よし坊のあっちこっち

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FDA 動く

2008年11月20日 | アメリカ通信
アメリカの食の安全を監視するFDA(米国食品医薬品局)が初めて海外に事務所を開いたというニュースが載った。場所は中国。

恐らく今まで水面下で食の安全確保の為に交渉を続けてきたのだろうが、要するに、いろいろやっても、中国に任せておいては食の安全は到底確保できないから、自ら防衛するしかない、という宣言である。中国にとってはこの数年の汚染不祥事を自らの手で決着出来なかったゆえの屈辱的な結末のように見える。

面白いのは、中国に3~4箇所の事務所を設置した後、FDAの向かう先はインドである。即ち、世界は、将来的にも最多人口の中国と第二の人口大国インドに依存せざるを得ない事をグランドデザインで描いている証左である。アメリカは中国同様、インドも危ないと見ている。

こういう時に思うのだが、多民族国家アメリカならではのコネと情報網が存分に働くのかもしれない。アメリカには中国系アメリカ人、インド系アメリカ人も相当多いから、表の情報のみならず、裏の情報もシッカリとって、それをお得意のシステム化能力でルール固めをして、相手の胸元に突きつける。こういう能力はアメリカ人の右に出るものはいない。日本はアジアの大国にして地理的にも中国インドに近いが、残念ながら、このシステム化能力が劣る。

何年経てば中国は管理体制のしっかりした国になるのかだが、アメリカから見れば、当分無理(100年先も同じか)、埒が明かないと見ての行動だろう。さすがに、銃を所持して自分の身は自分で守る国、国民である。

悔しいが、世界の標準はアメリカが作る、そんな事を考えさせられるニュースである。