2010年冬のプサン訪問で、ふと目についた路地裏の張り紙。
△「最低価格 都市ガス工事キャンペーン」の張り紙
「都市ガス工事」の宣伝だ。
その宣伝文の中に、「1석4조」(一石四鳥)なる表現を見つけた
「ヲタク」は、その表現がおもしろくて、ついつい全文に目を通す
ハメとなった。
言うまでもなく、「一石四鳥」とは「一石二鳥」の四字熟語を
もじった造語だ。
ちなみに、宣伝に言う都市ガスの「1석4조」(一石四鳥)の
効果とは、「経済性、利便性、環境への配慮、安全性」の4つ。
広い目で見れば、韓国も日本も漢字(中国)文化圏に属している。
プサンの路地裏で、そのことを実感させられた張り紙だった。
・・ ・・ ・・ ・・
帰国後、ネットで調べて見ると、「一石二鳥」の四字熟語自体は、
漢籍に語源のある故事成語ではなく、近代以降、英語の
ことわざを元に日本で作られた、いわば日本式四字熟語である
可能性が高いことを知った。
念のため、デジタル化された朝鮮王朝実録でも検索してみたが、
「一石二鳥」なる漢字語は全く登場しない。
おそらくは、この「一石二鳥」も、他の膨大な近代日本語的な
漢字語と同様、日本の植民地支配の時代を中心に韓国語
(朝鮮語)に定着して行った言葉なのだろう。
そうして見ると、「一石四鳥」の意味を瞬間的に理解できる国民は、
現代世界の中で日本人と韓国人(朝鮮人)だけ、ということになる。
結局、プサンの路地裏の張り紙は、日本語と韓国(朝鮮)語の
間に存在する、実に特殊で抜き差しならない関係性を物語って
いたわけだ。
(終わり)
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2010年冬のプサン訪問では、草梁洞の日本国総領事館を見物
したついでに、すぐ近くにある「鄭撥(정발/ていはつ)将軍像」にも
立ち寄った。
鄭撥将軍とは、文禄の役(1592年)において、釜山に
上陸した小西行長軍を迎え討ち戦死した朝鮮王朝時代の
武官(ウィキペディア)。
プサン、特に草梁を訪れる日本人は、一つの礼儀として、この
鄭撥将軍の名前と銅像の存在くらいは、知っておいた方が
いいのかもしれない。
(終わり)
△トップマート
2010年冬のプサン訪問では、草梁洞の在来市場に建った現代的な
スーパーであるトップマートを見学した。
これまで、地元の在来市場で大々的な建設反対運動が展開されて
きた、いわくつきのスーパーだが、店舗の規模は、駐車場を含め、
「ヲタク」が予想していたより、はるかに小さかった。
「ヲタク」が見るに、客の入りもそんなによくはなかった。
△防災を呼びかける横断幕
このトップマートと在来市場の商人組織との間で何らかの和解でも
成立したのか、現在、市場からはトップマートの立ち退きを求める
一切の横断幕が消えていた。
△横断幕には新年のあいさつ
かわりに目にした横断幕は、防災の呼びかけと、新年のあいさつの
2種類だけだった。
△横断幕には新年のあいさつ
個人的に、韓国の在来市場の雰囲気が好きな「ヲタク」ではあるが、
かと言って、他国の流通や小売の現代化に頑(かたく)なに反対する
立場にもない。
△草梁市場の中
少し複雑な気持ちになってしまう「ヲタク」であった。
(終わり)
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目にした。
まずは、1軒目。
屋根瓦に施してある緑色のコーティングが珍しい。
その家の近所にも、2軒の日本式家屋が残っていた。
奥の家の屋根瓦には同じく緑色の樹脂がコーティングしてあるが、
手前の家屋の屋根にはコーティングがない。
・・ ・・ ・・
次に並んで2軒。
手前の家屋の屋根には、白の漆喰(しっくい)まで残っている。
・・ ・・ ・・
最後の1軒は、かなり大がかりな補修がされているので、
一見しただけでは、日本式家屋であることがわからない。
しかし、厚くコーティングされた屋根の形状を見るに、おそらくは、
かなり昔に建てられた日本式家屋であろう。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)