後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

今日も雨、雨・・・気持ちが晴れ晴れする雑木林の写真をお送りいたします

2013年06月26日 | 写真

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・同じ雑木林の上から順々に冬、春、夏の写真です。場所は山梨県北杜市武川町柳沢地区です。小生の山林の中の小屋に上がって行く入り口の最後の水田です。

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木下恵介監督、「二十四の瞳」・・・女先生の無限の優しさ、深い悲しみ

2013年06月26日 | 日記・エッセイ・コラム

木下恵介監督、「二十四の瞳」は時々、テレビで放映されます。その度に見ては、戦後の映画館で見たこと、そしてその頃のことを想っています。先日もテレビで見ました。

この映画は日本人の琴線にふれる内容です。いえ、琴線をかきむしります。

昭和3年の瀬戸内海のある寒村の分教場へ、高嶺秀子が演ずる女先生が赴任して来ます。女7人、男5人の12人の一年生を受け持つのです。

この女先生は女性としての無限の優しさで子供達へ接します。一人一人の個性を見極めて慈しみます。愛します。その優しさは圧倒的です。男性である私は女の崇高さ、優しさに驚くのです。やっぱり男は女にかなわないと思うのです。

そしてやがて満州事変がおき、日中戦争がおき、太平洋戦争になります。

教え子たちが戦争へ往きます。帰って来ない旅と思うと女先生は深い、深い悲しみに襲われるのです。彼女の無限の優しさが底知れない悲しみの原因なのです。

戦争へ往った男の子の3人が戦死し、一人が戦傷で盲目になります。

不況で身売りした女の子もいました。貧困の中で病気になり死んでいった女の子もいます。

戦後、彼等はクラス会を開きます。女先生を囲んで、生き残った男の子2人と5人の女の子が集まります。

戦傷で盲目になったソンキ(磯吉)が下の集合写真を手にとって、「この写真は見える」と言います。そして女先生と12人の一人一人の所に人差し指をあてて名前を言うのです。その指先がすこしだけずれていたと原作者の壺井栄が書いているのです。

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この映画では、「戦争反対!」とか、「平和を守れ!」という言葉は一切出て来ません。

それ故に戦争の不条理さをより一層鮮明に訴えてくるのです。それは左翼の人々の反戦運動のような無責任さはありません。もっと根源からの女の声なのです。

これを「反戦映画」と言う人がいますが、私は違いますと言います。そんな軽い内容ではありません。

しかし懐かしい小学校唱歌をあまりにも使いすぎた点はいささかお涙頂だい的で困ったものです。(涙が流れ過ぎて困ったものです)

この映画のいろいろな場面は、ぶらり道草 幻映画館:http://blog.livedoor.jp/michikusa05/archives/51717860.html に御座います。下にその中から何枚かを転載いたします。

また動画は下のURLにあります。

二十四の瞳の動画:

http://www.youtube.com/watch?v=pWMgur5te8M と http://www.youtube.com/watch?v=LU_Y52wNNK8

それはそれとして、

 

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

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===あらすじ==============================

1928年(昭和3年)、大石先生は新任の女教師として小豆島の岬の分教場に赴任する。一年生12人の子供たちの受け持ちとなり、田舎の古い慣習に苦労しながらも、良い先生になろうとする大石先生。

ある日、大石先生は子供のいたずらによる落とし穴に落ちてアキレス腱を断裂、長期間学校を休んでしまうが、先生に会いたい一心の子供たちは遠い道のりを泣きながら見舞いに来てくれる。

しばらくして、大石先生は本校に転勤する。その頃から、軍国主義の色濃くなり、不況も厳しくなって、登校を続けられない子供も出てくる。やがて、結婚した先生は軍国教育はいやだと退職してしまう。

戦争が始まり、男の子の半数は戦死し、大石先生の夫も戦死してしまう。また、母親と末娘も相次いで世を去る。

長かった苦しい戦争も終わり、大石先生はまた分教場に戻り教鞭を取ることになる。教え子の中にはかつての教え子の子供もいた。その名前を読み上げるだけで泣いてしまう先生に、子供たちは「泣きミソ先生」とあだ名をつけた。

そんな時、かつての教え子たちの同窓会が開かれる。その席で、戦争で失明した磯吉は一年生のときの記念写真を指差しながら、全員の位置を示す。真新しい自転車を贈られ、大石先生は胸が一杯になり、涙が溢れてきた。その自転車に乗って大石先生は分教場に向かう。

====キャスト==============================

  • 大石先生…高峰秀子
  • マスノ…月丘夢路
  • 松江…井川邦子
  • 早苗…小林トシ子
  • 磯吉…田村高広
  • 男先生…笠智衆
  • 大石先生の母…夏川静江
  • 男先生の妻…浦辺粂子
  • よろずや…清川虹子
  • 飯屋のかみさん…浪花千栄子
  • 校長先生…明石潮
  • 大石先生の夫…天本英世
  • ちりりんや…高原駿雄
  • 松江の父…小林十九二
  • 小林先生…高橋とよ
  • 子役には、1年生役と、その後の成長した6年生役を選ぶにあたり、全国からよく似た兄弟、姉妹を募集。3600組7200人の子どもたちの中から、12組24人が選ばれた。そして、大人になってからの役者も、その子どもたちとよく似た役者を選んだ。

    これにより、1年生から6年生へ、そして大人へと、子役たちの自然な成長ぶりを演出している。撮影は、学校休暇を中心に、1953年春から1954年春に及ぶ。24人は撮影終了後も「瞳の会」と称して時おり同窓会を行い、木下監督の葬儀にも多くが参列した。