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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

山梨県最果ての夕暮れダイヤモンド富士 鳥井立  平成28年12月19日

2016年12月20日 | 山梨無名山
 冬至が近くなり、太陽の位置はいちばん低い南側の軌道をとる季節である。道志村の奥、秋山村との境に鳥井立というマイナーな山があり、その山が冬至の時期にダイヤモンド富士となる一番北側、かつ山梨県で一番東側に位置する山となる。マイナーな山であり、歩く人も少なく、果たして富士山の眺望が得られるのかどうかが疑問だったが、ネットで調べてみると山頂付近で富士山の見える場所があることがわかった。カシミール3Dで計算してみると、冬至の前後3日間くらい、白山岳をかすめて夕陽が沈んで行くことがわかる。珍しく午後になっても雲が湧かずに富士山がスッキリと見えており、仕事を片付けて午後から出かけてみることにした。

 高速を使って都留まで行き、峠を越えて道志村から登山口の巌道峠に入る。この林道は全面舗装ではあるが道幅が狭く、しかも蓋がされていない側溝が道路脇にぱっくりと口を開けている。対向車が来ないでくれと祈るしかない。午後2時45分に巌道峠到着し、ここから鳥井立まで1時間弱、ダイヤの時間が4時ごろなので急がないと間に合わなくなってしまう。準備していると、車の近付く音が聞こえたかと思ったらガコンという音が響いた。何かと思えば、峠のところの側溝に軽自動車がタイヤを落としてしまった音だった。しかも前輪・後輪とも側溝にはまり込んでしまっている。脱出を手伝って車を押してみたが、タイヤは側溝の中で空回りするだけで全くビクとも動かない。あきらめてJAFを呼ぶこととなり、私は山に登らせてもらうことにした。時間はもう3時を過ぎている。急がないと間に合わない。


    巌道峠駐車場。右下に見えるのが側溝に落ちてしまった車。後ろ髪引かれる思いで山に登る。


    峠のすぐ上にある鉄塔が立つ展望地。


    富士山が見える。ここからも、時期を選べばダイヤモンド富士が見られる。


    鉄塔をくぐって上に登る。結構な急登の道、息が切れ切れ。


    傾斜が緩くなって小ピークを越えると電波塔の立つピークが見えてきた。あれが鳥井立。


    快適な道が付いているが・・・


    快適ならぬ最後の登り。


    電波塔が立つ鳥井立山頂に到着。


    山頂に掲げられている看板の文句が素晴らしい。そうです、今日は夕陽を見に来たのです。


    しかしこの山頂は展望が得られない。

 必死に登って40分ほどで山頂に到着。速い!と思ったが、GPSに書かれているコースタイムを見ると40分と書かれていた。つまり必死に登ってようやく並のスピードということだ。山頂は展望が得られず、富士山が見えるのは少し戻った斜面の切れ間だ。大きな夕陽が富士山頂に傾いていた。


    少し戻ったこの場所が富士山展望地。狭い。


    木が少し邪魔になるが・・・


    ズームをかければあまり気にならない。300㎜レンズ。


    ここまで距離が離れると夕陽が円く写ってくれる。


    ほぼ真ん中に着地。そして・・・


    白山岳で割れてくれるかどうか・・・?


    残念。若干右だった。


    赤く染まった富士山の夕空。


    雲が流れて行く。「私の心に浮かんだ風景はあなたと同じこの夕陽です」。

 美しい山梨県最果ての夕暮れダイヤモンド富士を堪能させてもらって下山する。巌道峠に到着するとちょうどJAFの車が到着したところで、10分ほどで簡単に車を引き揚げていった。軽自動車の運転手さんにダイヤが撮れたかと聞かれたので、カメラのモニターに撮影した画像を出して自慢して帰路についた。夕方までほとんど富士山に雲が巻かない日はそう滅多にあるものでは無いので、この日は素晴らしい景色にめぐり逢えて良い日だったと思う。

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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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お疲れさま! (みちほ)
2016-12-20 09:27:28
日参の日々お疲れさまです!

最後の写真のコメント、いいな~ うるっとしちゃう(笑)
同じ場面に遭遇していたのでしょうね・・・

自然は魔術師って感じかな?
ただ良い場面にはなかなか遭遇できませんね・・・
こんな場面に遭遇し感動をもらった人だけが味わえる!
そんな光景が見たくてまた同じ場所へ(笑) また行ってください(笑)

車がはまった方は同じ目的だったのでしょうか?
お気の毒でしたね・・・ 隊長も気を付けてくださいね!

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苦労して撮るダイヤ (のぞむ)
2016-12-20 09:55:54
隊長がいつもおっしゃっているように山から見る方が、さらにこうして撮影地に着くまでに苦労するとひと際、感動のダイヤに出会えますね。
JAFを呼んだ方のお気持ち察します。みちほさんのコメントにもあるようにわざわざこの時間に来たのだから同じ目的だったかもしれませんね。
ところで、白山岳で割れるダイヤは多摩地区からも「キャッツアイ」と呼んでダイヤ愛好家も狙っています。
そしてほぼ同じ角度ではるか後方の東久留米から私も同じダイヤを撮っていました。
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みちほさんへ (ヨッシー)
2016-12-20 11:53:55
 車を落とされた方は長靴を履いてパトロールのような格好をしていたので、おそらく林業関係の方だと思います。ダイヤのことはご存知無かったです。JAFの到着待ちの間にすぐ上の展望地でコンデジで夕暮れを狙ったがうまく撮れなかったと言っていました。

 来月は鳥ノ胸山があるのでお誘いします。湯の丸・烏帽子よりは簡単・・・たぶん・・・。
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のぞむ先生へ (ヨッシー)
2016-12-20 11:56:57
 この記事を書く前にのぞむ先生のブログ拝見してました。距離が離れる分、そちらの夕陽のほうが大きく見えたでしょうね。キャッツアイももしこの場所で撮れたとしてもそちらに比べると割れ方が小さくなってしまうと思います。高尾で撮れますかどうか・・・天候と場所取りが難しそうです。
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