今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

神戸市で「イノシシ条例」交付

2008-05-01 | 歴史
2002(平成14)年の今日(5月1日)神戸市で「イノシシ条例」が交付された。
「イノシシ条例」は、正しくは「神戸市いのししの出没及びいのししからの危害の防止に関する条例」といい、2002(平成14)年5月1日から施行されている。
 庭を荒らされる、 ゴミを散らかされるといった生活環境への被害や、人が噛み付かれたり、イノシシが原因で交通事故が起こるなど、イノシシ問題は、地域の住民の方にとって重大な問題となっている。
 そのため、神戸市では、2001(平成13)年6月より学識経験者や被害地域の市民代表の方などからなる 「神戸市イノシシ問題検討会」を設置し、この問題について検討。 2001(平成13)年12月には、検討結果がまとめられ、「提言書」として市長あて提出された。
 その提言書の内容に沿って、イノシシへの餌やりの禁止などを盛り込んだ「イノシシ条例」(案)を市議会に提出した結果、2002(平成14)年3月28日に可決され条例として成立した〔以下参考に記載のイノシシ条例(神戸市HP)より〕。
2005(平成16)年6月に、西宮市甲山町にある兵庫県立都市公園・甲山森林公園へ行ったときのことを思い出した。甲山森林公園は、六甲山の東、甲山(標高309.4メートル)の大部分とその山麓に広がる森林公園で、明治100年・兵庫100年の栄光を讃えてつくられた記念公園で、1984(昭和59)年10月「兵庫森林浴50選」に、1989(平成元)年7月「日本の都市公園百選」に、そして1999(平成11)年7月には「阪神・淡路百名所」にそれぞれ選定されてるところだが、知ってはいても近くて遠いという言葉ではないがなかなか行く機会が無かったが、行ってみると本当にいいところである。公園内で、昼になり、持ってきた弁当を休憩所で食べていると、突然、自然の大きなイノシシが2頭出現した。うち、大きい方の一頭が私達のいる目の前まで近づいて来る。そして特に吠えるわけでもなく、暫く、私たちの方を見ていたが、直ぐに、2頭連れ添って山の方へ去って行った。そのあと、同公園の管理人と思われる人達が猪の去っていった方へ車で追いかけていった。誰かからイノシシが出たことの連絡があったのだろう。その後は、どうなったか知らない。公園内にはあちこちに「イノシシがでるので注意」の立て札が立ててあったが、まさか、目と鼻の先に大きなイノシシが2頭も出てくるなんて思わなかった。多分つがいのイノシシであったのだろう。私達に向かって何も吠える訳でもなく、ただ暫くじっと見つめていただけですぐに悠然と立ち去ったのだが、なにか、よく見ると実に人懐っこく、可愛い顔をしているので、餌を与えたりする人も多くいるのだろう。
イノシシ(猪)は、野生下での寿命は長くて10年だそうであり、一年半で性成熟に達するそうだ。幼少期にはシマウリ(以下参考に記載の「シマウリ(縞瓜)」参照)に似た縞模様の体毛が体に沿って縦に生えており、成体よりも薄く黄褐色をしている。イノシシの幼少期は天敵が多く、この縞模様は春の木漏れ日の下では保護色を成すそうだ。その姿かたちからウリ坊(ウリン坊とも言う)・うりんこ・うりっことも呼ばれ、この縞模様は授乳期を過ぎた生後約4か月程度で消える。
生息域は低山帯から平地にかけての雑草が繁茂する森林~草原に生息し、水場が近い場所を好み、食性は基本的に山林に生えている植物の地下茎、果実、タケノコなどを食べる草食に非常に偏った雑食性である。動物質は季節の変化に応じて昆虫類、ミミズ、サワガニ、ヘビなどを食べるが、最近は、食味が良く簡単に手に入れられる農作物を求めて人家近辺にも出没することが多くなっている。
神戸の街にイノシシが現れだしたのは1970代初めで、六甲山系の山すそを切り開いた団地の周辺に出現しだした。六甲山は、、明治時代以降に外国人居留地の欧米人によって開発されたハイリゾートに始まり、昔から登山(1874年に六甲山で日本最初の近代登山が外国人パーティにより行われた)やハイキングのための山道の整備がされ、今では年間460万人ほど(平成14年)の観光客で賑わっている。
瀬戸内海国立公園の区域に指定されている六甲山は、もともと禁猟区で天敵もいない上、これら登山者の弁当のおすそ分けや置き去りの残飯が餌になり、餌付けで人に馴れたイノシシが、山を下り人の住むところへ降りてくるようになった。イノシシは古くから狩猟の対象とされてきた動物の一つで、そのせいかもとは非常に神経質で警戒心の強い臆病(おくびょう)な動物 で、普段より見慣れないものなどを見かけると、それをできるだけ避けようとする習性がある動物なのだが、結局、人がイノシシに餌をやって招き寄せ、イノシシも人に食べ物をもらう癖がついてしまったということだろう。そのようなことから六甲山では他の地域のイノシシのように人を恐れなくなった。だから、私達が甲山森林公園へ行った時でも、餌を貰おうと思って近づいてきたが私達が、餌をやらなかったので、諦めて引き揚げたのだろう。又、人が餌をやること以外に、市が20年ほど前、家庭ごみを集めるために、街角に置いていた鉄製コンテナを、「通行の邪魔」という住民の声が理由で廃止。結果的に、野ざらしになったごみ集積場が、野生獣の餌場に変わったことも結果的に餌付けと同じことになったようだ。
そのようなことから、イノシシの数も増え、そして、市内のイノシシ被害(畑などへの被害のほか噛み付いたりして人間に危害を加える人的被害も)も多発するようになり、これらに対処するため、平成14年5月より「イノシシ条例を施行し、餌付け禁止やゴミ出しマナーの徹底について取り組んできたが、一部の住民などが餌付けを行うなどの原因により、依然としてイノシシが市街地に出没しているようだ。 そこで、条例に規定のある「規制区域」を指定し、区域内での啓発や捕獲をさらに強化し、被害の軽減に努める。 「規制区域」( ①東灘区・灘区の山手幹線以北の区域 ②東灘区・灘区内にある河川、河川敷及び隣接する道路)に指定することで、この区域内でイノシシに食物を与えることや、イノシシの食物となる可能性のある廃棄物を捨てることができなくなり、違反者は指導・勧告を受けることがある。ただ、他県では違反者に罰金を科しているところもあるようだが 神戸市の条例には罰則はない。

デカンショデカンショで半年暮らす アヨイヨイ 
 あとの半年ねて暮らす ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ 
丹波篠山山家の猿が アヨイヨイ 
 花のお江戸で芝居する ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ 
酒は飲め飲め茶釜でわかせ アヨイヨイ
 お神酒あがらぬ神はなし ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ 
灘のお酒はどなたが造る アヨイヨイ
 おらが自慢の丹波杜氏 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
雪がちらちら丹波の宿に アヨイヨイ
 猪がとびこむ牡丹鍋 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
丹波篠山鳳鳴の塾で アヨイヨイ
 文武きたえし美少年 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
ぼたん鍋で有名な、兵庫県の篠山市丹波地方を中心に盆踊り歌として歌われる民謡のデカンショ節である。
牡丹鍋とは、猪肉を薄切りにし、牡丹の花に似せて皿の上に盛りつける事に因んでいる。肉はもともと野生の猪を使っていたが、独特の臭みを敬遠する者も多いため、この頃はイノシシとブタを交配した臭みの少ないイノブタを敢えて用いる店も多い。私も、何度か野生のイノシシの肉を食べたこともあるが、肉は硬いし、臭いのないイノブタの方が好きだ。丹波で食べた時、旅館の女将も同じようなことを言っていた。ニホンイノシシの増加傾向の原因として、畜産用に飼われていたイノブタが飼育中に逃亡し、野生のイノシシと交配し、ブタの多産性質を広めているという説もあるようだ。
しかし、人間の都合で、減ったといっては増やされ、増えて人に被害が出来たから減らさなくてはいけないなどと、言われたのでは、動物にとって人間は本当に迷惑な動物だろうね~。
(画像は、2005年6月6日、兵庫県立戸都市公園・甲山森林公園にて。休憩所に、自然の猪が2頭出現。うち、一頭が近くまで来る。)
参考:
イノシシ条例(神戸市HP)
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/27/nousei/inoshishi/index.html
イノシシ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%82%B7
神戸市への提言書(平成13年6月18日)
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/27/nousei/inoshishi/teigen.htm
神戸新聞連載第1回 トップに戻る 何故、六甲のイノシシは逃げないのか
http://homepage2.nifty.com/hirouchi/kobe1.htm
甲山森林公園
http://www.hyogo-park.or.jp/kabutoyama/
甲山の自然
http://kabutoyama.fc2web.com/index.html
甲山 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E5%B1%B1
日本の都市公園100選 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%85%AC%E5%9C%92100%E9%81%B8
阪神・淡路 百名所 ~テーマ別検索~
http://www.hyogo-tourism.jp/100sen/theme/index.html
シマウリ(縞瓜)
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/sima-uri.html
[PDF] 竹内ゼミ版神戸大学環境報告書
http://www2.kobe-u.ac.jp/~kt/pdf/boar.pdf
猪変(中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ihen/t030529.html
鳥獣保護区 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E7%8D%A3%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E5%8C%BA
六甲有馬観光特区
http://www.heri.or.jp/hyokei/hyokei83/83rokko.htm
[PDF] 構造改革特別区域計画
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031222/043.pdf
猪変(中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ihen/t030529.html
デカンショ祭 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E7%A5%AD

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4 コメント

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Unknown (Linda)
2008-05-05 08:14:11
よーさん、お早うさんです。
野生動物に餌を与えることは慎みたいですね。人間ってホンマに勝手な動物です。野生動物の餌場や住処を荒らしてばかりです。
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ペット (よーさん)
2008-05-05 09:51:59
Lindaさん、今はペットブームですが、昔から、人間と共に生活をしてきた犬や猫など以外にただ可愛いからと言ってへんな動物を飼わないようにしてほしいものですね。特に、外来種のものは、余り、日本へいれないようにしてほしいものです。
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仰るとおり (Linda)
2008-05-07 08:08:31
よーさん、お早うさんです。
仰るとおりです。しかし、テレビで金ぴかの首輪や腕輪をしている獣医師がそんな動物を飼っているのを見ることがあります。何か卑しさを感じます。
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お金 (よーさん)
2008-05-09 07:13:45
今の時代はどんな職業の人も職業への使命感や達成感を求めるのではなくただただ金儲けのためにやっている人が多くなりましたね。厭な世の中になりました。
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