△2009年発行予定の新10万・5万ウォン札(京郷新聞)
5日、韓国銀行(中央銀行)は、2009年に新たに発行が予定され
ている10万ウォン札と5万ウォン札の肖像画として、それぞれ
抗日独立運動家のキム・グ(金九)と朝鮮王朝時代の女性文人、
申師任堂(シン・サイムダン)を選定したと発表した。
大方の世論が歓迎している高額紙幣の導入だが、肖像画の
人物や不透明な選定過程をめぐっては、少なからず異論が提起
されているようだ。
特に、歴史上の人物として女性で初めて韓国の紙幣の肖像画と
なる申師任堂については、候補として名が公表された時点から
進歩的な女性団体を中心に反発が強い。
「良妻賢母」としてのイメージが強い封建時代(16世紀)の人物を、
女性の生き方が多様化した現代の紙幣の肖像画に使うことが
はたして適当なのかという疑問を中心に、各種の異論が提起されて
いるのだ。
△11月6日付ハンギョレ新聞の一コマ漫画
申師任堂は、いわゆる「内助の功」や家庭教育の面で抜群の
才を発揮した女性だったと言われている。
実際、子どもの一人、李栗谷は、李退渓と並び称される大儒者と
して大成した。
ところで、李栗谷と言えば、現行紙幣では1万ウォン札の世宗
大王に次ぎ、5000ウォン札に描かれている人物だ。
(1000ウォン札は李退渓)
だから、もし5日の発表どおり申師任堂が新5万ウォン札の
肖像画になれば、一組の母子がそろって紙幣の肖像画に
描かれることになる。
「ヲタク」が目を通して来た限り、一組の特定の母子がそろって
紙幣の肖像画になることを問題視した韓国メディアはなかった。
確かに、親子がそろって紙幣の肖像画になってはならないという
法などどこにもない。
しかし、正直に言って、二人がいかに優れた人物だったにせよ、
5種類しかない紙幣の肖像画の2種類を特定の母子が占めることに
ついては、自国の歴史や文化を評価する観点が狭小にすぎる気が
して、「ヲタク」としては到底、理解ができない。
「ヲタク」が女性団体とは別の視点から申師任堂の選定に強い
違和感を感じているのはそのためだ。
△「いつものことながら、
余計なお世話なんだヨッ!」
(写真とは無関係)
(終わり)