ハイカーホリックの介護日記~機能訓練指導員の一日~
体の衰えは筋肉の衰えです。筋肉を復活させる事に全力を尽くします。
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タミフルに関してはここでも何度か意見を述べさせてもらいました。ようやくこの薬が「危険な薬」であるということが報道されるようになってきましたし、厚生労働省も渋々でしょうが認めざるをえない状況になってきました。まずはこれまでの記事をリンクしておきます。

「怖くて飲めない!」(3月6日)
「厚労省タミフル研究班教授の講座に販売元800万寄付」(3月14日)
「タミフル使用中止」(3月23日)

きっと中外製薬もタミフルでさんざん儲けたので、ようやく危険性を認め始めたのでしょう。昨年の時点ですでに危険だとわかっていたはずです。ところがその時点では儲けが足らなかったので、厚生労働省にタミフルに関しての危険情報は流さないように働きかけていたに違いないのです。そのために天下り官僚を高額の給料で雇い、ものすごい額の「袖の下」を官僚や医療関係者に使っていたはずです。

またひとつ薬害が増えました。厚生労働省の官僚の辞書には「学習」という言葉はないというか、消されているに違いありません。「天下り」「賄賂」「出世」「退職金」などなど、こういう言葉しか載っていないのです。国民の命を守るべき人たちが全く国民の方へは向いていません。そのくせ医療や年金などに関する権限は全てこの人たちが握っています。そしてその犠牲になったのが薬害で亡くなった人たちです。タミフルの場合は未成年者や若い人がほとんどでしたので、その罪の重さは計り知れないものがあると思います。

そしてまた罪がひとつ増えようとしています。何とタミフルに耐性を持つウイルスが発見されたと昨日のニュースで言っていました。そしてすでにこのウイルスが人から人へと感染したと言っていました。これまで抗生物質の濫用によって次々と耐性菌が出現し、そのせいで病院内での感染が起こり、その耐性菌を殺すために新たな抗生物質を開発するという「いたちごっこ」が行われてきた反省から、抗生物質の濫用は控えようという流れになっていたにもかかわらず、薬の種類が変わったらまた同じ事をやっています。やはり「学習」という文字が抜けているのです。

世界的には新型インフルエンザの蔓延に備えて各国がタミフルを備蓄しておこうとしていました。ですから日本以外の国ではタミフルの使用は制限されていたのです。つまり切り札ですから、普段から使うことは避けようとしていたのです。ところが新物好きの日本人はそんなことお構いなしにバンバン使っちゃったものだから、耐性を持つウイルスができてしまったのです。これは罪です。へたをすると世界中で備蓄されているタミフルが無駄になる可能性だってあるのです。どうしてこうも頭が悪いのでしょうね。

もともとは「薬」というものは切り札だったのです。その昔、大分県のうすき製薬という会社が出していた「後藤散」というかぜ薬のCMでは「一に休養、二に栄養、三、四がなくて後藤散」というキャッチフレーズを流していました。つまりカゼをひいたら、まずは休養と栄養をとって、それでも治らなかったらこの薬を飲みなさいという意味です。何と奥ゆかしいコマーシャルなのでしょう。関東の方には馴染みがないCMかもしれませんが、かつての日本人はこれほどまでに奥ゆかしかったのかと涙が出そうになります。

ところが現在の世相では「一にタミフル、二に点滴、三、四がなくて五に別の医者」という感じでしょうか。カゼをひいたらすぐに「点滴をしてくれ」と要求する人は多いですし、2、3日で治らないと別の医者にかかったりします。もっと余裕をもって病気に立ち向かうことができないのでしょうか。タミフルの問題は患者の側にも問題があると思っています。生半可な医学の知識しかないくせに、医者に対して「タミフルを出してくれ」とか「点滴をうってくれ」などと要求する人が多すぎます。現在では「医療=投薬」のようになっていますが、これは明らかに間違いです。薬は最後の切り札であるべきものです。高血圧や高脂血症ということで薬をずっと飲み続けている人がいますが、これもどうかと思います。

実を言いますと、このタミフル騒動はすでに予定されていたことではないかと思っています。どういうことかと言いますと、製薬会社は薬を作ることが仕事であり、新薬を開発するとその利益は莫大なものになります。ところが新しい特効薬というのはそうそうできるものではありません。ですからまずはAという薬を作って、Aが効くとされる病気に対する恐怖を必要以上にメディアなどを利用して煽り、あたかも特効薬のように宣伝して売りまくります。そしてある時期が来たら、耐性菌が出来たなどと言って使えないようにし、そして今度はBという特効薬が出来たといって売り込むのです。そしてそれを延々と繰り返します。つまり製薬会社にとっては病気がなくなってしまうのが一番困ることですから、こういう情報操作で人心をコントロールしていけばその市場は無限ではないかと思うのです。この時に人命なんてのは全く尊重されてはいません。薬によって病気が治るかどうかなんてのはどうでもいいのです。大事なのは薬が売れるかどうかだけなのですから。このあたりのことは本当にコンピューターウイルスの仕組みとよく似ています。セキュリティソフトもコンピューターウイルスがこの世からなくなってしまったら存在価値はなくなってしまいます。

今回のタミフル騒動などは中外製薬の上層部と厚生労働省の官僚と悪魔に魂を売ってしまったごく一部の医療関係者がタッグを組んで、その思惑通りか、あるいはそれ以上の結果を出したと考えます。そして法律を作るのが仕事の政治家の皆さんも絶対に一枚も二枚も噛んでいますから、この人たちが罪になることは決してないのです。亡くなった人たちは本当に気の毒としか言いようがありません。同じ様なことは先日の「怖くて飲めない!」という本にも書いてありました。

いずれにせよ、もっと病気に対して余裕を持って臨むべきだと思います。あまりにも性急に結果を求めすぎる傾向がどんどん強くなっているように感じます。病気にしろ、ダイエットにしろ、何にしろ、そんなに早く結果の出るものではありません。逆説的には「早く結果が出ると喧伝しているものは疑ってかかるべき」だと思います。

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