よし坊のあっちこっち

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桜ノ宮高校事件にみる日本人の弱点

2013年01月24日 | アメリカ通信
この世の中、大きな事件とか痛ましい事件が起こらないと社会の市区いの改善に繋がらないのは誠に残念である。

今回の大阪桜ノ宮高校生の体罰に端を発した自殺の事件がどのように進展するのか注目していたのだが、見ざる、言わざる、聞かざる、を信条とする悪名高き教育委員会の判で押したような’適度な処理と処分’(これが一番始末に悪い)を危惧していた所を、橋下市長の果敢な突っ込みで、何とかその危惧だけは免れた感がある。橋下が市長で良かったと言う事に尽きる。

今回の事件は加害者が全国に名を轟かせている有名なコーチであり、それ故であろう、校長は面と向かって意見を言えなかったフシがあり、二年前アメリカのペンステート大学で起きた有名フットボールコーチに纏わる事件の構図と似ている。

体育会系の体罰やシゴキはイジメと同じ構造だ。イジメの加害者の多くが実はイジメの被害者である実態から見えるのは、自分がやられたら同じことを弱者に対して行うという連鎖のパターン。体育会系では、’精神を鍛える’と言う美名の下に暴力が行使されてきたに過ぎない。

それにしても、あまりに非科学的行為であり、前近代的でもある。シゴキや体罰でチームの力が向上するなら話は簡単だが、そんな事にはならない。全く根拠のない妄想のようなものだろう。

シゴキや体罰が横行する背景には日本人が抱える問題がある。”ロジカルな説明力”不足である。日本人は、元来、ロジカルに考え、それを相手に伝える説明力が極めて弱い。舌っ足らずだから、やたら情緒面に訴え、シゴキや体罰という物理的な力で’説得’した気になっている。これが横行する根本的な原因だろうと思う。理路整然と言葉で説明・説得の出来無い者に教育者の資格など全く無いのだが、まかり通っているのが実情だ。

今や、スポーツで一流を目指す選手が何故海外のトレーニングに参加するのか。そこには豊富な科学的データで裏打ちされたロジカルな説明があり、それに伴う結果が出ているからだろう。

今回の事件、アメリカ流にやれば、コーチは過去の栄誉と資格剥奪に加え刑事事件の起訴対象、そして校長も起訴対象となるのだが。そこまで行かなければ自殺した少年も浮かばれまい。


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