ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

深まる秋。小さな歴史の旅。

2015年11月13日 | 日記

 秋深まる11月。私は二つの小さな団体旅行をした。おもいがけず、それらが私の祖先に想いを馳せる旅となった。

 一つ目。
 11月8日・・・坂東市いわい将門マラソン大会に、ランニング仲間と参加した。
将門(まさかど)というのは、「平将門の乱」で知られる将門のこと。10世紀中頃、平安時代。中央政府に対抗し新政府を樹立しようと政庁を置いたのが、この茨城県坂東市。
さて、将門を討伐した中央側の武将が、田原藤太(たわらのとうた)。高校の日本史教科書では、藤原秀郷の名前ででてくる。私の父方の系図によると始祖は、田原藤太、となっている。私が幼少の頃、叔母が「うちの先祖は、たわらのとうた、なんだよ。」と、自慢げに話していたのを覚えている。もっとも、千年も前のことなのでお伽噺のようなものである。

 二つ目。
 11月10日・・・会社のOB会のメンバーと、八王子市鑓水地区の、「絹の道」周辺の遺跡巡りをした。八王子市は養蚕業がたいへん盛んだったところで、江戸時代末期から明治の初めまで、八王子市内で生産された生糸を輸出するのに、横浜まで運んだ道がこの「絹の道」。市の史跡として一部が当時のまま保存されている。そして、八王子は昔から織物業が盛んであった。母方の親は八王子で織物業を営んでいた。「絹の道資料館」に、江戸、明治以降の庶民の暮らしぶりを表す資料が展示されている。母がしてくれた自分の子供の頃の話と重なるところがある。

 この二つの団体旅行は、私が企画したものではないが、たまたま、私の父方母方それぞれの先祖に触れるものであった。
 ちょっとした小さな旅でも見るもの聴くものから様々の想いを感じることが出来れば大変充実したものになるものだ。

     絵は「絹の道」  2015年11月12日   岩下賢治

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