今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

サイボーグ009の日

2009-07-19 | 記念日
日本記念日協会で今日の記念日を探すと、今日・7月19日の記念日に「サイボーグ009の日」 があった。
萬画家の石ノ森章太郎の代表作であり、ライフワークでもあり、今も多くのファンを獲得している「サイボーグ009」。この作品が「週刊・少年キング」で連載を開始した1964年の7月19日を記念して株式会社石森プロが制定した日だそうだ。
今年2009年は009が西暦に含まれる1000年に一度の年、また、「サイボーグ009」生誕45周年記念にあたる年であり、「サイボーグ009YEAR」としての数々の企画が行われているようだ。 何が行なわれているかは、以下参考の※1:「石森プロOficialWebsite」を見られると良い。なお、2009年1月1日から、新しいウエブサイト http://009ing.com がオープンしている。
冒頭に萬画家の石ノ森章太郎・・・とある。「マンガ」を漢字で書けば普通は「漫画」とするのだが、何故このような表記にしたかについて、石森プロOficialWebsiteには以下のように書かれていた。
「むかしは、”マンガ”は”漫画”と書いた。風刺、笑い、滑稽などの内容を持った絵、のことです。が、この30年程の間に、そのメディアとしての名称の意味が、大きく変化した。面白おかしいだけでなく、多様なテーマが表現可能になったからです。で、つまり、”漫画”は”マンガ”とせざるを得なくなり、さらには”劇画”、”コミック”と推移してきた訳です。しかし、これらの名称はそれぞれの一分野(ジャンル)を呼称するに過ぎず、長い間“日本語”による総称の必要性が言われてきた。そこで“萬画宣言”を提唱させて頂くのです。」・・と。この宣言をしたのは、1989(平成元)年のことだそうで、以降は自らの職業を”漫画家”ではなく”萬画家”と称していた。
石ノ森章太郎(本名:小野寺章太郎)は、1938年、宮城県に生まれ、1956(昭和31)年、高校卒業と同時に漫画家を目指し上京し5月にはトキワ荘に移り住んでいる。ここは、1952(昭和27)年から1982(昭和57)年にかけて存在した木造アパートであるが、当時の漫画雑誌出版社である「学童社」(次のマン画少年参照)が、自社の雑誌(『漫画少年』)で連載を持つ漫画家の多くを入居させ、それらの若手漫画家らが後に著名となったため、漫画家、漫画ファンにとっては聖地的な扱いをされていた場所である。この学童社の雑誌には、アマチュア投稿欄があり、石ノ森も高校在学中に『二級天使』(以下参考の※2:「珈琲文庫シリーズ13 二級天使」参照)の連載を開始し、すでに漫画家としてデビューしており、このころ既に漫画業界で「宮城県に天才がいる」と評判になっていたという。因みに、ここに最初(1953年初め)に入居したのが手塚治虫(手塚も学童社の編集者に勧められ入居)である。石ノ森は高校2年生の春、『鉄腕アトム』執筆中の手塚治虫に「シゴトヲテツダツテホシイ」との電報を受け、学校を休んで上京。中間テストを挟んで手塚のアシスタントを務める。このとき背景や脇役だけを描けば充分であったにもかかわらず、アトムやヒゲオヤジなどのメインキャラクターまですべてを手塚タッチで描いてみせたため、手塚も度肝を抜かれたという(Wikipedia)。
上京後、次々とヒット作を発表し、各出版社の漫画賞を数多く受賞。漫画および漫画家の新たな可能性を示す“萬画”宣言を発表した9年後の1998(平成10)年1月28日に没す(享年60歳)。没後の2007(平成19)年末には、500巻770作品におよぶ個人全集『石ノ森章太郎萬画大全集』(角川書店)が、一人の著者による最も多い漫画の出版の記録としてギネスブックに認定されているそうだ。『サイボーグ009』 は、『仮面ライダー』と並ぶ、石ノ森の代表的なSF漫画である。
『サイボーグ009』は、それぞれ特殊能力を持つ9人のサイボーグ戦士の活躍や日常を描く長・中・短編の作品群からなるが、完結編に当たるシリーズの完成前に作者が死去したため、作者自身による漫画作品は未完に終わっている。石ノ森自身この作品に対する思い入れは相当強く、仮面ライダーシリーズに関しては作画を他人に任せたことが多かったが、本作は雑誌掲載作品のほとんどを自分で描いたという。
石ノ森には、俳優の小野寺丈(長男)と石森プロ社長の小野寺章(次男)がいるが、 長男の丈が、石ノ森の遺した膨大な量の構想ノートをもとに、未完の大作『サイボーグ009』の完結編となる『2012 009 conclusion GOD'S WAR』を小説として2006(平成18)年12月に刊行している(以下参考の※3:「e-hon 本/サイボーグ009完結編 」参照)。
石ノ森のこれら満画がヒットしていた時代、私はもう、そのようなマンガを読んで楽しむような年代ではなかったので、正直、彼の漫画を読んだことは無いが、私の息子がまだ小さかったので、特撮テレビドラマの「仮面ライダーシリーズ」(1971年第1作)などは、子供が大好きだったので、一所にテレビをよく見た。悪の組織により肉体を改造(サイボーグ化)されてしまった改造人間である主人公が異形の姿(「仮面」はバッタをモチーフにしたデザイン)に変身し、バイクを駆って、悪の組織とその怪人と戦うといった物語であったが、テレビを見ては多くの子供たちが「へんし~ん」などと仮面ライダーの真似をして喜んでいた。
石ノ森の代表作の1つであるが、『サイボーグ009』、『仮面ライダー』などとはちょっと異なり、江戸時代の江戸を舞台に下っ引きの佐武と、あんま(按摩)を商む盲目の市が、コンビを組んで殺人事件の解決に挑むというミステリーの時代劇『佐武と市捕物控』は、岡引の配下の下っ引きを主人公にしたところに特徴があるが、これなどは、1968(昭和43)年からNET(現:テレビ朝日)系で放映されたテレビアニメ、1981(昭和56)年からフジテレビで製作された時代劇スペシャル(配役:佐武:三浦友和、 市:梅宮辰夫 )など、当時珍しい大人向けマンガをテレビ化したものであったので、楽しく見た。しかし、『サイボーグ009』については、テレビでのアニメも小さな子供には少し難しく、当時のわたしや子供にとっては中途半端で、たまには見たことはあるもののどのような内容であったかなど殆ど分らない。
Wikipediaの解説によると、“石ノ森作品に多く見られる「力を授けた者(=親・同族)を裏切り、その野望に対し唯一対抗し得る存在として孤独な戦いを続ける」という物語構造を基盤として持つ。1960年代の米ソ東西冷戦が背景になり、ベトナム戦争を舞台にするなど反戦色のあるテーマが色濃く出ているのが特徴。それらと並び、世界各地の神話古代文明に題材をとったシリーズ、人種問題や異文化同士の軋轢、文明社会の抱える問題について考えさせられるエピソードも多い。主人公達が出会った人々の内面の葛藤や、人間と機械との中間の存在としての悩みなどもテーマとして取り上げられるが、基本的には石ノ森作品に共通する、正義を守るヒーローの姿に哲学的な重みを持たせたシリーズである。”そうだ。そして、9人という人数設定は、野球の“ナイン”から構想を得たもので、制作ノートからは、それぞれ該当のポジションを当てキャラクター像を練っていたことがわかる・・・という。
この満画は、先行して劇場版2作が作られ、その後テレビシリーズが始まったようだが、アニメ化にあたって若干の設定の変更が加えられ、特に、007(グレート・ブリテン)のキャラクターが、主な視聴者である子供を反映してか大人から子供に変更されており、原作者の石ノ森はやや不満だったが子供達からは好評であったそうだ。
冒頭掲載画像は、私が、中古のテレビゲーム機(プレステーション)で楽しんでいるソフトの1つで、「SIMPLEキャラクター2000シリーズ Vol.15 サイボーグ009THEブロックくずし」であり、画像の右端で銃を持っている目の大きな男が、007(グレート・ブリテン)である。
このブロックくずしゲームで、全756ステージを収録。残像でボールが弾ける009の加速装置!ボールのある地点の左右両側ブロックを横列消去できる002の飛行!ボールが一定時間巨大化する005の岩石投げ!など、001から009までのキャラクターのそれぞれの特性を活かした必殺ショットを用いることができるのが特徴で、9人のサイボーグ戦士たちは世界各地に飛来しては姿を消す、謎の飛行物体の正体を追うというシナリオが用意されており、キャラクター毎にストーリーも展開されていく。コンボゲージを貯めて発動する必殺技が強力なので、この技を使ってやらないとなかなかクリアするのが難しいよ。古いゲームだが、年寄りのボケ防止というか、反射神経の衰え防止には少しぐらい役にたつだろうと、夕食後の面白いテレビの無い時に夫婦で時々楽しんでいる。
この『サイボーグ009]』のキャラクターなど見ていると、手塚治虫の絵と似た雰囲気があるが、石ノ森は手塚のアトムのアシストなどをしたことがあるらしく、少なからぬ影響は受けているのだろうね~。
参考:(画像は、SIMPLEキャラクター2000シリーズ Vol.15 サイボーグ009THEブロックくずし)
※1:石森プロOficialWebsite
http://www.ishimoripro.com/
※2:珈琲文庫シリーズ13 二級天使/石ノ森章太郎
http://www.comicbox.co.jp/pub/nikyutenshi.html
※3:e-hon 本/サイボーグ009完結編 2012 009 ...
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031822064&Action_id=121&Sza_id=C0
サイボーグ009 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%B0009#.E3.82.A2.E3.83.8B.E3.83.A1.E4.BD.9C.E5.93.81
石森章太郎(石ノ森章太郎) ーgoo映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/85956/index.html
日本記念日協会
http://www.kinenbi.gr.jp/index2.html
トキワ荘 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%AF%E8%8D%98
ブロックくずし - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E5%B4%A9%E3%81%97%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0
古代文明都市ヴァーチャルトリップ
http://www.taisei.co.jp/kodaitoshi/enter.html