」は怖いと思うようになったのでしょうか。「外国」とはどこの国なのでしょうか。今回のイベントを通して印象が変わったのですから、中韓について怖いと感じていたと考えるのが妥当だと思われます。
小学校で外国について学ぶのは、6年生の2学期以降ですから、学校で得た知識が基になっているのではなさそうです。ネットやテレビ、新聞からの情報が要因なのかもしれません。しかし、テレビのニュースや新聞記事で、中韓は恐ろしい国というイメージ形成につながるようなものは多くはありません。確かに、嫌韓、反中的な動きを報じるものはありますが、多くはバランスを取るために異なる立場からの見解も掲載する形になっているはずです。
となると、ネットなのでしょうか。何でもなんでもネットは悪いという見方はしたくありませんが、そこでの情報は玉石混交であることは事実だと思われます。そして、「悪」を強調する内容の方が印象に残りやすいのも事実です。近年は、フェイクニュースも溢れています。
私は今まで、子供とネット問題というと、SNSでつながった大人からの性被害、ゲームでの法外な課金問題、などを連想していました。あるいは、SNS上でのいじめや仲間外れ、非難中傷なども、緊急な課題として認識していました。しかし、ネット空間に流れる情報が、差別や偏見につながる誤った認識を植えてけてしまうということについての危機意識はほとんどありませんでした。
ネットからの誤情報、フェイクニュース、意図的な誘導、そうしたものが子供の社会観、歴史観などにどのような影響を与えているか、大規模な調査が必要なのではないでしょうか。
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