「又 会いましたね？」って僕が言うと
「本当ですね」って答えて小さく笑ってくれました。
「なんの本捜しているんですか？」
「ハルキ文庫の 立原道造詩集探しているんですが 見つからないんですよ。」
それで 僕もしばらく本棚を探してみましたが見つからないので 店員を呼ぶと品切れと判明・・・・
「品切れじゃ仕方ないですね。」
「残念ですけど 今日はあきらめます。」
「立原道造好きなんですか？」
「ええ ある本で立原道造の やさしい歌っていうのを読んで 他の詩も読みたくなったんです。」
「実は僕も 立原道造好きなんですよ。あの・・・・・もし良かったら どこかでお茶しながら少し話しませんか？」
すると その人は 腕時計で時間を確認してから
「ええ。私も もっとお話ししてみたいです。近くに家族でよく行く喫茶室ありますので そこに行きましょう。」・・・・・
つづく
