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草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

「どこからがアウト?法律からみたPTA―憲法学者・木村草太さんに聞く」 :160112 SYNODOS & BLOGOS

2016年01月12日 | PTA報道関連

ツイッターからみつけました。憲法学者、木村草太さん×ライター大塚玲子さんの記事です。ちょっとややこしいのですが、BLOGOSというプラットフォームに、SYNODOSが投稿したようです。現在確認できるこちらの画面を、記念にスクショしましたので載せます。

SYNODOS 2016年01月12日 15:22

どこからがアウト? 法律からみたPTA
――憲法学者・木村草太さんに聞く - 聞き手 / 大塚玲子

これ、実は大塚玲子さん著の『PTAをけっこうラクにたのしくする本』2014年5月、太郎次郎社エディタス(pp.188-196)からの抜粋です。また、本のp.190には、朝日新聞130423朝刊に掲載された、木村草太さんのPTAに関するご見解が読めます。

私は、一番味噌の部分が、ここに凝縮されていると思います。

PTAでやってしまいがちな慣習は、法律から見るとアウトになることが多いと、記事を読むとお分かり頂けると思います。本をまだ読んでいない方、ぜひお目通しください!

***160113追記***

本家SYNODOSの、「どこからがアウト?法律からみたPTA―憲法学者・木村草太さんに聞く」の記事を発見しました。上記と同じ日の、160112リリースです。


PTAの任意加入に関する、世田谷区の見解が出ました!:150925区報せたがや

2016年01月11日 | PTA報道関連

何気なくネット検索していたら、PTAの任意加入に関する、世田谷区の見解をネットで発見しました!去年のことです。ネットと併せて、2015年9月25日の「区報せたがや」の裏表紙にも載っています。

これは喜ばしいことです!今までも区・P連発行のPTAのしおりには、「自由加入が原則です」と明記されてはいました。けれど、区報に載り、Webにも載ったということは、この情報を目にする人がぐんと増えることになります。区の本気を感じます。下記はリンクです。ちなみにPTAに関するこの回答は、区政へのご意見WEB版、7回目に載っています(ゲンをかつぐよ~)。

上にはWebの画像を、下には紙媒体のPDFから切り取った画像を貼り付けておきます。

  *** 下記、内容を転写貼り付け ***

■ご意見
 PTAは任意団体だと思うが、加入について区の考えを教えてほしい。

■回答
 PTAは児童・生徒の保護者と教職員からなる自主的な社会教育関係団体です。保護者の皆さんと教職員がPTAの目的や趣旨に賛同した上で、加入していただいていると考えています。なお、小学校の保護者を対象に、毎年「みんなで学ぶPTA」という学習会を開催し、PTAの目的、自由加入の原則、活動内容等について説明しています。区は、PTA活動も児童・生徒の教育の向上に、重要な役割を担っていただいている組織であると考えます。

  *** 以上、色文字は引用者 *** 

さて、この文言をみて、皆様はどのようにお感じになるでしょうか?

私は、以下のように感じました。

  • 自由加入の原則を、PTAの学習会で説明している点は、素晴らしい!
  • PTAのことを、「自主的な社会教育関係団体」と定義している点、ちょっとわかりづらいけれど、これは隙のない回答。「社会教育関係団体」は、法律に出てくる用語です。「自主的に」という文言からは、自主的に団体を結成するという意味がよみとれます。
    • ただし、この文言からPTAは学校と別団体、と読み取ることは、一般人にはまず不可能だと思います。明言していただかないと。
    • 川端さんの説明によると、ただの「任意団体」という呼び方は、厳密にはPTAと異なる場合があるとのことです。なので、PTAは任意団体ではなく、「任意加入の団体」と呼ぶのが、適切だそうです(私にはここの理屈が、いまだによくわかっていません(汗))。

PTAの自由加入の原則がWebに載ったことについて、私は嬉しくなって昨年末教育委員会に電話してしまいました。ただ、「PTAは学校と別団体」ということが自分の周囲に浸透していないことをお知らせしたところ、PTA担当のY氏からは、PTAのあり方に関して「ことあるごとに伝えている」「年初の研修ではみなさん納得して帰られる、けれどいつの間にか変わってしまう」「PTAの研修等で広めてください」との由でした。

次に、物を申したい点。

PTAの目的や趣旨に賛同した上で、加入していただいていると考えています」という箇所。どうしてこういう見解が出てくるのかが不思議です。少なくとも、私が関わった2つのPTAでは、入会届はありません。いわゆる「自動加入」もしくは「強制加入」という形式です。うわさできく2ヶ所の世田谷区内PTAでも、入会届はありません。自分がつかんでいるサンプル少なくて恐縮です。だけど川端さんの調べでも、入会届を整備している世田谷区内のPTAはほとんどないそうです。

入会届がないのに、いったいどうやって、会員が「PTAの目的や趣旨に賛同した上で、加入」したかどうかを確かめるのでしょうか?

私の関わったPTAのように、会費を現金で納入したから、目的や趣旨に賛同したことになるのでしょうか?では、給食費などの学校徴収金と一緒に、PTA会費が自動引き落としされるケースはどう考えればいいのでしょう?人を無自覚に巻き込んでおいて、お金もほぼ無自覚に取り立てておいて、「ハイ今日からあなたもPTA会員です」と言われる、これは詐欺的手法ではありませんか?このあたり、言い古された論ですよね。

論拠となる調査なり、データなりが教育委員会にあるのかどうか、とっても気になるところです。(うん、今度聞いてみよう。)

さて、「PTAの目的や趣旨に賛同した上で、加入していただいていると考えています。」を少し好意的に解釈してみます。

教育委員会としては、PTAのあり方を区の立場から指導することはできません。社会教育法第十二条(国及び地方公共団体との関係)に抵触するからです。そこで、苦肉の策。この文言をこう解釈することができるのではないでしょうか。

「教育委員会としては、PTAの目的や趣旨に賛同した上で、加入していただいていると考えています。実態は知りませんが、そうあるべきだと考えています。行政として、PTAのあり方にこちらから口を出すことはできません。どうかみなさん、言葉の裏をくみ取って、PTAの運営を改善してください。」と。

おとぼけ役人話法とでも命名しましょうか。それにしても私の解釈は、独自過ぎ、好意的過ぎ!?
だって、ブログには書かなかったのですが3年前に教育委員会に対話に行ったとき、担当官T氏はこういう意味のことをおっしゃったのです。「PTAが民から変わるのを待っている」と。 

社会教育法第十一条一項(文部科学大臣及び教育委員会との関係)には、

文部科学大臣及び教育委員会は、社会教育関係団体の求めに応じ、これに対し、専門的技術的指導又は助言を与えることができる。

とあります。
困ったら気軽に教育委員会に相談しちゃってもいいと、私は思っています。

直接対話すれば、理屈をこえて分かり合える部分があります。自治体によっては偏屈な方がいらっしゃることもあるかもしれません。ですが、話せる方はきっといらっしゃいます。相談者、つまり私達の言うことに対して、行政の担当官が(分かるんだけど、立場上言えないんだよね)というケースがきっとあると思うのです。

PTAに関しては、民の方から相談しさえすれば、行政は動くことが可能です。もちろん、行政にできるのはここまで、というラインがあったりしますから、何でもかんでも行政に振るというスタンスではなく、「お互いにできる点を探る」というスタンスで行った方がいいと思います。また、PTA運営・参加・距離を取りたいなど、困っている点について、具体的に、できるだけ感情抜きで相談するほうが、実りが多いような気がします。

※160112 お昼頃、一部修正・追記しました。


「PTAに公立校の平等論を持ち込むと良さは消える──」大塚玲子さん、サイボウズ式:151208

2015年12月13日 | PTA報道関連

今年(2015年)の11月中旬に、ある資料がネットにアップされました。私はこれに注目し「ほぉ~~」と感心していたのでした。

151115 県p研究大会発表up用
【PTA活動】とことんIT化したらどうなるか?【やってみた】

このスライド資料、現在、6万4千ビューです。すごいっ!

詳しい話をききたいなぁと思っていたところ、『PTAをけっこうラクにたのしくする本』の著者、我らが大塚玲子さんが、サイボウズでこの会長さんにインタビューしてくだいました。いよっ、待ってました!

サイボウズ式151208
PTAに公立校の平等論を持ち込むと良さは消える──「やりたい人がやるから文句言うな」を貫け

千葉県浦安市にある小学校の、PTA会長である川上慎市郎さんは、3年かけてPTAのIT化を進めてきたそうです。連絡体制と、広報の体制をIT化したようです。その結果、印刷コストは約3分の1に!(平成22年度と25年度の印刷コストを比較)。削減されたのは、主にコピー費です。

PTA運営の仲間内の連絡に使うコピー費が、削減されたのでしょうか?

このケースでのIT化のすごみは、無料で使える既存システムを徹底的に活用していることです。

詳しい内容については、大塚さんのインタビューと、【やってみた】のスライド資料をご覧ください。

***

さて、ここから感想などを。

■まずは「やりたい人がやるから文句言うな」について、です。

タイトルにもこの文言がありますが、本文の下の方にも出てきます。ここの文脈が、私には上手くくみ取れないのです。「文句」というのがどういうことなのかが、とっても気になります。

本文に出てきた取り組みの事例は、すばらしいことと思います。PTA主催のプログラミング教室で、発達障害の子のちからを発見し、伸ばしきったことなどです。

「やりたい人がやるから文句言うな」を、もっと一般化して考えてみます。

PTAを運営している側にたつと、「そうだそうだ!」とまず思ってしまった自分がいました。やりたい人に、やりたいようにやらせてよ、と。

ところが深くPTAというものについて考えてみますと、やりたい人にやりたいようにやらせ、文句を言わせないということは、ある人の独断専行を許すことになりがちです。PTAは、学校という公的な組織のなかで活動し、規約に明示された活動目的をもっている団体ですから、そこを逸脱した活動はできません。また、民主的な運営を旨とする団体でもあります。

ボスやだれかの暴走に、ストップをかけられない事態は、よろしくありません。これが「やりたい人がやるから文句言うな」への私の心配です。あ、次の問題がでてきた。「暴走とは何か」という問題。これはここでは、コンプライアンスおよび、規約に示されるPTAの活動目的と方針を逸脱するようなこと、と定義します。

「文句」とはいったいなんでしょうね?手持ちの辞書(三省堂)によると…

  • 不平・不満・不賛成などの言い分

とあります。

強制加入を決して改めないPTA本部に、任意加入制にしよう、入会届と退会届を整備しようよ、と意見具申することを、「文句」ととられたらたまらないなこりゃ、と思うわけです。

なにごともバランスが大事ですが、基本、性善説で、やりたい人にやりたいことをやらせてみて、みんなで効果を共有して意見をフィードバックしてゆくかたちがいいのかな、と考えます。

■つぎに面白いと思ったのは「ひとつひとつの仕事の範囲をあいまいに」という点です。

PTAの役割分担を明確にすると、急に都合がわるくなっても休めない、という現象が発生しがちです。これの逆をいって、川上さんは、役割の範囲をあいまいにして、兼務だらけにしたのだとか。これでお互いにカバーしあって、都合の悪い時に助け合うことができたそうです。

この話、もっと掘り下げてききたいな。

 


「覚えておきたい! 働くママのための小学校PTA鉄則集」BRAVA:151119

2015年11月20日 | PTA報道関連

ネットで軽い読み物風の、PTAに関する記事を見つけました。働くお母さまたちには、PTAはきっと悩みの種。いえ、働いてなくても悩みの種であるひとは多いと思いますが…

覚えておきたい! 働くママのための小学校PTA鉄則集

ここに紹介されている事例が全国共通でないことはお断りしておきます。本文中にも、その旨書いてあります。

多忙で知られる職種の著者の友人の例。
一番負担の少ないベルマーク委員になり、自宅作業を申し出たら「金券と一緒なので自宅に持ち帰ると紛失の危険があるからNG」とダメだしされたそうです。代わりに、ベルマーク集計の集まりへ家事代行の女性を派遣したら、インフォーマルな飲み会等でママたちのうわさになったとか。

このケースは、固く考えると、家事代行のかたは会員でないということになりますから、驚く人は多いかと思います。でも、委任状を託せばいいのじゃないか?とも思ったりします。そのあたり、柔軟にやる必要があると思います。そもそも、強制的に人を加入させ、役を割り振る運営ってどうなの?

PTAより仕事が大事!という人は沢山いらっしゃると思います。
それは、社会貢献の度合いが強い職種かも知れませんし、仕事を休むと連動して収入もさがり生活にひびく状況の方かもしれません。

そういう方への想像力を、運営側は持ってください。そして、仕事をしている方は、やむなく役をなんども引き受けているかたの心情をおもんぱかってくだると嬉しいです。

そして、下記の部分、我が意を得たり。

***

ワーママの視点からすると、PTAは「時代に合っていない、不必要な活動がてんこ盛り」のようですが、そうは言っても、PTAの悪しき風習を改革するには退職して本腰を入れるくらいの覚悟が必要です。

***

私の個人的な希望は、実力ある方が何人か集まって、チームになって知恵と力をだしあって改革を進めてもらうことです。

民間人校長 平川理恵さんは、中学校の校長という役職の傍ら、お嬢さんの学校のPTA会長を務めて改革に成功したそうです。任意加入への切り替えは不明ですが、沈滞したPTAから活発なPTAへ切り替わったとのことです。記憶でかいて恐縮ですが、改革の年の役員はワーキングママが多数を占め「ドリームチーム」と呼ばれていたとか。…実は、この改革に成功した小学校は、今春のNHK「おはよう日本」で取り上げられています。詳しくは、拙ブログ過去記事「『“春の憂うつ”PTAどう関わる?』NHKおはよう日本:150414(感想あり)」をご覧ください。

これは、レアケースかもしれません。ですがバラバラになった力がまとまること、まとめることがPTAを少しでも改善していくのに必要なことだと思っています。


日経DUAL「川端裕人のPTAは変われるか?」横浜市P協会長インタビュー上下:150914-1002

2015年11月08日 | PTA報道関連

気になっていながら、なかなか読む時間がなかった川端さんの日経DUAL連載「川端裕人のPTAは変われるか?」の秋の記事。今頃のご紹介ですみません。

横浜市PTA連絡協議会(横浜市P協)の新任役員会の研修会スライド資料が、「PTAは任意加入」ということを明記していて昨年話題になりました。その、横浜市P協の会長、森川智之さんを川端さんがインタビューなさっています。

元記事はこちら。

森川さんも川端さんも、どちらもPTAに深くかかわってこられました。そんな2人のやりとりは、自分がもやもや考えていたことを言語化してくれていて、とっても勉強になりました。おそらく2人とも、PTAの良い所も悪い所も見えています。PTAに対するスタンスの違いはありますが…

<下>の最後の方で、とある森川さんの言葉にしびれました。とても前向きで、先進的でいらっしゃいます。私も、この考えにあやかりたい。引用します。

***

森川さん:PTAは任意加入であり、活動は強制できないということは明白な事実です。その事実をふまえたうえで本来の保護者のネットワークが、公教育や社会に対してできることを議論していきましょう。

***

森川さんのような考えをもつPTA会長、PTA関係者が、日本に増えますように。


PTA「強制」加入、見直し広がる 滋賀でも批判や退会:京都新聞150628

2015年06月28日 | PTA報道関連

京都新聞で、PTA関連記事がでたそうです。

PTA「強制」加入、見直し広がる 滋賀でも批判や退会:150628

滋賀県栗東市の事例紹介です。ちょっとだけ抜粋します。

***

 同市中沢の会社員の男性(44)は4年前、娘が通う小学校のPTAを退会した。(中略)任意加入の原則を浸透させるよう、市や市教委に入会届の作成などを求める活動を始めた。(中略) 要望を受けてこの小学校のPTAは2013年から、連絡網への掲載の同意を保護者に尋ねる文書を配布するようになった。教頭は「同意しなければ会員にはならない」と話し、事実上の入会届だと説明する。男性は「少子化が進み、1人親の家庭も増えた。時代とともにPTAも変わらなくてはならない」と話す。

***

なお、この記事をFacebookで紹介してくださった川端さんによると、新聞本紙はもっと詳しく記事が載っているそうです。


日経DUAL「川端裕人のPTAは変われるか?」識名小校長インタビュー上下:150602-0611

2015年06月17日 | PTA報道関連

川端さんの日経DUAL連載の続きを2つ紹介します。「川端裕人のPTAは変われるか?―― PTA連載/ストップ自動入会PTA! 大湾清彦校長インタビュー(上)『最初は、反対でしたよ』、(下)『全員参加のPTAが無くても、学校・地域・家庭はつながれる」より。なお、日経DUALの注意書きを読みと、インタビューは2015年3月、大湾校長の肩書も取材当時のものだということです。

  1. PTA改革に欠かせないのは、校長の理解:150602
  2. PTA活動には、時代によって不要になるものもある:150611

川端さんによると、「PTAに関して校長が、対外的に積極的に発言してくれるのは希なので、今回は貴重なインタビューになると思います。」とのことです。

※以下、注意のない「 」書きは、大湾校長のコメントです。

***

1. 最初はPTAの任意加入化の抵抗勢力だった、校長先生の心境の変化がつづられています。

抵抗のあったのは、やはり、予算。市のリストにないこまごましたものや「そもそもPTAの予算で買った学校菜園の耕耘機の修繕費などは、市の予算では出せない。」など。――自分の経験したPTAでも、ベルマーク予算等で買ったものの修繕費は、PTA予算から出ていました。

PTAが無くなっても、メリットばかりで、困りごとは皆無」とのことです。記事を読むと、いいことだらけのようです!!(≧∇≦)

2.  「学校」「地域」「家庭」の連携について、「PTAが無くても、それなりのやり方で三者を繋がっているように見えます。そもそも、保護者って、地域の一部でもあるんですよね。公立校の場合。」という川端さんの質問に対し、「そう思います」との簡潔なお答えがありました。

そして、見出しにある「校長を改革反対から賛成に180度方向転換させた、一冊の本」とは――「教職員にもPTAを変えたい人はたくさんいます。」との由です。

そして、PTAは沢山のことを背負わされすぎている、ともおっしゃっていました。識名小学校PTAが目指したものは、シンプルなものだったようです。

***

感動するなぁ~、というのが正直な感想です。

最後の3ショットのお写真(左から、川端さん、大湾校長、福里さん)、みな嬉しそう!とくに川端さんが!


日経DUAL「川端裕人のPTAは変われるか?」ストップ自動入会PTA!上中下:150515-0528

2015年06月14日 | PTA報道関連

川端さんの日経DUAL連載をまとめて紹介します。「川端裕人のPTAは変われるか?―― PTA連載/ストップ自動入会PTA!(上)(中)(下)」より

  1. 「保護者会での役員決め」をやめたPTA会長に聞く:150515 (拙ブログ過去記事
  2. PTAが無くなったら、学校は本当に困るのか?:150520
  3. PTAは加入率2割でも機能する:150528

以下、キーフレーズを拾ってみました。特に断りのない「 」は、福里さんの言葉です。 

***

2.はPTA事務さんと相談なさった結果、PTA会長4年目に、PTA会費の徴収を止めることを決意し、改革のためにある試みをなさった話。

「『PTA? いやいや、私はPTAじゃない。PTAって役員だけでしょ?』というような理解の保護者もいる」―あるある!私の経験しているPTAでも役員のことを「PTAさん」と呼ぶ人たちがいます。

会費の精査の話。「私は公費でできることを私費(PTA会費)でしてはいけないと思います。」―もろ手を挙げて賛成!

会長の立場の話。「今年度からは、入学式や卒業式、運動会での挨拶、来賓扱いもお断り」―かっこいい!

***

3.PTA活動の他に、保護者が参加できる仕組みが色々ある話。保護者の「やりたい」という自発的な思いで、一旦は止めた活動が再開した例がある。

すごいな~、福里さん、PTAの理念をちゃんと自分の言葉にしていらっしゃるなぁ~。とってもわかりやすいです。

大事なのは参加している人の『やりたい』『参加したい』という自発的な気持ちです。人数は問題ではない。」

ここは強調してもしきれない部分です。PTA加入の人数は問題ではない』、と! これを読んで、ふにゃっと脱力して『それでいいんだ』と思ってくれる人が全国に増えてほしいです。(川端さん)」

地域との関係の話。お祭りの例。「うん、『人が集まらなければやらない』という態度が人を呼ぶのかもしれない。(川端さん)」

***

最後の福里さんのメッセージが素敵でした!!ぜひ、ご自身の目で、お確かめ下さい。


<ビビット相関図>PTA・必要?不要?保護者を悩ます”PTAクライシス”:TBSビビット050604

2015年06月13日 | PTA報道関連

すでに賞味期限切れ感漂っておりますが、ようやく録画を観終わったので、感想など綴ってみます。

<ビビット相関図>PTA・必要?不要?保護者を悩ます”PTAクライシス”:TBSビビット050604、8:33~8:52(まとめサイトへリンク、前半後半

まずは、朝日新聞のフォーラム面が画面に出ました。次に、私がよく遊びに行っているサイト「Think!PTA!」がドーンと画面に映りました。これ、嬉しかったです♪だって、サイトロゴと壁紙のデザイン、ボランティアで担当したのですもの。

次に、とまてさんが構築なさったThink!PTA!の体験談集がスクロールされながら画面に映りました(トップ画像の水色の画面です)。このサイトの凄いところは、ほとんどCGIでできていて、書き込みがあればコンテンツが自動生成されるところです。だから、ボランティアの管理人たった2人で、6年も運営ができているのかもしれません。

さて、街頭インタビューの後、再びThink!PTA!が画面に映り、そこに寄せられた声が「母親たちの切実な声が届いています」としていくつか紹介されました。

  • 夜8時過ぎ、翌日の朝早い時間にPTAの集まりの連絡が。遅刻する連絡を入れたら、「どんな理由も遅刻の言い訳にならない」と言われた
  • 強制参加のベルマークに無理して出たら、いなくても困らない作業だった
  • ボランティアという名の強制労働、など

――どこに問題?
専門家、PTA問題に詳しいライター、大塚玲子さん(「Pラク本」、増刷、おめでとうございます)の話

  • 共働きやシングルマザーが増え、昔はPTA活動の主な担い手だった専業主婦が減少
  • 学校行事以外の町内会の行事の手伝いなどを求められる
  • 従って、PTAは増加傾向

――PTA変えた方がいいんじゃない?そんなに甘くない、鉄の掟がある。Think!PTA!からの例。

  • 子ども生むな
  • くじびき
  • 根負けして手を上げる

夜回り先生、水田 修氏のコメント

  • 僕は(電話でPTA役員等の依頼を)やってた口
  • 中学校で電話をかけまくる
  • やってくれる人リストができている
  • 入学したときに「やってくれるよ」と内々で話を付けてある

――PTA、必要か必要でないか

  • 非常に問題が多い
  • でもなくては困る
  • PTAでなくてもよいけど、親と教員が一体化した、何らかの組織が子どものために必要

 ――いっぺん更地にしたほうが?

  • ある意味では政治組織になっている
  • 日P、県P、市P、行事・役員など、煩雑になってまったく見えなくなっている。そんなものはなくていい。
  • 仕事を軽くした単Pはあるといい

――PTAのルールは学校によって変わってくる?

  • 変えることは出来ます。
  • 上部組織から離脱すればよい。和田中はP連から脱退、国立市はそもそもP連に入っていない、独自組織。

心理カウンセラー塚越友子氏コメント

  • お母さまのご相談のNo.1はPTA
  • お母さんたちのいじめの延長線上で役員に選ばれる
  • 役員をやらないと無視される
  • いろんな問題がある

元PTA会長、宮川一朗太さんのインタビュー

  • ある日帰宅したら、見知らぬ女性(PTA役員)が家の前にいた
  • 会長やってください、入学式・運動会・卒業式であいさつしてくれればいいから
  • それならできる、と引き受けたら、4月だけで5回もの会合があった

(PTAあるあるエピソード!)

  • 他の学校に「主」がいた。全権を握って自分の思い通りにしたい
  • こういう人がいると、「関わりたくない」となりがち

――PTA会長3年間やって?

  • ものすごいよかった。外にいるだけでは学校の中の問題ってわからないじゃないですか。これは僕を一回り大きくしてくれたんじゃないかな。

その後、「主」の話、宝塚労働組合長経験者が、「ある程度任期を長くしないと」「3年くらいからだんだん意見が通ってゆくのかな、改善されるのかなみたいなときに代が代わっちゃう」、任期と規約の話。

■やっと「任意加入」の話。

水谷さんの話

  • PTAというのは任意団体なんです。だってお金を集めるわけですから。
  • いま、文部科学省も強く、お金を学校徴収金とは別に集めろ、と、任意団体であることを徹底しろ、と。
  • 僕の学校では、教員が一人辞めたらいじめにあった
  • 一人が崩れると全組織が崩れるから、なんとか、だましだまし。だから、限界組織です。

――だからこそ、組織を変える声もある

 

――LINEの意見

  • PTAの中での親の上下関係がスクールカーストに繋がっているような気がするので、子ども側としては無い方が助かります。

水田さんの話

  • ある学校で、PTA会長の息子が不祥事を起こしたのに、退学にならなかった。どう考えても高等学校で退学すべき事案。そんなケースは多々あります。

――でも現実はむずかしい、しかし変えたところもある

再び大塚さんコメント、水谷さんの神奈川県綾瀬市の「おやじの会」の例コメント。

――でもいいですね、お母さんのイメージ強いですよね、PTAというとね

(コメンテーターより)お父さんの意見欲しいな。


日P会長コメントにモノ申す(150524朝日新聞デジタル)

2015年05月29日 | PTA報道関連

先日、朝日新聞<フォーラム>PTAに関する読者の疑問、組織トップの回答は?について、エントリを書きました。その後、minminさまよりコメントを頂いた際、本紙とデジタル朝日での、日P会長尾上浩一氏のインタビュー記事の文言がかなり違うことに気がつきました。本紙では、ご回答を記者がまとめて書いていますが、デジタル朝日では、一問一答形式です。

その一問一答の中で、とても違和感を抱いた点について、感想や突っ込みを入れてみました。

***
――会費の使い方に対する疑問の声も多かったです。学校の予算の一部のように扱われているという指摘もありました。

 それはおかしい。変えなければいけませんね。会費はPTA活動のために使うべきです。
****

同じ意見です。

***
確かに、学校の予算が足りないことはある。
***

ではどうするのでしょうか?
学校予算には遊びのお金が必要なような気がしていますが、そのあたりはどう処理するのでしょうか?お考えやご提案はありますか?PTAが学校の第二の財布のままでいいのですか?それとも、アメリカ・ニュージーランドのようにファンドレイジングを積極的になさいますか?

*****
だけど、私は学校の本を買うお金を、地域の企業に寄付してもらいました。普段しっかり活動しているからこそ頼めたのです。地域としっかりした関係を築いているかどうかにかかっています。
*****

解決のアプローチとしては、参考になる事例だと思います。
ただ、その解決方法は、恒久的でしょうか?たぶん違うと思います。

***
――では、会費の使い方を指導しているのですか。

 それぞれのPTAが決めたことに入っていくことはできません。
***

確かに行政は、PTAに対しては、ノーサポート・ノーコントロールが原則です。主権在民のごとく、主権は単Pにあるのも原則です。ですが、建前上かもしれませんが日Pは、PTAの組織トップですよ?指導とはいわないでも、助言やヘルプデスクの設置位、してもいいのではありませんか?というか、日Pさんがやらずに誰がやるの?

*****
実際、PTA活動以外に使われるケースは、そんなに多くないと思いますよ。
*****

ご回答の意図がよくわかりません。
もしかしたら、PTA予算(繰越金のぞく)から、物品の金銭換算を含む学校寄付をしてしまう学校の割合は、そんなに多くないのかもしれません。また、学校寄付をしても、寄付額がPTA活動予算の5割を超えるケースとか、7割のケースとか、3割以下のケースとか、いろいろあり、それをどう解釈していくか、という問題になるかと思います。

私費会計(PTA会費)の学校寄付については、文科省調査があるはずですので、どうぞお調べになってみてください(※ 文科省照会中)。この調査が文科省でストップした(あるいは、公開を止めた)という噂があるのは、「この調査は日Pさんで行うように」という心の表れだとにらんでおります。

私は、この調査こそ、日Pさんがやるべきお仕事だと思います。公教育費の私費会計依存度を全国あまねく単Pにアンケートし、自治体別に集計すること。単年度集計ではなく、10年くらい継続調査して傾向を把握したうえで、義務教育国庫負担法の改正(自治体体力による国庫負担の傾斜配分をおこなう)を請願していくと良いと考えています。いかがでしょうか?

***
PTAのことをよく思っていない人がそう指摘しているのではないでしょうか。
***

そのお立場で、憶測を新聞記者に語ってよいものでしょうか。

****
――会員の間に「PTAは入退会自由」という認識が広がってきています。周知する考えはありますか。

 確かに任意加入が原則で、会員と非会員を差別するものではありません。ですが、あえて周知する必要はないと思っています。すべての保護者と教師が、良い教育環境をつくるために集まっている会で、みんなが一緒にやらなければよくならない。「入会」「退会」という考えはそぐわないのです。体を出せない人は、お金を払うことで「参加している」ということになると思います。
****

PTA守旧派あるあるのご意見!!
私は、「お便り読むだけでも参加になる」が持論です。会費を払ってPTAに入会しなくてもOKです。

*****
――お金を出すだけで許されるのなら、こんなに不満は出ないのではないでしょうか。

 お金の前に、まずは地域との関係をしっかり構築することが大前提です。
****

ほんとうかなあ?問題はそこかなあ?

***
――役員を断って陰口を言われたり無視されたり、「大人のいじめ」のようなことも起きています。

 「ちょっとぐらいのこと」としか思わないんですよね。
***

これは、強い人のご意見。
教育支援協会シンポジウム報告書(p45)の鈴木さん発言と似たような意味だと思います。

――「私も長年 PTA をやっています。私もボロボロになるほど辛い経験もしています。とてもお気持ちがよくわかります。でもそのことが私を強くしてくれて、私が子どもたちと向き合うのにとても役立ててくれた」(鈴木、2010)――

でもね、世の中には、傷ついたことを一生忘れられない性質をもつ人たちが一定割合いることを、ご認識ください。

そして、
> 「ちょっとぐらいのこと」としか思わないんですよね。
に関しては、かつて体験したエピソードを忘れられません。
うちの小学校PTAでは初めての退会者が一人、いらっしゃいました。娘が小3の時、私は学年委員でした。翌年の委員会・係決めの司会の打ち合わせの時「非会員の対応はどうする?」という話題になりました。該当学年の委員数名の顔色がさっと豹変し、憎悪むき出しになりました。あれは、とても怖かったです((((;゜Д゜)))

*****
人が集まるところでは、いじめのようなことは起こるものです。そんな時に相談相手や解決方法を探ることも、周囲との関わり方を身につけることになるのではないでしょうか。それも経験。それなのに何かあると「辞める」とか、「あの人が嫌いだから行かない」とか、自分の子どもがやったら注意するようなことを、大人がやってはいけない。
*****

確かに、それはおっしゃる通りです。ただ、それをできない大人は確実にいると感じています。いや、実際のところどうかはよくわかりませんけれども。

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――陰口や無視も気にするな、と。

 断る理由があったら、別に気にする必要はないじゃないですか。
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正論ではありますが、実際、陰口や無視は、されると厳しいものです。日P会長さんは、強い方だと思います。
正当な断る理由を出すだけで「あの人はPTAやらない、うそつき」と一方的にレッテルを貼られ、無視されるケースもあるのです。そんな人たちには、日P会長として、あなたはどう対処なさいますか?

私は、「PTAべからず集」のようなものがあってもよい、と思っています。本来なら、お手本だけを示せばよいのかもしれませんが、PTA退会者に対する個人が抱く感情の実態はあまりにひどいので。


PTAに関する読者の疑問、組織トップの回答は?:朝日新聞<フォーラム>150524

2015年05月27日 | PTA報道関連

3日前の日曜日に、朝日新聞で出ました、<フォーラム>PTA特集の第5弾、オピニオン9面です。

(150527追記:今回、私は朝日本紙のみを見てこのエントリを書きました。minminさまからコメントを頂いて、気づきました。デジタル朝日では、日P会長、尾上浩一氏のインタビューがより詳しく掲載されています。本紙にはない、記者の質問があるほか、尾上氏の回答がおそらく言葉そのまんま載っていると思われます。)

PTAに関する読者の疑問、組織トップの回答は?

最終回の今回、アンケートは「PTAは必要?不要?」という究極の質問でした。

評価項目は下記の7段階です。

  1. 絶対必要
  2. 必要
  3. あってもよい
  4. どちらでもない
  5. なくてもよい
  6. 不要
  7. 絶対不要

新聞では、4.の「どちらでもない」を中間地点として3.以下、5.以上を区分して集計しています。

でもこれ、3.と5.のニュアンスが微妙で、個人的には「あってもよい」「なくてもよい」が逆なんじゃないかな、と思います。ですから私は「あってもよい」に回答しました。その心は「PTAはなくてもいいけど、まともで楽しいPTAなら、あってもいいんじゃない?」というニュアンスです。

(150527追記)
私は2年前、まるおさんから「PTAは必要だと思う?」と聞かれたことがあります。そのときは、迷いに迷い、「わかりません」としか回答できませんでした。 ですから、上記のようなとてもデリケートな選択肢があり、ありがたかったです。

同じ「あってもよい」に回答なさった方のご意見を記事から抜粋します。

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【あってもよい】

●PTAはあった方がよいが、日Pは子育て世代の代表組織として政治的・社会的に意見表明する役割は終えている。

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日P会長のインタビューには、強い違和感を感じました。鈍感ね、このひと。会長さんには、2つの質問をしたいと思いました。

  • 失業なさったこと、ありますか?
  • 重い病気にかかったこと、ありますか?

私は2つとも、あります。ですから、とてもとても「忙しいから参加しない、なぜ?」なんて言えません。「忙しいから」というもっともらしく見える言い訳の裏に、どんな本音や事情が隠れているか、想像していただきたいものです。

ひとは、本当にやりたいことなら、忙しくても病気でも事情があっても、時間と都合をやりくりして、なんとかやろうとするものだと思っています。PTAがそうならないというアンケート結果が出たのは、なぜでしょうか?

取材班からのメッセージ、光って見えました。会長インタビューとの対比が鮮やかです。取材班のまとめを抜粋します。

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■〈取材班から〉不要の声が多い理由、考えよう

 アンケートに全国から体験談が集まり、PTAの全体像が見えてきました。「仲間との楽しい思い出」といった熱い思いがつづられる一方、不満や苦痛を訴える声も大量に寄せられました。同じテーマについて語っているとは思えないほど、評価は割れています。

 共働きや専業主婦、ひとり親など家庭の多様化、半強制的に参加させられる女性と本部以外の参加を期待されない男性、ピラミッド型組織動員といった問題も浮かんできました。まるで社会の縮図のようです。

 日Pの尾上会長は、自分の理想的なPTAを語っているのかもしれません。しかし、「子どものため」という言葉は、異論を許さない同調圧力を生み出す場合もあります。役員決めで保護者が分断されたり、目的の不明確な行事にかり出されたり。そんな現状をこのままにしていいとは思えません。なぜ「PTAは不要」とする声が多いのか、もう少し耳を澄ますべきではないでしょうか。

 寄せられたご意見の中には、こうした課題に一つ一つ向き合って、改革が進んだ例もありました。一方で、変えることを拒む前例主義と、限られた時間で改革を試みざるを得ない現実が、ぶつかる事例も少なくありませんでした。

 PTAが入退会自由という原則は、知られつつあります。でも実際に退会を選ぶことは簡単ではありません。だからこそ、楽しむ人が増えるようなPTAの形を原点に戻って考える必要があるのではないでしょうか。今回の企画がその一つの手がかりになることを願いつつ、私たちは取材を続けます。

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記者6名のチームで取材なさったようです。アンケートを中心に据えて、客観性を保とうとしておられる報道姿勢には頭が下がります。このプロジェクトが始まってから記事になるまで、どれくらいの期間を要したのか想像もつきませんが、ありがとうございました!

引き続き取材をお続けになるとのこと、今後を楽しみにしております。


PTAに改善してほしい点、上位に挙がったのは…:朝日新聞<フォーラム>150517

2015年05月20日 | PTA報道関連

2日前に、朝日新聞で出ました、<フォーラム>PTA特集第4弾。

PTAに改善してほしい点、上位に挙がったのは…

朝日新聞:150517 朝刊9面(オピニオン)です。

ここで、webアンケート「PTAに改善してほしいところは?」の結果がグラフで出ました。

そして、出ました、識名小PTAの事例。
先日、日経DUALで川端さんがインタビューなさったPTA(拙ブログ過去記事)です。

朝日新聞には、改革の経緯が載っています。
なんとなんと、福里さんの会長歴は2008年から3年間、(ブランク2年(でも副会長))、2年間、計5年間。今年で6年目、になるようです(読解間違っていたら、ご指摘ください)。
2008年といったら、川端さんの『PTA再活用論』が出版された年です。 

周囲を説得して、徐々にPTAを「本来の姿」に変えていくのに、これくらいかかるのかなぁ。会長主導になるのでしょうか。福里さんの粘り強さに脱帽、です。

一番気になるのは、会費無料、かわりに年間500円を学校に納めることで当時の校長と合意、という点です。このあたり、記事から主語が落とされているので(たぶん字数の関係)詳しくはわからないけれど、500円の負担が家庭数なのか児童数なのかが知りたいです。

個人的な意見としては、学校への金銭的支援(物品寄付の金銭換算含む)の実態を調べること、PTA連合体か文科省にお仕事としてやっていただきたいです。そして、全国の学校の実態を把握したうえで、教育予算の傾斜配分などやったらどうか、と考えています。法改正が必要な話ですから、夢物語かもしれませんけれど。

また、朝日新聞に全国から寄せられた事例紹介が何件かあります。
活動の見直しを提案して挫折した事例、従来の形のまま少しずつ改革を進めている事例など。

挫折しかけて頑張っている方のことばを、記事から抜粋します。
心に刺さります。 

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 一時は、退会することも考えましたが、今年度は会長に就任。幸い、新任の校長や仲間の役員たちは、改革に関心を持ってくれています。「目をつぶれば1年の我慢、そっちの方がずっと楽。でも自分が嫌なことを次の人に残すわけにはいかない」。そう自分に言い聞かせているそうです。

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次回の<フォーラム>PTA最終回は、日Pの会長インタビューです。
こちら、期待が高まります。

 


「保護者会での役員決め」をやめたPTA会長に聞く:日経DUAL、150515

2015年05月15日 | PTA報道関連

「保護者会での役員決め」をやめたPTA会長に聞く

(副題)川端裕人 PTA連載/ストップ自動入会PTA!(上) 保護者会の集まりが改善した

今日、日経DUALにアップされました。
沖縄県識名小PTA会長の福里さんに、『PTA再活用論』の川端さんがインタビュー。 

識名小PTAは、webサイトで、入退会届を公開しています。
この退会届にアンケートがあって、PTAを止めたい理由の選択項目の一つに「楽しくないから」というチェック欄があるの!!理由は、もちろん答えるのも答えなくてもいい自由が退会届に明記されているのだけれど、「こんな理由でPTAを止めていいの?」と思えるつくりになっている点が、素晴らしい!

この識名小PTAの人たちは、どんな人たちだろう?
という疑問がありました。会長、福里さんの、気取らない、肩凝らない、満面の笑みを拝見して、「楽しんで活動しているんだな~」という様子がうかがえました。

以下、記事から、改革ポイントの抜粋です。
これがホントの「一人一役」だよねっ!\(^o^)/ 

*** 

福里さん PTA事務の方にもよく「(いい意味で)ゆるゆる会長、ゆるゆる執行部」といわれました。「『一人一役』は『全員で仕事を分担する』という意味ではなく、活動への参加を強制するものでもありません。『できるときに、できることを、できる範囲で』の気持ちで活動に参加していただきたい」と、「一人一役」の募集案内に書きました。


「本来は先生の仕事では」 PTA活動、読者の声を紹介:朝日新聞<フォーラム>150510

2015年05月11日 | PTA報道関連

デジタル朝日<フォーラム>面、PTA特集第3弾が昨日出ました。

「本来は先生の仕事では」 PTA活動、読者の声を紹介

朝日新聞:150510 朝刊9面(オピニオン)です。
オピニオン、ってことは、朝日の社説扱いなのかしら。 

誌面はたいだい縦に3分割された構成で、中央にWebアンケート(質問:PTAについてどう思いますか?)の集計結果と新聞記事が載っています。左右には、コメントが載っています。

このwebアンケートは、
   募集期間2015年4月23日-5月7日
   計2104回答
    ※ うち、意見の書き込みは1400
だそうです。 

アンケート回答者のうち、半数強が「PTA役員・元役員」という点が興味深いです。きっと、我が事で一番関心が高いからじゃないでしょうか。「PTA会員・元会員」を合わせると、全体の4分の1。「教員・元教員」が0.5割弱。ここの意見はとても貴重だと思います。そして、その他が1.5割強です。

アンケート質問3大項目 

  • 問1.PTAのイメージは?(複数回答可)
  • 問2.PTAに期待するものは?(複数回答可)
  • 問3.PTAに改善してほしいところは?(複数回答可)

のうち、150510の誌面・デジタル朝日で結果紹介されたのは、問1.、問2.のみです。
「問3. PTAに改善してほしいところは?」の結果は、個人的に注目したいところ。トップ3だけ結果を紹介します。

  1. 活動内容の簡素化
  2. 役員・係の決め方
  3. 全員加入が当たり前のこと
その他の順位や、母数や割合等の詳細は、webをご覧ください
もっとも、こちらの回答結果は、150503のデジタル朝日のほうで、本文中にさらっと触れられています。集計の中間結果と、最終結果では順位が変わらなかったということだと思います。 
 
そして、「読者の声を紹介します」として掲載された、フォーラムに寄せられたコメント(アンケート問4.)は、左右にレイアウトされていました。全部で19ありました。
  • 左: 「女性のやり方 知る機会」
  • 右: 「本来は先生の仕事では」
左側は肯定~PTAに何らかの意味を見出しているもの、右側は批判~問題点のあぶりだし、とざっくりと分類できます。しかしコメントをよく読んでいくと、左上から右下に行くにしたがって、辛辣になっていきます。
1400から精選されたコメント、どれもはっとさせられます。
 
気になったコメントを、いくつか抜粋します。(赤字は引用者)
 
***
●やる気のある男性お断り(PTAあるある)
●シングルファーザーは許される(ジェンダーの一例?女社会のいやらしさ?理不尽です)
●お菓子持ち込み、世間話ばかり(仕事タイムとおしゃべりタイムを分けるべし)
●小間使いじゃない!(先生方がやるうえで足りない部分を手伝うならわかるけど、これはひどい)
●別用途に予算を使っている(裏金づくり、ってこと?)
●3分の2が司書の給与とは(公金でやるべき、請願もPTAの役割)

●虫のよい「タダ働き」

 活動は、学校都合によるものが多いお金の出納、学校職員の人員不足を補うためのお手伝いが非常に多い。「暇であろう主婦をタダで学校のために働かせる」という虫のよさが感じられる。市は予算がないからと必要な修繕費も出さず、学校は後援会費を当てにする。防犯用の玄関のオートロックまでPTAからの寄贈だ。(青森県・40代女性)

●人材、財源を補う存在(まさしくそう。教育条件の良い東京都元教員のご意見)

●上納金確保が腕の見せどころ

 教員の立場から見ると、校長・教頭は、PTA(保護者)をうまくコントロールして、学校に干渉しない無害な活動(ママゴト・組織ごっこ)で自己満足させながら、上位団体に上納する資金だけはきっちり確保する能力が問われます。(福井県・30代男性)

●会費の運用で人件費を捻出

 かつて市PTA協議会の理事を務めた。会費徴収はほぼ強制で、市P協は会費の一部で子供の安全を守ると称して保険事業を運用し、収益から市P協と市内10の区PTA連合会事務局で退職校長を事務局長として雇った人件費として毎年2千万円以上支出していた。(北海道・50代男性)

*** 中央の記事から抜粋(赤字は引用者) ***

■議論のきっかけに

 「やってよかった。PTA経験は私の人生の宝物」「うんざりです。全部廃止してほしい」

 お互いに交わりようもない意見の数々が隣り合って並ぶコメント欄は、PTAに対するスタンスについて理解し合うことの難しさを象徴しています。

 3年前にPTAを取材し始めた頃と比べ、「PTAは入退会自由」の原則を知る人は増えたように思います。しかし、「強制されるべきではないのに」「文句を言うなら退会すればいい」という新たな摩擦を生んでいるようです。

 今回、多くのPTA役員・元役員も、動員の悩みや会費の上納、地域、政治との距離感などに関して経験者ならではのコメントを寄せてくれました。「専業主婦VS.働く母親」「参加する母親VS.無関心な父親」との見方は、一つの構図に過ぎないと気づかされます。

 1400通のコメントを共有することで、少しでも議論が前に進まないでしょうか。次週は、各地の具体的な取り組みを報告します。

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PTAは必要?不要?:朝日新聞<フォーラム>PTAアンケート第2弾150508-19

2015年05月10日 | PTA報道関連

朝日新聞<フォーラム>面でのPTAアンケート第2弾が、開始されました。

期間は2015年5月8日-19日 です。

お題は

PTAは必要?不要?

です。
今回は、設問2つ。 
PTAは必要か不要か、7段階で回答し、その理由を300字以内で自由回答するものです。
現在、409回答集まっています。