はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

葬儀のことなど

2022年05月30日 | 我が家
2022/05/30


最近は家族葬や簡略化した葬儀が多いと云われていますが
義兄の葬儀は従来どおりの葬儀・告別式でした。

覚え書きとして、葬儀の様子を
書いておこうと思います。


花いっぱいの祭壇は赤、白、ピンクの花々
菊、カサブランカや胡蝶蘭、カーネーションと
お葬式でもこんなに華やかなの、と思うくらいでした。





私はコロナがまだ収まっていない時期なので
もっと内輪の葬儀をイメージしていました。

義兄がガンを宣告されてから3年
その間に徐々に心の準備ができていたのでしょう。
義兄家族に涙はなく、穏やかな告別式でした。

通夜や告別式に参列した方々は
民生委員を30年務めた義姉の知り合いや
地域の方が多かったように思います。

義兄は享年75歳だったので
もう定年からだいぶ時間がたっており
仕事関係の方は少なかったのではと思います。


親族の椅子は中央の通路に向いていて
焼香の方の顔が見えるように配置されていました。





私は最前列で焼香の方たちからよく見える
親族席に座りました。

でも内心は、この席にいてよいのかと思うくらい
自覚のない弟嫁でした。

義兄の病気のことを知ったのも10日前ですし
「自分は参列者」くらいの意識でした。

でも、参列の方々から見れば故人の弟嫁で親族。

焼香の方々がこちらに向かって一礼をするので
きちんと目を合わさなくてはと
気をつけて目礼をしていました。


とにかく普段は自由気ままで、マイペースですから
次男嫁らしい振舞いをするために意識を変えて…。

兄嫁はとても穏やかで控えめですが
芯のしっかりした人。
人望も厚くて、39歳から長年、民生委員
児童委員をやってきました。

世話好きのようですが、出過ぎることはなく
どちらかといえば寡黙で守秘義務を守る人。

私は教えられることも多かったです。

終始、平静に見えた義姉が
親しい友人たちが挨拶をした時には
泣きそうに顔をゆがめていたので
私も思わず涙ぐんだのでした。

今回のことは私も通る道であろうと思ったのです。
さまざまなことが人ごととは思われませんでした。

自分だったら、このようにできるだろうか。
その前に、こんなに立派なお葬式をするだろうか?

これは京都風の習わしなのか
義兄あるいは義姉の希望だったのか。
訊いていないのでわかりませんが。


告別式を終えて出棺の前には
祭壇の花を斎場のスタッフの方々が次々抜いて
お棺の中の義兄のまわりに置くようにと
参列者に渡しました。


義兄のまわりは花であふれて
顔のまわりは特にカサブランカや胡蝶蘭など
豪華な花をおきました。
花で蓋が閉まらないのではと思うくらいでした。

出棺後、マイクロバスで30分ほどの
緑の美しい霊園斎場に行きました。





ここで最後のお別れをして、荼毘に付されます。

待合室で話をしながら待つこと1時間
係の人に呼ばれて、お骨拾い・収骨をしました。


お骨になった義兄を見ると
ほんとうに肉体がなくなってしまったんだなあと
人の最後はこうなるという寂寞たる思いが
こみ上げてきました。

これも、誰でも必ず通る道なのですね。

葬儀社の方が丁寧に、ここは膝の半月板
ここが骨盤、喉ぼとけの骨などと
説明してくださるのです。

指示されたとおりに、血縁の深いものから
長い箸でお骨を拾っては骨壺におさめました。
骨壺いっぱいにお骨を入れるのですね。


私は自分の両親、祖父母、夫の両親、
叔父、叔母たちも見送って
お骨拾いもしているのですが
今回ほど身につまされた感覚を味わったことは
ありませんでした。


そして、またセレモニーホールに戻って
繰り上げ初七日の法要が行われました。

正午から始まった一連の儀式がこれで終了して
セレモニーホールの別の部屋で会食です。

正午から告別式が始まったので
みんなお昼抜きでした。

もう行事が済んだ安心感にほっとしながら
いただきました。





会食後、解散となりますが、私たちはこれから東京に
帰ると深夜になるので、もう一泊することにして
ホテルに送ってもらいました。


手配してもらったホテルはスパ・ホテルだったので
観光に来たような気分でした。





このスパ・ホテルでリラックスしていた人々は
似つかわしくない黒い喪服を着た私たちを見て
さぞ、びっくりしたことでしょう。

でも、このホテルに戻るとレジャー気分になり
気持ちをいくぶん引き立たせてくれました。





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