そのレポを。今回は前回と違って被災地で撮った写真も載せます。
仕事の後、一旦帰宅して集合場所の原宿に向かう。咳が続いて体調はかなり悪い。
山手線は会社から帰宅するサラリーマンでイッパイ。
前回はボランティアらしい人も数人いたけど今回は全く見かけない。
偶々そうだっただけかも知れないけど、「ボランティアが減ってる」を実感する。
メンバーと無事落ち合いバスに。参加者は全部で30人。
今回はお年を召した参加者が結構居る。でも中心は矢張り20~30代。女性が多い。
バスの中で班分けと仕事の発表。ボクの今回の仕事は「農地の除草」。
仕事疲れかバスの中でもゆっくり寝れた。夜明けの瞬間を見逃したのは残念。
仙台に入って先ずは荒浜に。ある地点までは震災の影響は丸で見当たらない。
でもあるラインを超えると大地の傷つきようがハッキリと分かる。
9月に来たときよりは瓦礫が減ってる。でも破壊された家々はそのまま。
ここは津波が再来する危険があるから誰も住んでない。ゴーストタウンと化してる。
バスを停めて荒浜海岸を見学。やっぱり瓦礫が減ってるけど、まだ荒れ果ててる。
前回来た時から2ヶ月過ぎてるけど「復旧が進んだ」とは思えない。
それは自治体の動きが遅いとかじゃなくて・・・それだけ大変な被害だったってこと。
海岸沿いの破壊された住宅。参加者皆さん思い思いに見る。
ここに棲んでた皆さんは3.11迄はまさか家を棄て避難してボランティアに見学される、
そんなこと、露とも考えていなかっただろう。そう思うと胸が痛んだ。
海岸沿いに更に歩く。沢山あった筈の松林も木が折れてる。その中に花が咲いてた。
基本、被災地の写真は撮らないことにしてたけど、思わずパチリ。
瓦礫の中に咲いた花、あたらしい生命が確かに息吹いてる。なにかジンとした。

見学の後は参加者の自己紹介。東京だけでなく静岡、岡山、沖縄からの遠隔地から来てる。
学生さん、還暦のおばさん、親子連れ、阪神大震災の経験者の方も参加。
9月参加者の人もいて少し話す。その後はバスに乗り込んでいよいよボランティア開始。
今回のボクの仕事は「農地除草」。東北の大農場「舞台ファーム」が関わってる農家さん
の畑で冬から秋にレタスを植えたいけど雑草が生えて人手がいなくて困っているとのこと。
チームは5名。男子はリーダーとボクだけ。後はすべて女性。岡山から来てるコもいた。
先ずは農家さんに挨拶。気の良さそうな夫婦。広瀬川沿いにある畑に連れて行ってもらう。
鎌を手にして早速作業開始。ひたすら除草に励みました。
で今回のツアーで心がけたことが「地震野郎・津波野郎にパンチを喰らわせる」。
具体的には「喜んで貰える結果を出す」「自分なりに工夫する」「人と話す」の3点。
天気は程よく温かくて涼しい。除草なんてやった事ないけど思ったよりスムーズに進む。
リーダーの人もサッサと作業を進めていく。岡山から来た女性が少し疲れ気味。
ムリしないようにアドバイスする。自分だってまだ2回目の癖に、えらそうに(^^;)ゞ
こういう作業は単調&ワンパターンになりがち。途中で作業を停めて全体を見回す。
進んでいない箇所を除草する。こうして作業に変化を入れてメリハリをつける。
最終的な目標「畑の草を取り除く」が出来れば途中経過はどうやってもOK。
それは普段の仕事と同じ。自分なりに工夫して結果を出せばイイ。
リーダーの方の頑張りもあって午前中でかなり進んだ。で農家さんのお宅でランチ。
舞台ファームさんで弁当を手配。でも農家のおばさんが更におかずを用意。
ほうれん草、蕪のお漬物、豚汁、すいとん(?)、蜜柑、林檎。どれも美味い。
でも多過ぎて食べきれない。「もっと食べたら」といわれたが既に満腹。
午前中の作業で無くて食べすぎで苦しいとはどういうことだ?(゚゜)\バキ☆
食事しながらメンバーやおじさんとお話。おじさんは話好きらしく色々話してくれた。
津波の影響で野菜の味が落ちてしまったこと、人手がともかく足らないこと。
自宅の屋根の瓦が壊れたけど業者さんが忙しくて中々手がつけられないこと。
雨漏れや次地震が来たら不安なこと等々話してくれた。
この辺りは海岸から遠いのにそれでも津波が襲ってきたのか!とゾッとした。
おじさんは「皆さん東京とか岡山からわざわざ来てくださって頭が下がります」と云う。
いえいえ、大変なのは皆さんですから。
東京で安穏と平和な生活を貪ってるオレに頭なんて下げないでくださいよ~!
かえって申し訳ないキモチになりました。
こうして実際に来て自分の目で見て話して感じること。作業して疲れて痛くなって分かること。
TVやネットじゃ手に入らない。情報や知識じゃない。ヴァーチャルじゃワカンナイ。
東京に居て「他人事」じゃ見えない。此処に来て「当事者」になって初めて知る。
リアルは現実の場にしかない。そして此処にいるオレはやっぱり「当事者」だ。
あらためてその感を強くしました。ウン、来てよかった。リアルにそう感じた。